天使と悪魔のベーゼ
「待って、待ってってば~。本当なのよ!信じてよエルぅ~!」
そこに、なぜか鶏が空を飛んでやってくる。
「ぜぇ~ぜぇ~ぜぇ~。あっ!鶏が空を飛んでる!」
「あら、神使様」
…
「申し訳ありませんでした!」と土下座するエルと呼ばれていた女の子。
「まぁ、まぁ、募る話もあるし~、家に入って。」とリリィ。
「あ、この子、お茶より紅茶なのぉ。ご主人様、よろしくお願いしますね。」
はいはい。紅茶淹れますよ。砂糖はいくつですか?ミルクなんてものはうちにはありませんよ。
俺の部屋で会話が弾む二人。
「それでね~」
「わはは。うける~。」
「あ、ご主人様、おなかすいた~。」
はいはい。ご飯作りますよ。
「それにしてもリリィ、あなた桧山様に隷属してるのね。」
「そうなの~。こうこうこうで~、ご主人様のすっごくて、ついつい名前言っちゃったの~。」
「わたくし、リリィに先越されてしまったのですね…そんなにすごかったのですの?」
「だって~、鑑定したのならわかってると思うけど、性技のスキルに精剛のスキルまであるのよ~。」
「そ、そうなんですの。急いでたのでそこまで見てませんでしたわ。そんなスケコマシしか持たないようなスキルを2つも持ってらっしゃるの!?それは、そんなにあれですの?」
「そうだ~、エルもご主人様で初体験してみたら~?ご主人様なら初めてでもあまり痛くないわよ~。」
「え?そ、そんなこと、桧山様にもご迷惑ですし。」
「ご飯できたよ~。」
「まぁ、先にご飯食べましょ~。ご主人様のご飯、おいしいのよ~。」
結局、エルまでおいしくいただきました。だってめちゃくちゃ美人なんだよ。ちゃんと話せばとてもいい娘なんだよ。仕方ないじゃないか。
それにしても2人がかりなんて反則です。キスだけでとろけちゃいます。
「旦那様、これからも末永くよろしくお願いします。」と三つ指を突くエル。
「へ?」
「あ、エルは天使だから~、基本、初めての相手とどちらかが死ぬまで添い遂げるのですぅ。
まぁ、いいじゃないですかぁ。これから一緒に転生した魔王探すのにもエルがいてくれた方が心強いし~。」
「え、あ、はい。俺も一緒に魔王を探すのね。」
「よろしくお願いいたします。」「お願いしますぅ。」