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ある男の殺人日記  作者: まなた
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生い立ち

さて、今日私は殺人をする。やっとここまでこれた。今は胸の鼓動がうるさくてしかたがない。気持ちを落ち着かせるために、ここにくるまでの生い立ちを記そう。



私の名前は斎藤豊、年は今年で35になる。ごく普通のサラリーマンとごく普通の主婦の間に次男として生まれた。体が弱く小学校のときは休むことが多かった。私の記憶では初めて大人に対して不信感を抱いたのはそう4年生の担任だ、直接家に来ては「大丈夫、怖くないから学校に行こう」と何度も家に押しかけてきたのだ。私のことを不登校と決め付け何度も何度も押しかけてくる。そのときにこの大人は私がうそをついていると決め付けていると不信感を抱き結局4年生のときは学校にはほぼ行かなくなってしまった。大人になったいまでは、あの担任はクラスから不登校がでるのを教師としての面子を維持するために必死に阻止しようとしたのだと思う。中学に上がり何事もなかったかのように不登校はなくなり両親はさぞ安心しただろう。中学では幸い交友関係にも恵まれ現在でも中学時代の友人とは一年に一度酒を交わす程度の交流が続いている。高校は市内の中レベルの高校に進学しそこで成績上位をキープしていた。高校にもなると彼女もできごく普通の青春を送ったものだ。高校を卒業したあとはこれといった夢もなく、兄が医療の道に進んだため、それを真似て医療事務の専門学校に入学した。専門学校での2年間を振り返れば今思うと嫌気がさした。元々学生時代は容姿のコンプレックスもあり自分に自身がないため口数は少なく注目を浴びるとすぐにパニックになる性格のため30人のクラスに男がわずか5人という地獄の状態だったため非常に居心地が悪かった。しかも5人しかいない男の中でも優位に立とうとする奴が二人いたためその二人は私の取り合いに必死になっていた。私としてはただでさえ少ない男連中のいざこざに巻き込まれるのは簡便してほしかった。しかし勉強は好きであったため数ある資格試験を難なく取得し某市にある中程度の病院へ就職が決まった。


思えばここに就職することがなければ私は殺人をすることはなかったのだ・・・




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