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地球と分子に挟まれて  作者: 半ノ木ゆか
第2章 生物圏
12/28

2-3. X

◆群体◆


 もっと細かく見てみましょう。


 生き物の階層構造を説明する時、集団より小さなまとまりとして個体 (→2-4) を、個体より小さなまとまりとして細胞 (→2-5) を挙げることがあります (リース他 2018; Odum, Barrett 2004)。ですが、集団と個体の中間のまとまりを作る生き物もいます (田中 1997)。


 カツオノエボシ (鰹ノ烏帽子、種名: Physalia physalis) というクラゲは、群体ぐんたい (colony) という大きな体を、個虫こちゆう (zooid) という小さな体が集まることで成り立たせています。個虫は、それ自体がたくさんの細胞でできています。群体、個虫、細胞という3つのまとまりがあるのです。また、個虫にはそれぞれの役割があって、例えば栄養個虫は消化を、生殖個虫は生殖を担っています。


 ミツバチ (蜜蜂、属名: Apis) は、1つの群体の中に女王蜂じよおうばち (queen)、はたらばち (worker)、雄蜂おすばち (drone) という3種類の蜂がいます。これらの3種類が役割分担をしている点は、カツオノエボシの群体によく似ています。


 ウスエダミドリイシ (種名: Acropora tenuis) というサンゴも群体を作ります。ウスエダミドリイシの群体を成り立たせている小さな体を、ポリプ (polyp) といいます。ただし、カツオノエボシの個虫のように、ポリプ同士で役割分担をすることはありません。



◆「X」◆


 私はカツオノエボシ、ミツバチ、ウスエダミドリイシの群体は、階層構造の中で同じ高さに位置すると考えています。これらをひっくるめて、仮に「X」と呼びます。

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