アネッサの忠心
「ふんふん、成る程。それで鉄の牙のアジトの場所は?。」
「そ、それは……言えな…」
「…ふー、…ほいっと。」
「ぐあああぁぁぁぁぁぁ‼︎‼︎。…は、話す!だから…」
「なら早く話してよ。私も暇じゃないんだよ。全員に話を聞かないといけないしね。」
「おい!俺達にこんなことをしてどうなるか分かっているのか!。」
「煩いなぁ。さっきからそのセリフは何度も聞いてるよ。」
「なんだと…、おい、ちょっと待て。俺の他の奴らは…」
「待たない、答えない。まだ立場が分からないのかなぁ。質問するのは私、答えるのは君。…えーと、先ずは名前と立場だね。突撃隊の人?。」
「何故それをぉぉぉあ‼︎。…クソ野郎…なんで刺しやがる⁉︎。」
「言ったはずだよ。質問するのは…私だ。無駄な話はしないで欲しい。」
「…ぐぅぅ…、…」
「答えないの?。うーん、なら右手の指からね。はい、どーん!。」
「…ぐぅぅ…はぁ、…はぁ……な、おい!全部話しただろ。…くそぉ…俺はもうこの街で生きていけねぇ。…」
「そうだろうねぇ。これだけ喋ったらもうダメだろうね。」
「くそが…なんなんだよお前ら…。俺たちの…暮らしを……おい、もういいだろ‼︎さっさと開放しろ!。…全員で…逃げるしかねぇ。」
「全員?もう君しか残ってないよ?。」
「…は?…一体どういう…もう開放したのか?。なら…俺も…」
「うん、開放してあげるよ。ほら、立って。」
「….…待て、本気で解放する意味が………」
『ゴロ…』
「今までの人達と違って少しだけ勘が良かったねぇ。そうだよね、普通に解放する意味なんてあるわけないよね。だから殺す。」
「オウギさん達には見せられないな。だけど必要なことだから。裏の道でしか得られない情報もある。…ってオウギさんにはバレてそうだけど。…私がいる限りオウギさんにもユーリちゃんにもカノンちゃんにも絶対にこの手間はかけさせない。それが今の楽しい暮らしをくれるみんなへのせめてもの恩返しだから。」
その日クロイセンに蔓延る鉄の牙の構成員が同時に20人行方をくらませた。後日街の周辺から構成員らしき男達の体の一部が回収されることになる。その全ての死体に共通するのは鋭利な物で切り刻まれた後があること、そして念入りに個人が断定できる部位が削られていたこと。眼球、指紋、などが潰されていた。捜査にあたった兵士たちは結局鉄の牙内部のいざこざと推定。事件としては幕を下ろすことになる。




