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15歳のラノベ作家とイラストレーター  作者: 黒目 朱鷺
15歳のラノベ作家とイラストレーター 一枚目
7/9

話はまだ序章に過ぎないと提言するようです!?

長らくお待たせ致しました!


え?待ってねーよって?ですよね。ハハ

ほんとにもう色々と事情がありまして…まず、天代先生(なろう作家)との合作を考えてたり、違う方のアシスタントに入ったりでっかいイベントのストーリー構成を手伝ったりなどなど…ほんとに色々十月十一月に固まりましてね。


というわけで!言い訳はそこまで!

第六話 「話はまだ序章だと提言するようです!?」どうぞ!

挿絵(By みてみん)



 息を切らしながら佐々流は、電話を切り次第作成した企画書を手に数日ぶりの編集長室へやってきた。


 入室前にもう一度、束になった企画書の内容を確認する。


「一枚目…誤字なし……二枚目も大丈夫…」


 丁寧に確認していた時、編集長室の扉が開かれた。


「うるさい。内容はなんとなく分かってるから入り」


 導かれるまま入室し、紙の束を渡す。


 今の姉は、完全に仕事モード。前のように軽い面持ちでは向かってこない。


 一通り目を通したのか、編集長と目が合った佐々流は、姉とはいえ萎縮する。


「可能性は?」


 その言葉に、心の底から大丈夫と言えない自分がいることは分かっていた。


 恋が書く文は十二分にいい。出せば一定数は絶対に売れる。だがまだ中学最後。ミスれば原稿が遅れるなんてざらだ。


 オファーした紅月さんはまだよく知らない。それゆえ恋の文章に合うイラストが描けるのか。またはやららせの時みたいになるかもしれない…と。


 それでも、心の中にそんな考えがあっても答えはひとつ。

「出したい」

でも、可能性を高いと肯定する思いにはまだ満たない。


「……」

「言ったでしょ?昔、可能性全てじゃないって。いっつも響也くんはさ?百パーセントを求めちゃうって。つまり、可能性は不明。でも自信はある。とか言っとけばいいのよ」

「碧ねぇ…」


 柔らかく話していながら芯はしっかりとした話し方に、思わず昔の呼び方をしてしまう。

 それでも、佐々流は心に突っかかったままだった。

 あと五ヶ月ほどさきまで、どうなるか分からないからだ。


「よし。この件は任せといて、あと今週末にでも恋くん…いや恋先生と紅月先生連れてきて頂戴。ね?」

「わ、分かったよ。それじゃ、任せていいんだね?」

「私を誰だと思ってるの?」


 その言葉にもうどうこう言うことは出来ない。

 そのまま、目で「頼んだよ」と念押しして、今日の本来の予定だったあの二人の元へ向かう。




―――――――――――――――――――――――


 今は、第四講まで済み昼食を取っている。


 暁槻と共に…何故こうなったかというと、それは第四講が終わり、ぼっち飯のために屋上へ行こうと席を立った時…




「ああ。時間かぁ。じゃあ次は劇薬を使った実験をするので〜………じゃあ、終わります」

「「ありがとうございました」」


 やばっ!最後聞いてねぇ。実験するからなんだって言ったんだよ…ああ最悪

 とりあえず、昼食取ろ。


「依音せんぱーい!ご飯。食べません?」


 教室の入口からそんな声が聞こえてきた。


 まさかと思い、視線をそこへ移すと案の定…暁槻の姿があった。

 昨日、見立ちたくないって言ったばっかりだってのに!

 今までにないような速さで暁槻の元へ行き、腕を掴んで屋上目指し、階段をかけ昇る。




「はぁ。はぁ。暁槻!」

「文句ある?いっつもここでぼっち飯を続ける不健康作家さんが」

「不健康ではねーよ。ぼっちだけど」

「このボクが!わざわざ友達の誘いを断ってまで恋に会いに来てるってこと、少しは嬉しく思って欲しいね!」

「ああ、ありがとうございますっと」


 学校までの道のりにあるコンビニで買ったパンを開け、一口ほお張る。


 暁槻はと言うと、丁寧に包まれた弁当箱を取り出していた。


「弁当か。丁寧だな」

「うん?ああ、これね。一応ボクが作ってるんだよ?」

「えっ!うそ。まじ?」


 かなり顔をさる事ながらかなり高スペック(何が高いかは言わずしてわかるが)な上に料理まで行けるとは…恐るべし暁槻。


 ふと空を見上げると、だいたい雲四割。晴れであった。


 太陽はちょうど隠れ、あまり日差しはないものの、夏もまだ力を残し穏やかな暖かさを感じさせた。


「依音。プロット。早くして?」

「ん?(焦)」

「授業中に書くって言ってたよね?」

「え…(焦)」

「ねぇ?まさかそんなことないよね〜?」

「あ、あのぉ…」

「じゃあ、言葉で内容言って?」


 もうやだこの子。笑顔なのに笑顔じゃない…


「ええっと、新作の題名は『夢の先には竜がいる』的な感じかな?」

「……ふーん」


 あまり反応が良くない。

 やっぱり、自分自身もあの作品はかなり手を入れて作った作品だ。

 はやららせのせいとはいえ、打ち切りにするには悲しすぎる作品。だから新作にも似た要素を取り入れたのだ。


「そんなにあれ、自信あるんだ」

「夢機構か?」

「そ。だって二作連続で夢を入れるってのはもう、ね?ふっ」

 暁槻は弁当の卵焼きを箸ではさみながら、こっちを向いて笑いかける。


「ああ、その通りだよ。俺は、夢機構の文には年相応以上の文章を書けたと思ってた。ストーリーも申し分なく。しっかりと…初めての投稿作品でもあったし」

「へー。じゃあ、この夢先も似たような内容になるの?バスの中で言ったように」

「いや。夢機構みたいに平凡ではないよ。味方は死ぬし、その世界の情勢も混ぜてのかなりドロッドロにするつもり」

「ボクが描くような絵に適してるのそれ…」


 忘れていた。今回の作品は適したイラストレーターが着く訳では無い。まさに今横にいる白髪の暁槻が描くのだ。


 暁槻の得意なイラストスタイルは、どっちかって言うと学園モノや異世界ファンタジーのチート能力持ちを描くような、キラキラした整ったイラストである。

 それに対して…今回俺が考えた作品は、どっちかと言えば乱雑ふうに見えて細かい、戦争風の渋めな作品だった。


 ああ。ミスった。


「全くもって合わせていません。すいませんストーリーリメイクします」

「そうしてください。ポップにしてください血みどろは敵モンスター程度にしてください」

「一気に要望増えた!?」

「当たり前でしょ」

「当たり前…なのかなぁ?」


 また一から構成を考えたくては行けなくなった。

 でもあと五ヶ月近く残っているのだ、そんなに気を重くせず気楽に書き上げよう。


 にしても、暁槻の弁当は異様にキレイで美味しそうであった。


「食べる?じろじろ見てるけど」

「い、いやそういう訳じゃなくて…」

「ほれ。ボクが作ったんだ美味しくないわけないでしょ」


 そう言って手作りらしき卵焼きを口元へ近づけてくる。


「はぁ。不味かったらストーリー書き直っ!?」


 話してる途中で口の空いたすきに卵焼きを口の中へいれられた。



 認めがたし…とりあえずは美味しかった。

 普通に美味しく、適度な味付けに言葉も出ない。


「だから言ったでしょ?ボクの作ったものなんだから、美味しくないわけない!」

「その自身はどこから来るんだか…美味しかったけどな…」

「だって昔から作ってたし」




 それから、そんか風に暁槻と昼を一緒にする時間が増えていた。

 教室へ帰る度に注目を浴びたが、そんなことは今まで通りスルースキルを全力で使用する。


 かれこれ、気付けば十一月…だいたい新作のストーリー指針は決まり、暁槻もそれなら描く。と納得する作品になった。


 今は、俺の家のパソコン二台を使って俺はプロットを書くのと、試しに冒頭部分の作成。

 暁槻はキャライメージを持つため、かなりリメイクを繰り返しながらも主要キャラ二人の様々な姿を描きだしていた。


 あの日以来、家へ祖父母が帰ってきていないことが気がかりだが、今は俺の家に暁槻は住んでいる。


 決してやましい事などしていない。いくらひとつ屋根の下、暁槻といようとすることは無い。(時々暁槻が静かに俺のベッドへ入ってくるけど)


 最後に提案してから佐々流さんとの連絡が途絶えているのは、心配だが。

 今は、通ることを信じて作品の状態を良くすることだ。




 一方、佐々流は企画書は通ったものの、まさかの元々持っていた城鋼文庫一の大作が突然の完結宣言を作者に言われ、忙しなく各方面へ連絡していた。


 そのため、恋への報告もできずにあと二ヶ月ほどで、完結の件を済まさなくてはならなかった。

 編集長からも「次作もうちで出させるよう説得してな」と言われているため、切羽詰まっていた。


 


 

最後までお読みいただきありがとうございました。

今回はかなり内容を絞りましたので三千文字ほどで収まりました。歓喜!


時々一万文字とか三万文字とか書いてる時はだいたい内容絞れず、勢いで書いてる時ですね。

今回は許容範囲!では、次回もよろしくお願いします!

次回は今月中に書き終えれると思います。


あと、挿絵の件。ファンという人がいないこの作品ではそこまで知られてないと思いますが、何やかんやあって現在は挿絵担当がいないため、挿絵をつけれません!ごめんなさい!とりあえず、表紙的なのだけは付けますので御容赦ください。

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