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[中止中]伯爵の次男に転生したけど旅に出ます。  作者: 椎茸 霞
「長いチュートリアルは面倒だと思う」
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ギルドの登録

次の日。

朝食を早めに済ませ、すぐに露店大橋へ向かった。


いや、橋長すぎ…。

渡るのに30分くらいかかったわ。


橋の最後にあった露店でギルドの位置を聞き「マップ」で確認しつつ歩みを進めた。


到着っと。


かなり立派な建物だな…。

入り口から中を覗くと、まぁ広い。

左手は食堂…いやコレはもはや居酒屋だな。俺ん家の近くにこんな居酒屋あったもん。

右手は各種窓口って感じかな。


俺は窓口の方に向かい、立っていた制服のお姉さんに声をかけた。


〜〜〜


冒険者への登録はすんなり終わった。

身元不明でも、ギルドカードを発行した時点で「ギルド」が身元の引き受けという事になるとかで、

犯罪歴の有無を確認された後、書類数枚にサインしたくらいだった。


サインをしている時に気が付いたのだが、日本語では無い文字…つまりはこの世界の文字をスラスラと書く事が出来た。

意外に気にしていなかったが、文字の読み書きは完全にコッチの世界のものにシフトしており、

改めて意識してみると、聞こえる言葉も話している言葉も完全に未知の物だったが、

脳内ではしっかりと日本語に変換されていた。


その後ギルド登録後の諸注意を受けたのだが、ほとんどカトリーンさんに聞いていた様なものを細かくした感じだったので問題はなかった。


「こちらがギルドカードになります。

このカードに血液を染み込ませステータスを表示させます」


急に物騒な単語が出てきたな、おい。

まぁ想像よりわりと簡単で、

針で指先を指し1〜2滴血をカードに垂らして終わり。


脱脂綿的な物を渡されたので針の傷に当てていたが、

どうやら回復薬の様なものが染みていた様で、一瞬で傷や痛みは無くなっていた。


「はい。お待たせしました。

こちらがヤマト・クロード様のギルドカードです。

現在はギルドランク1ですね。

依頼(クエスト)を完了するごとに達成ポイントが加算され、ランクが上がりますので頑張って下さい」


あ、ちなみに「ヤマト・クロード」とゆう名前で登録した。

ヤマトは元の「大和」から。

クロードは「アルキウス・クロード・キャメロット」のクロード。

いや、さすがに本名はマズい…てかダメでしょ?

宿屋「カトレア」にも同じ名前でサインをしている。


「ギルドカードには現在のレベルとギルドへの預金残高、保有スキルが表示されます」


そう。

ギルドは世界各国にある為、銀行の様にお金を預けておけるのだ。

まぁ正確な仕様は銀行と違うのかもしれないが、概ね銀行と同じ様な認識で大丈夫だろう。


既に王金貨2枚と500金貨を預ける事になっているので、残額もその通りになっていた。


余談だがこの世界の硬貨は、真ん中に全て穴が開いている。どの硬貨も、である。

理由は単純で、何枚か毎を紐に通しておく為だとか。

銅貨100枚で1銀貨、100銀貨で1金貨で両替が出来るが、その間の硬貨は無いからな。

10枚ずつくらいでまとめておいた方が効率が良いわけだ。

まぁさすがに王金貨には穴は開いていない。

王金貨自体、本来なら貴族でもおいそれと使わない硬貨で、

使うとすれば伯爵や公爵、王家の人が使う程度なのだとか。

やっべぇな。


改めてギルドカードを見てみるが…やっぱスキル欄の「性技能」は何とも異彩を放ってるな…。


あ、そうだ。


「すいません。無知なもので申し訳無いんですが、レベルってどうすれば上がるんでしょうか?」


「レベルですか?

そうですねぇ…ザックリと言えば「経験を積む」という事で上がります。

レベルとは即ち脳の成長と、それに準じた身体の適応です。


簡単なところでいえば、本を読んでもレベルは上がります。

知識を得る事で脳が成長しますから。

ですが、身体的な成長は乏しくなります。


料理をしてもレベルは上がりますし、

楽器を練習してもレベルは上がります。


効率が良いレベル上げはやはり魔獣の討伐などの戦闘ですね。

脳の成長も身体的な成長も著しいですから。


ただし、レベルは上がるにつれて上がりにくくなります。

過去の経験を元に動く様になっていくからですね。

「新しい経験を積む」という事がレベル上げの鉄則になるわけです」


わお。

このお姉さんよくそんなスラスラと。


「後は…」


他にあるのか?


「まぁヤマト様ならこの方法もありだと思うんですが…。

もう1つは「経験値薬」と呼ばれる薬ですかね?」


「経験値薬?」


「はい。

高レベルの人が稀に後継者を育てる為に魔術師に自分の知識を売るのです。

闇属性の魔法の1つに相手の記憶を読み取る物があり、それに錬金術を応用して作る薬だとか。

ただし、ほとんど流通はしていませんし、

売られていてもかなり高額で販売されているので」


なるほど…王金貨を持ってたから話してくれたんだろう。

てことは、日本円で億単位の薬品か…。


ん?

薬品?


もしかして…アレが使えるんじゃ無いか?


「その「経験値薬」ってこの街でも売っていますか?」


「あぁ…そうですねぇ…。

あまりギルド職員として推奨は出来ないんですけど…」


だよねぇ…。


「個人的に聞いた事があるのは、闇市で偶に出回っているとか…」


oh…何とも「良くない」感じの市ですなぁ…。


でも…ファンタジー異世界なら1度は行くべきだとか思うんですが。


「それっていつやってますかね?」


「結構不定期なんですが…あ、でも以前の闇市は2週間ほど前だったので、そろそろ開催されるかと」


俺はギルドのお姉さんに闇市について幾つか情報を得て宿に戻ることにした。


てかやっぱ橋長い!!

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