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[中止中]伯爵の次男に転生したけど旅に出ます。  作者: 椎茸 霞
「長いチュートリアルは面倒だと思う」
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レベルの上昇

飛び起きた。


夢の無い眠りを続けていたみたいだ。

感覚としては記憶がゴッソリ抜けた感じ。


「経験値薬」に「限界激突破薬」を混ぜて飲んだ。

そしたら急に激痛や違和感が襲ってきて…そこから記憶が無い。


それで今になる。

長い時間眠っていた様な気はする。


ふと横を見るとレイラが床に座っていた。

まさかずっとそれじゃないよ…ね?


いやなんかありえるな…。


「レイラ…俺は何時間くらい寝てた?」


レイラは首を横に振った…。


「まさか…2〜3日は寝てたってか?」


「1週間と3日だね」


声の方向に顔を向けた。

部屋の隅に設置されている宿屋備え付けのテーブルと椅子。

そこに我が物顔で猫耳少女が座っていた。


「あぁ…誰?」


「え?

あぁ!そうだった!」


少女は首に巻いていた赤いストールの様なものを、慣れた手つきで頭に巻き始め、終いには顔を覆ってしまった。


「あ…えぇ!?闇市の!!」


「そ!アニスでーす」


あの時感じた違和感の正体が分かった。

中性的な声だったため分からなかった上に服や顔の布の所為で「違和感」のままだったが…


こいつ「女の子」だ。

あのおっちゃん「男」って言ってたくせに…。

いや、ホントに男だと思ってたのか?

まぁいい…よくよく考えれば、口調もそんなに「男」って感じじゃなかったし…まぁ「女の子」なん感じも薄かった気がするが…。


「…て、1週間と3日!?

てことは、ええっと…」


「5日の延長よ。

まぁ安心しなさいな。宿代はウチが払っておいてあるし、あと1週間くらいは余裕あるから」


あ、焦ったぁ…。

アニスは顔に巻いた布を改めて解きながら続けた。


「で、兄さんに聞きたいことがあるんだけど?


この粉薬は何かしらね?」


あ。


「効果については勝手ながら調べさせて貰ったけど、

端的に言うと、薬の効果を圧倒的なまでに増幅させる「古代魔導具(アーティファクト)」でいいかなぁ?」


「アーティファクト?」


「古代文明が造りだし、文明崩壊と共に製造方法が失われた魔導具…その1つでしょ、コレ」


ああ…そーゆー解釈をしてくれたのね…。

さすがに「異世界転生の特典です」とは言えないからな…。


「まぁそれはいいよ。そこは問題じゃない。

貴重ってだけで「古代魔導具」はそれなりに存在が確認されているからね。


けどね…それを「経験値薬」に混ぜるって…どういうつもりなのかなぁ…??」


おおっふ。やっぱそこですよねぇ…。


「えっと…その…」


「兄さんに薬売る時に言ったよね?いろいろ説明したよね?」


「はい…」


「本来なら売る気も無かったのを売って上げたんだよ?

ちゃんと改めて説明する為に次の日に会う事も約束したよね?

次の日にだよ!?


なぁんで昼に行くって言ったのに先駆けて飲むのかな!?」


「えっと…申し訳ございません」


DO☆GE☆ZA


これしかないでしょ。

てかこれしか知らないです。

俺の今出来ること。


「はぁ…もぅいいよ。

一時はどうなるかと思ったけど、死ななくて良かったよ。

そのまま逝かれたら、文句も言えないしホンットに寝覚めが悪いからね。


それで…取り敢えず、本来なら失礼なんだけど聞く権利があると思うから聞くよ。


レベルはどうなってる?」


あ、そうだった。

てか、レベルを相手に聞くのって失礼になるんだ…。


俺はギルドカードを確認した。

自分でもセルフで見れるけど、一応体裁としてはね。


「お、更新されてる・・・え」


「…どうなってる?」


「その前に…アニス。レベルの最高ってあるか?」


「最高レベル?

んんん…確か確認されてる最高レベルは、ドラウス帝国第7代目ドラウス王…確かその英雄王のレベル72が、文献に明記されてるレベルで最高だったと…まさか、兄さん…それ越えてるの…?」


文献に明記されてる最高は72…。

マジか…。


「ねぇ…レベルどうなってるの!!」


「あ、いやその…聞かない方が良いと…思います。はい」


一応自分の能力でも確認してみたが、ギルドカードの情報は間違っていない様だ。


「あ!」


「言ったでしょ!見る権利がウチにはあるわ!!」


一瞬でギルドカードを俺から取ったアニスは、固唾を飲みながらカードを確認した。

これ…問題になったりしないよなぁ…。


「ちょ…ちょっと…こんなの見た事ないわよ…!!


な、なによこれ!!何かの間違いじゃないの!!


いくらなんでも…レベル657ってバカじゃないの!!??」


そう。

レベル100や99のカンストは無いらしい…レベルは上がれば上がるだけ上がる。

結果、レベル7だった俺…とゆうかこの「アルキウス」の身体は一気に「650」もレベルが上昇したのだ。


「それに、スキルレベルもおかしいわよ!なによオール10って!!」


「それは…高いのか?」


「高いなんてもんじゃ…だって歴戦の勇者でさえ「剣」のランクはせいぜい8〜9よ!?

英雄王でも「剣」が8、「大剣」が9!!

スキルレベルの最高は9だと言われてたのに…これじゃそもそも常識が覆るわよ!!」


うぅわぁ…。


最初、自称死神とやらに微妙なアイテムを掴まされたと思っていた。

「経験値薬」とゆう、いわゆる「レベルを上げる薬」があると聞いた時に真っ先に思いついたのは、この微妙と思われるアイテムを使って限界突破した経験値薬を飲む事。

実際にやってみたら、死にかけたわけだが・・・。

チートアイテムだった事を、今になって実感した。


更に言えば、感覚的に「電子遊戯感覚(ゲーミングセンス)」の効果も上がっていたり、

追加されたりしてる事に気付いた。


まず、簡単なところだと、

能力のオンオフが感覚的にではあるが明確になった気がする。

なんと言うか、脳内に能力のスイッチがある様な。


今じゃアニスを見れば


「アニス 13歳 Lv14 亜人種/猫人族 」


まですぐに分かるし、そこから2秒見続ける事で保有スキルや、種族スキルとやらまで確認できる。


加えて、「スキル習得率増大」という効果が増えてるし、

「アイテムボックス」も容量がかなり増えている様だし、今まで触れなければいけなかったアイテムの収納が、「視界にある名称のわかるアイテム」ならなんでも収納できる様になっている。

見続ければアイテム名称はわかる様になるから…実質目の前のアイテムは基本収納できる形だな。


さぁていよいよチート能力染みてきたぞ…。


現状の俺のステータスを表記すると、


レベル657


保持スキル

・「罵倒」10

・「剣」10

・「片手剣」10

・「弓矢」10

・「騎乗」10

・「索敵」10

・「逃走」10

・「性技能」10

・「賭博」10

・「ポーカーフェイス」10

・「礼儀作法」10

・「交渉」10

・「危機感地」10

・「聞き耳」10


「性技能」10ってやっぱヤバくないか…?

それと「経験値薬」にあった「片手剣」スキルが増えてるが…「剣」と「片手剣」ってなにが違うんだ?

「剣」は両手って事か?


ヤバい。

考察の時間が欲しい。

それにレベルアップに伴う変化も確認しなくちゃならないし。


アニスが何か言っているが…まぁそれは置いとこう。

ちなみにレイラは無表情のまま、その赤い瞳を俺とアニスに行ったり来たりさせている。


ん?


「レイラ 19歳 Lv11 亜人種/黒龍人」


レイラって19歳なんだね。

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