辛くなんか…
埋もれるのが早い!
自分の作品が沈んでゆく!
みなさん、早いですよね…
まぁ、特別長くもない作品をだらだらと投稿する自分が悪いのですが…
あれから3日経った
母さんは相変わらずだし七海はじゃれて来るわ風呂に入ってきてイタズラしてくるわ母さんも便乗して一緒にイタズラしてくるわで大変だった
博樹ともまだ打ち解けてない。っていうか避けられてる。
唯一のマトモな奴がこれでは俺の味方はこの家には存在しない事になる。
唯斗はちょくちょく放課後家に寄ってくるのは助かるのだが、学校でもそれくらい構って欲しい。
Cクラスでの付き合いがあるのは分かる。
唯斗は持ち前の性格で入学式の日にクラスメイト全員と友達になったらしい。
お陰でCクラスの団結力は一年生の中ではトップだ。
5月に控えたスポーツ大会の優勝候補クラスとも言われてる。
クラスの付き合いが大変なのは本当に分かる。
でもさ?
『俺、未だに友達0だぜ?』
『話し掛けられた事すらないぜ?』
「はぁ…。学校行くのちょっと憂鬱だなぁ…」
今までは唯斗と同じですぐに友達になれた。でも今回は勝手が違う…。
若干人見知りになった俺には無理だった。
…友達ってこんなに作るの大変だったんだ…。
今までの俺のクラスにモジモジしたいわゆる『モヤイ奴』ってのは居なかった。
なんせ俺がみんなを巻き込んでいく内に本人が変わっていったからだ。
最初は暗かったアイツもソイツもアノコもコノコもみーんな変わった。
俺と唯斗の存在するクラスだけな
他のクラスには確かにモヤイ奴は居た。
1人で殻に籠って可哀想だった。
きっと彼らは今の俺と同じ心境だったのだろうか?
そして俺は今正に可哀想な奴なのか?
ぼっちなのか?
…唯斗…ちょっと助けてくれよ…
「お?おはよー響」
「はよーっす唯斗のバカ野郎!今日もアルビーノ倒せないのか!?弱いなぁ!」
そう言って俺は唯斗の頭をべしっと叩く
「お前も白いからある意味アルビィィンノだな(また空元気しやがって…)」
「お前は俺をあの卑猥生物と同じにするのか!サイズが違うだろサイズが!」
「イベントがあったじゃないか(今の俺は話を合わせる事しか出来ない様だな…)」
「ミニフルや神フルでもねぇよ!」
「そんな響にボブのナナ猫をプレイする権利を与えよう!」
「マジで!?あの皇帝夫妻の装備まだ作って無かったんだよね。あいつらの尻尾狙いずらいし…」
「お前本気でやろうとしてるのか?」
「え?」
「いや、もうそれハンターとして終わりだから」
「うっさいわ!1人で赤皇帝とか蒼姫倒すの大変なんだよ!尻尾切ってる余裕ないんだよ!」
「うわぁ…」
「うわぁって何だよ。俺だって頑張ってるんだよ…」
実は帝王夫妻どころか卑猥生物すら倒せないのは秘密だ。この前なんてイャン先生すら危うかった。
「そんな事より、響よ」
「なんだ?」
「制服着んの慣れた様だな」
「…………」
「いやぁたった数日で慣れるとは!もしかしてそっちの才能あった?」
「あぁ…これね……」
全部母さんがやってくれたなんて恥ずかしくて言えねぇ…
「が、頑張った…ぁはは…」
両手を後頭部へ持っていき軽く笑う俺はきっと男らしい筈…
「凄いな(か、可愛いだと…!?あの男らしい仕草すらチャーミングだ!!)」
唯斗の様なイケメンが何をしてもイケメンなのと同じ様に、響の様な美少女は何をやっても美少女だった。
もちろん響は気がつかなかった。
今日も視線を感じながら響は学校へ行く…
学校へ着くや否や
「なぁ、唯斗」
「凄いなホント。今時こんな古風な手を…」
「どうせ嫌がらせなんだろ…」
そう、下駄箱の中は紙だらけ。
ラブレター?馬鹿言えっ!
唯斗以外誰とも一度も喋った事無いのにラブレターとか有り得ねぇだろ!
もしかしたらクラスで浮いてる奴がこのイケメンと一緒に登校してる俺を見て不快に思ったのかもしれない。
レターに指定の場所が書いてあってその通りの場所に行ってみろ。
前からも後ろからもゾロゾロと現れた嫉妬に狂った女達が俺をリンチするに違いない!
「えっと何なに…?」
「おいコラ唯斗!読んだら…んと、大変な事に!俺が大変な事にぃ!」
さわらぬ紙に祟り無し!
全部まとめて焼却処分しようと思ったのに!
なのに馬鹿唯斗…いや糞唯斗の奴ぅぅぅぅぅ!!
「ほぇぇぇ…」
「何がほぇぇぇだ!」
「いや、焼却処分確定だなって思ってさ」
…唯斗はやっぱり味方だな!
「じゃあゴミ箱に持ってくの手伝って」
「任せな!(俺の所にあるのも捨てとこう…)」
唯斗と気があってご機嫌の俺はちょっと笑っていたかも知れない。
さて、今日も1日頑張りますか!
その後笑顔で渾身のラブレターを読まずに捨てる響と唯斗を、涙を堪えながら見てる生徒達が居たとか居ないとか
「響ちゃぁぁぁぁん……」
「ゆ、唯斗くぅぅん…」
「響様…」
「唯斗様…」
「「えっ?(愛で負けた…)」」
たった3日で何があったのかは響も唯斗も知らない
昼休みになっても話し掛けてくる人ゼロかぁ…
まぁ俺から話し掛けないのも悪いんだけどさ…
もうこの環境で話し掛ける勇気はねぇよ…
「はぁ…」
もう昼飯食べたし寝よっと…
スッゴ…い眠…い……し……
「……くー……くー……」
と響が寝た途端にクラスの空気が変わった。
「あぁ、今日も可愛いなぁ」
「天使だ…」
「響ちゃんマジ天使!」
「き、今日こそ…」
このクラスは入学式の時に既に団結していた。響を除いて…
クラスメイトがいまだに響となんの関わりを持たないのは理由があった。
「誰が愛しの響ちゃんに話し掛ける?決定戦!」
そう、『誰が最初に響に話し掛けるか』で揉めていたのである。
下らない様で実は大きな事だったりする。
学校生活において最初の友達とは、よく一緒になる事が多い。
そして最初の友達になる確立として高いのが、最初に話し掛けた人である。
男であれば恋人に
女であれば百合の世界の彼方へ
とにかく幸せゲッチュッチュなのだ。
そんなこんなで幸せを掴むのは誰かを揉めていた。
「じゃあ俺が!」
そこでムードメーカーの高橋宏樹がてをあげた。
「お?高橋か」
「確かに高橋君なら最初の相手に相応しいかもな」
「待て!それじゃあ俺と天使ちゃんのランデブー生活は?」
「そうよ!私と響ちゃんの華の舞う世界は!?」
「お前らなぁ…愛するならその人の事も考えろよ…。俺だって辛い、俺だって天使とお喋りしたいしニャンニャンもしたい。でもな?ここは高橋に任せてみようよ…な?」
「「…………」」
「…あ…らめ……に…ふくじ……づけ…いれ……ちゃいやぁ………」
(訳 「あ、ラーメンに福神漬けいれんな!」)
「「あーでもないこーでもない!(やっぱ無理!)」」
「あーだこーだ!」
「「あーでもないこーでもない!」」
「うるさぁぁあい!寝られんだろがぁぁあ!!」
「「お前がうるさいわっ!」」
「「あっ!」」
響を除くクラスメイト全員が『しまった』って感じになった。
何故ならその声の主は……
(響に視点が変わります)
微睡みの中(つーか寝てる)、母さんがまた夢の中で苛めてきた。
昼飯は塩ラーメン
ラーメンに福神漬けを入れようとしてたから俺が止めに入った所ですぐに夢が終わる。
もう掃除か…?
重い瞼をこじ開け時計を見る
まだ20分はあるじゃん
じゃあもう一眠りしよっと
…………。
…………………。
………………………。
それにしてもみんな仲良さそうだなぁ。なにを話してるか知らないけど俺もあんな風に…。
………。
…………。
…………イラ
…イライライラ
イライライライライライラ!
あいつらうるさ過ぎ!
寝れねーよこんちくしょう!!
お、怒って良いよね?
人見知りだけど怒って良いよね!?
よし、怒るぞ!盛大に怒るぞ!
「うるさぁぁあい!寝られんだろがぁぁあ!!」
「「お前がうるさいわっ!」」
「「あっ!」」
ぎゃ、逆ギレされた…?
…怒られた…?
うぅぅ…怒られた…怒られたぁ!
次第に眼から涙が溢れだす。
「ふわぁぁぁぁん!怒られたぁぁぁ!」
「「……やっちまった(可愛いけどどうしよ…)」」
「何でみんなみんな俺の事仲間外れにしていじめるの!?えーーん!!」
もう泣く以外に気持ちを伝える手段が無かった…
自分でも驚いていた
色々と…
「仲間外れ?(そんな筈は…)」
「いじめ?(誰がやったの!?出てきなさいよ!)」
「俺はやってないって(くぅ!辛抱堪らん!)」
だれかおれの近くにやって来た。
ぎゅっ
あたたかい感しょく
「はぅあ…」
自然にナミダが止まる。
「響ちゃんに誰が話し掛けるかずっと話し合いをしていたの。ごめんね。」
「で、でもそれってボッチの人に話すヤツだよ…」
きっとそうだ…
哀れみだ…
「違うわ♪響ちゃんがとぉーっても可愛いから中々話せなくて…。ほら、偉い人と話す時って緊張するでしょ?(本人の前でホントの事話すの不味いよね…。それに8割方あってるし)」
「か、可愛いなんて言われても嬉しくないもん!」
嬉しくない
だって俺は男だから
「か、かあいい…」
「ひっく…可愛くないもん!」
と、そこへ初めて響のクラスへ唯斗がやって来た。
「おーい響ー。来てやっ………あれ?」
唯斗は目の前の光景に唖然とした。
女子生徒が響を抱きしめ、響がその女子生徒を涙の溜まった眼で見上げてる図
唯斗には何がなんだか解らなかった。
「(おい、どうなってるんだ?)」
状況を把握する為、唯斗は近くの男子生徒に事情を聞いた。
「(響ちゃ、明治さんが突然泣き出しちゃって…。それで三島さんが慰めにいって…)」
「(成る程…その過程は?)」
男子生徒は『響に話し掛けるのは誰だ!?』的な話からここまでの過程を手短に話した
「なるほどねぇ」
そして唯斗は響の近くまで歩み寄り
「響…ちょっと悪いけど雷獣と雷馬倒すの手伝ってくれ!」
周りの人は『えっ?』となった
泣いてる女の子に狩りの申し出とかあり得ねぇだろ!って感じである
(視点は響に変わります)
あれは…ゆいと?
「ゆ、ゆいと?ゆいとだ!ゆいとぉ〜!」
「あっ」
「おわ!?」
俺は何を思ったのか女子生徒から抜け出し、唯斗に飛び付いた。
いや、抱きついた…
「響!?お前どうした?」
「ゆいとぉ♪」
不思議と唯斗から離れられない…
男同士なのに…
「う〜ん、どうやら響はパニック状態にあるようだ…」
「ゆいと?」
俺は正常だけど…
いや、正常じゃないな…
声もマトモに出せないし…
ああ、眠い…
「みんなゴメン!なんか今日の響は調子が悪いようだ!この事もちゃんと説明するから!先生には響は早退したって伝えてくれ」
そう言うと唯斗は響の方を見た。
半眼開き状態だった
「ゆ…いと…眠い……」
倒れそうになる響を唯斗は抱き抱えた。
響の席を聞き、バックを手にとり教室から出ていった。
Eクラスは急に静かになった。
自分のバックを取りに行く為Cクラスへ戻った唯斗だが、いきなり注目を浴びた。
唯斗はちょっと授業に遅れる事だけを伝え、荷物を持って教室を出た。…ちなみに響はおんぶ中である。
響の家に連れていき、美代が出てきた時は驚いた様子だった。
唯斗は
「ゆっくり休ませてやって下さい。また明日来ます!」
と言って走り去っていった。
(響に一瞬ときめいちまった)
「あだっ!」
と考えていると電柱に当たった。
学校に着く頃には既に5時間目終盤で、先生に説教を喰らった唯斗だったが、その眼は1人の為に何かを成し遂げた男の目をしていた為、先生は成績は引かない事にしたとか。
その頃響はいつものソファーでぐっすり眠っていた。
勿論、後で寝惚けた響を美代が美味しく頂いた。
この金曜日はちょっと大変な日だった。
次回はMWネタが飛び交います
なので飛ばしても良いかも知れません