H.Tのエロ屋敷(前編)
タイトル詐偽にご注意を
タイトルの意味は後編になったら恐らく分かります
―明治家(響の夢の中)
AM2時頃
「…………」
…なんだろう、白くて白くて白い
全部真っ白な空間だ…
「お、また会えたね」
「…?」
声のする方へ顔を向けた
そこには俺がいた
いや、今の俺にそっくりな誰かがいた
「君の名前は…うーん、ちょっと待ってね…。メイジヒビキで合ってるね?」
棒読みだなぁ
俺とは違って本当の外人さんなのかな?
「うん、その名前で合ってるよ。君は?」
「オレ?…ごめん、名前は思い出せないんだ。ただ、ディザーリィって言われてた」
ディザーリィ?やっぱり外人さんだ
だけどなんで自分の名前を思い出せないんだろう?
まぁ摩訶不思議な存在の人にも色々あるだろうし聞かないけどさ
「ディザーリィはなんで呪いだの何だのと言ってたの?」
「ん?ああ、呪いは呪いだよ。こっちの厄介事が終わるまではその子の…君の相談役にでもなってろって言われていてね。誤って呪いを掛けたから責任をもって見守らなきゃいけないんだって」
呪い?厄介事?誤って呪いを掛けた?
「ねぇ、その呪いの効果ってもしかして…」
「うん、君の考えている事は大体合ってるよ」
「じゃあやっぱり…」
この姿になったのって…
「オレの勝手な予想だけど、君は男だっただろ?」
「…うん」
「やっぱりね…。…ごめんね、大変だったろう?」
確かに大変だった…
きっとこれからも…
「…俺、なんだかんだで今の状況、凄く気に入ってるんだ」
でもそのお陰で今はこんなに楽しい
「…………」
「…ディザーリィ?」
「…あ、いや…。ちょっと前の自分を思い出しちゃってさ…」
「ちょっと前?」
ディザーリィの過去?
ちょっと気になるな
「いや、いいんだ…。あまり思い出したくない…」
…思い出したくない?
「それより、今の君は幸せかい?」
「…う〜ん、幸せっちゃ幸せ…かな?」
「そう、それならいいんだ」
「…?」
あれ?なんだかディザーリィの身体がぼやけて見えるぞ…?
「早いね。もう違う夢を見ようとしてる」
「違う夢?」
「あんまり変な夢は見ないでね?今のオレは君の夢の中の存在なんだから変な夢…エッチな夢を見られると…ね?」
「そ、そんな夢見ないよ!」
「夢の中の事なんて起きる頃には忘れちゃうんだろうし君はいいかもだけど…。変な夢を見たらここに来た時にじっくりねっとり話すからね?」
「だからそんな夢見ないってばぁ〜」
「ふふふ、じゃ、またね」
・・・・・・・・・・・・
―明治家(響の部屋)
AM9時20分ちょい
「…んぅ………」
「…んぅ?…もう…朝か」
なんだか変な夢を見た気がするなぁ…
なんの夢だったかはあんまり憶えてな…ん?
「ディ…い?」
そうそう、ディなんたらって今の俺にそっくりな人がなんか言ってたんだった
たしか…変な夢は見るな…だったかな?
今の俺にそっくりな女の子が出てきてる時点で十分変な夢なんだけどね
「んんぅ〜……はぁ…」
うん、今日はいつもより目覚めがいいぞ
目覚まし時計のセットも意味がなかっ
「…………」
…たな
はは、早起きしたと思ったら既に8時を過ぎてましたとさ
…下へ行こう
ガチャ
リビングに入ると母さんがソファーに座っていた
「母さんおはよー」
「…ん?あらあら響、おはよぉ〜♪いつもより早いわねぇ」
「いつもよりってなんだよいつもよりって」
「何言ってるのよぉ。バイトの日か唯斗君が遊びに来る時以外は昼まで…下手したら夕方まで寝てる癖にぃ」
「そういえばそうだっけ?」
「そうよぉ。しかもそんなに寝ておいて9時頃になったらまた寝てるじゃない?少し寝過ぎじゃないかしらぁ?いくら寝る子は育つって言ったって極端なのは身体に毒よぉ?」
そんな事言われてもなぁ
9時くらいになると眠くて眠くて仕方無くなるんだよなぁ
自室か博樹か唯斗の近く以外で寝るなんてあり得ないし9時くらいには布団に入っちゃうんだよね
「ああ、それはそうと朝御飯食べる?」
う〜ん、8時過ぎてるしなぁ。微妙な時間だなぁ
「パンで」
「りょおかぁい♪少し待っててねぇ♪」
食事後
「そういえば響。唯斗君が『10時になったら俺の家に来てくれ』って言ってたわよぉ?」
「唯斗が?」
「ふふふ、デートかしらねぇ?」
で、デートだって!?
「…ほんと分かりやすいわねぇ」
「え?」
「ふふふ、なんでもないわぁ♪」
暑いのはイヤだからデートはせずに家でごろごろしようって言ったのは唯斗だったのに
でもまぁ、夏デートも良いかもね…
「ちょっと早いけど唯斗のところに行ってくるね」
「でも休みの朝の男は忙しいのよぉ?深夜のテンションが抜けないままイイネタを見つけたらすぐさまギャオーなんだから」
「…?」
休みの朝の男は忙しい?
「そこへ本物のネタが現れればそりゃもうチュパペロにゃんにゃんお持ち帰りの刑にあうんだから」
「チュパペ…え?まぁ大丈夫でしょ」
さっきから母さんが何を言ってるかさっぱりだが気にしない
よそ行きの服に着替えてさっさと唯斗の家に行こう
俺は着替える為に自室へと戻った
―森長家
AM9時20分くらい
(視点を三人称へ移します)
ピンポーン
森長家のインターホンを推すその人物は、140cmあるかないかの身長、背中まで流したちょっと癖のある白銀の髪に、その小さな胸の辺りまで伸びた長いモミアゲ、そして青と緑を混ぜたような色に更に緑を混ぜたような色の大きな瞳…と、どうみても幼女だった
薄い生地で出来ている涼しそうな見た目の白いワンピースは彼女の純潔をより危険に晒しそうな程に小さな彼女とマッチしていた
そして膝より少し上まであるワンピースの中には黒いおぱんつ様が…残念!スパッツでした!
しかしとんでもない朗報もあるようだ
ワンピースの下からカメラを侵入させていくとスパッツさんが居る
しかしそのまま上部へと進んでいくとどうだ
とって〜もなだらかな2つの白いお山が恥ずかしげもなく存在するのだ!
これは美代の…我らが母美代様の策略である
『今日は着けなくてもいいんじゃないかしらぁ?』
の一言でこの見事な景色だ
彼女が屈めばそこには魅惑の隙間が現れ、そこから凄まじい犯罪臭が大量生産されることだろう
よそ行きどころか合コン向け、更には『その先』用の装備である
唯斗は響の天然を上手く扱う美代に今後も悩まされることであろう
ガチャ
響はインターホンを押すとそのまま家に入っていった
唯斗にはインターホンを押してからなら勝手に入っていいと言われているのでいつもの事だ
ガチャ
「うぉわっち!?」
ガッ!
響が唯斗の部屋のドアを開けると唯斗は驚いて体を机の方へ持っていき慌ててPCのモニタだけを停止させた
どう見てもギャオーしてましたね、ほん(ry
「遊びに来たぞ唯斗」
「お、おう、よくきたな」
机の下部の隙間に体もとい下半身を隠している唯斗を響は怪しむ素振りも見せずに唯斗のベットに腰掛けようとして屈んだ
「ッ!?」
その拍子に漂った凄まじい犯罪のかほりを紳士である唯斗が逃すはずもなく
「(あああああ!鎮めようと思った矢先にこれかよおおおお!素晴らしいけど、素晴らしいけれども!鎮まれ、鎮まれ俺の制御棒!)」
「ん?どうした唯斗?」
あまりにも無防備すぎる響に唯斗は頭がどうにかなってしまいそうだった
「…響、して…欲しいのか?」
「え?」
「したいんだな?欲求不満なんだな?今すぐにゃんにゃんしたいんだな?」
「…?」
全く理解していない響をよそに唯斗は準備万端といったところだった
そりゃまあギャオーしてたところに響が現れおあずけを喰らったと思った矢先の犯罪ビームで再覚醒してしまったのだから仕方ない
唯斗は響にじりじりと近づいていった。病的なまでに鼻息を荒くしながら
「(まさかデートの前にするのか?…ま、まぁ家でならいくらでもしていいって言っちゃったし仕方ないか…。…♪)」
元凶は至って天然である
恥ずかしがって唯斗のベットの上でごろごろと寝転がりはじめた
どうやら最近はごろごろするのが好きらしい
「ぬふふふ〜まずは脱ぎ脱ぎしま…。あっ!?」
響の体がDVDのケースのようなものに当たって唯斗はシュワット!?というような表情をした
「ん?」
響はなんだろうと当たったものを持ち上げ、しげしげと見た
「『すぴんすぴんすぴ〜ん』?なぁ唯斗。これがぎゃるげーか?」
「そうだよ♪(いいえ、エロゲです…)」
唯斗は怪しまれないよう笑顔を心がけていたが、顔はひきつっている上に声も裏返って果てしなく不自然だった
「さ、最近のぎゃるげー業界は規制を恐れない勇社がいっぱいなんだな…(これ、後少しでお乳首様が見えちゃうぞ?)」
響はパッケージを見て顔を赤くしながら言った
そりゃまぁエロゲだから仕方ない
「しかし対応ハードはPCか…。流石に母さんのPCでぎゃるげーは出来ないよなぁ…」
借りる気まんまんである
「そ、そうだよ。肉親のハードでエ…ギャルゲなんて良くないよ、うん」
響はそうだよなぁと頷きながら、名残り惜しそうに『すぴんすぴんすぴ〜ん』のケースを唯斗に差し出した
そして唯斗が後退りながらケースを受け取ったその時、唯斗は誤ってマウスに背中を当てて動かしてしまった
キーボードのボタンやマウスから入力信号が送られると電源が点くタイプの設定をしている唯斗のPCのモニタはたちまち立ち上がった
「(しまった!)」
「…?」
モニタに映し出されるギャオーにゃんにゃんシャアアアごろニャーオがうがうキャイーンびゅっ飛び精○
響はすぐに顔を赤くした
彼氏持ちで最近は実に女の子してる響だったが、やはり中身はピュアな男の子
道端に落ちてた工口本を拾って持ち帰っては親が寝静まって安心したところでこそこそと戦利品を読みふけってなんとも言えない恥ずかしさに悶える男子小学生と同じ表情をしていた
「さ、最近のぎゃるげーは全年齢対象では出せないな…」
「(まずギャルゲ自体全年齢では出ないです)」
目を逸らしモジモジしながら真っ先に思い付いた感想を述べた響に唯斗は心の中で正論を叩きつけた
「…し、しかしなんだあれは?女の子の両足を持ち上げて逆さまにしてお口に『ギャオー』を突っ込んでるのか?乱暴だなぁ」
FLASHのようにぬるぬる動くそれはシナリオを無視した『御用』専用のゲームを思わせるものだった
なんというか、抜○ゲー臭がぷんぷんである
「い、いつかやれたらなぁって…はは」
彼氏の口から出るとは思えない言葉である
幼女にそんな羨ま…危険なことをしたいのかお前は
なんて紳士達は言い出すに違いない
唯斗の言葉を普通に理解出来ない響は凄まじい工口シーンが映し出されているモニタをまじまじと見つめていた
「(そう!これが俺の彼女!天然キュートなスーパー幼女さ!…うん)」
あまりにも下ネタに鈍感で、遂には凄まじい工口シーンを興味津々で見始める響を見て、唯斗は溢れてきていた欲望の感情が柔らかいなにかに変わるのを感じた
「(…なるほど、これが性欲ては別の枠にある愛情というやつか)」
今日唯斗は『彼女を眺めるだけの幸せ』をみつけたのである
後編へ続きます




