入学式(後編)
キレンジャー神さんから、裏設定などの話を聞いたので報告します。
裏設定…かなりあります
これは文章に書かれてないだけで、結構裏では色んな人が色んな事をしてます。
詳しくは感想の返信を読んで頂くと判る…かもしれません。
「ここにはどんな裏設定が?」みたいな質問をして頂ければ(設定があれば)お答えします。
でも所詮は裏設定
フラグや伏線が裏設定にあっては物語で突然何やらかしてもよくなってしまうので、裏設定を知る必要性はありません。(つまり裏設定を読んでも先の話を読む事はできません)
裏設定を聞いたり考えたりするのは面倒くさい!って人はご都合主義として捉えても構いません。
何をどう考えるかは個人の自由ですし、裏設定を謎の妄想で幸せに埋め尽くして頂いても構いません。
前書きにしては長かったですね。
まぁ、作者としては感想や質問を書いてくれた方が嬉しいんですよね。
作者は寂しいと死ぬツンデレ体質ですしおすし。
「じゃあここで」
「あ、ああ…」
「…?俺も時間がヤバいからもう行くわ!じゃあな!」
「じゃあな」
結局最後までついてきてもらった
だ、大丈夫だ!いつもの様に他人でもフレンドリーに…
よ、よし!
ガラララ…
てくてくてくてく…
挨拶するのかと思いきや、響はこそこそと黒板へ向かった
その姿は正に小動物と言ってもよかった。
響にとっては不名誉なのだが…
「…えーっと、俺の席は」
あった
窓側一列目の後ろから二番目か…
なかなかいい席じゃないか!
お?しかも周りは全員男じゃん!ラッキー♪
しかし、一般の女子学生にとって初っぱなから周りに女子が居ないと言うのは問題があった。
女子の場合、入学してから半年もするとグループが確立してくる。
そのグループはウマの合ったメンバーが主なのだが、それ以前に入学当時の初期位置の周りの人で固まるパターンが多い。
高校の場合は中学のメンバーで既に固まってる所もあり、早めに友達を作っておかないと後々孤立する。
ほら、修学旅行とかの班決めや部屋割りの時に、
「…あの子何処に入れるかジャンケンで決めようよ?勿論負けた所行きね」
とかになんの嫌じゃん?
別に男友達だけでいいしっていう人もいるが、やはり女と男の間には必ず壁が出来る。
つまり女友達は重要と言う事だ。女の友情はかなり脆い。
裏切りが怖い人は浅く広く関わるのも1つの手であったりする。
結論からするとスタートが肝心なのである。
つまり響は理論上最悪のスタートだ。本人がどう思ってるかは知らんが…
俺は席を確認するとさっさと席に座った。椅子が身長的にちょっと高かった。仕方無い…
体育館へ行く前には先生が来るらしい。
それまで何しようか…
まだ友達も居ないし他人に話しかけるのもなんか怖いし、唯斗は唯斗で向こうの人達と友情を育んでいる頃だろうからCに出張も出来ない…。
て言うか、いきなり別のクラスに入るとか以前の俺でも多少は自重したぞ?
多少…だけどね(笑)
考えてる内に春の空気にやられてウトウトし始めた…。
そのまま伏せて、寝息を立てた
「すぅ…すぅ…」
響が寝たとたんに教室がざわめき始めた
「あの子超可愛い!」
「私はさっき見かけたわ!」
「あ、俺も!」
「留学生?」
「バカ言え、留学生なら中途半端な時期に来るだろ?」
「つんつん♪」
男子の1人が響の頬を指でつついた。
「んむ…ぅぅん……zzzZ」
春の睡魔は強力だ
つついたくらいでは響は起きなかった
最も、男子はそれを知っててつついたのだが…
「「「…か、かあいい!」」」
…と、その時
「…か、母ひゃん、……やめて…ちょ…やめひぇ……」
と響が寝言を言った
「DV…?」
と男子が
「いや、この子の顔見てよ」
と女子
「どこか気持ち良さそうな…」
と別の女子
「大事にされてんだな…」
と別の男子
「も、もう襲っても良いよね?」
と他の女子
「「「同意…」」」
クラスメイト全員が響ににじり寄って来る
「うへへへ」「あははは」「ひ、ひひひ…」「ひゅばばば」「もももも!?」
笑い方は様々である
ガラララ!
「おーいお前らー!集まってるかー!…ってあれ?もう仲良くなって…。いい事だな!」
「「「(あと少しだったのに)」」」
担任らしき人は全員を一旦席に着かせた。
「…ん?そこで寝てるのは?」
担任らしき人が響に近づく
そして
「おぉぉい!!起きろぉぉ!!!」
と耳の近くで怒鳴るくらいの大声で呼んだ
(10秒くらい戻ります)
…やっぱ学校で寝るのはひと味違うな
さっきは何だかうるさかったけど今は静かだ…
ゆっくり眠れそう…
「…………!!……………!!!」
「わぁぁぁ!?か、母さん許して!!ってあれ?」
「起きたか!よしよし…」
頭を撫でられる
「あ、あの俺…」
「…(俺?)?寝ていたから起こしただけだ。そろそろ時間だし手短に話すぞ」
クラス中が笑いを堪えてるのが分かる…
超恥ずかしい
と言って担任らしき人は教壇に戻って行った
「よし、今度は大丈夫だな。…えーこの度は波頼高校へのご入学おめでとうございます。当学校で勉学に励み、世の為人の為頑張って下さい…と」
世の為人の為って…
「ついでに俺は担任の竹中だ。よろしくな!」
竹中先生かぁ……ん?
竹中
たけなか
タケナカ…
ましゃか!?
今俺は体育館に居る
あれから移動して名前の順に座った。
周りは男子…
いや、前の列の人は女子だ
実際の所、周りが男ってのは社会的に良くないし、周りが女ってのも個人的に良くない…
ちょっと落ち着かなくなる…
最期辺りに出てくる校長の話の時は寝てようかな…
入学式の行程も最終段階
待ってましたとばかりに響は校長の話が始まったとたん寝る体制に入った。…そして寝た
その時響の右隣に居た男子はめっちゃ緊張していた
何故なら寝た響の体が寄り掛かって来たからだ。
その生徒も寝るつもりだったのだが、響のせいで他のみんなが寝てる中、校長の1時間にも及ぶ話を聞く羽目に合ったと言う。
響から出てる凄い甘い香りに周りの生徒は睡魔が強化され、安らかに眠ってるのに結局彼は寝れなかった。
眠いのに寝られないという地獄を受けていた
長い、ながーい(やっぱり校長とPTAの話が)入学式も終わり、響達はEクラスに戻ってきた。
「よーしお前らよく耐えたな!」
この竹中先生って騙し易いんじゃ…
それは響だけでなくクラス全員が思っていた。
彼も寝ていたなんて誰も思わなかった。
「それじゃ早速お約束の自己紹介からだ!…と言ってもコレが終わったらちょっと話して帰りなんだけどな…」
一同「……………」
「シャイな奴等だな…まぁいいさ。…よし!今回は無難に名前の順から自己紹介だ!」
「えええええ!?」
前側の人達が不平をあげる。
「明治」…。つまり後ろ側ではあるから…。ついでに席順は名前の順で決まるから…。
おおおおお!最後から2番目だ!ラッキーだな♪
あっという間に俺の前の人まで来た。
「次よろしく」
「はいっす、えっと…俺は高橋宏紀と言います。特技は…うーん…。スポーツっす。頭は空っぽなんで勉強を教えてもらう事もあるかもしれないっすけど、何とぞよろしくお願いしやーす!」
「そうか、じゃあ俺が教えてやろうか?厳しいがいいか?」
「え、遠慮しときます…」
「「ははははは!!」」
クラスが一気に和やかになった
宏紀…か
まぁ名前は気にしないでおこう
宏紀はムードメーカーと言った所かな?
くそー!ムードメーカーの後の自己紹介とかハードルがヤバいのだが…
この身長だし、雰囲気的にも物理的にも無理だ…。
「…じゃ、次ぃー」
「は、はい!」
緊張していたせいで只でさえ高い声が余計に高くなってしまった。
可愛い声には変わりないのだが…
「「クスクスクスクス…(か、可愛いぃィィィィィ!!)」」
ヤバい…笑われた…
「お、俺は明治響とい、言います!得意な物はスポーツとゲームです!…こんなナリですが、気持ちは160cmを越えてます!…はぁ、はぁ…」
「「……………!(萌え殺されるぅぅぅ!!)」」
みんながこっち見てる…
流石に160cmは盛りすぎたかなぁ…。反省…。
「160cmか…。ま、まぁ頑張ればなんとか伸びるさ!たぶん…。いや、俺は応援するぞ?」
先生…諦めてませんか?…俺は諦めないぞ!
「つ、次の人!」
自己紹介が終わったその後は色々な説明を受けて帰りとなった。
終わった…。やっと終わった
俺が帰り支度をしていると竹中先生がやって来た。
「明治、ちょっと相談室までついて来てくれ」
「どうしたんですか?」
「ま、後で話すさ」
と言う訳で相談室へ向かう事になった。
歩いてる時、唯斗がこちらに気付いてやって来た。
「どうしたんだ響?」
「ちょっとな」
「明治はもう友達が出来たのか?」
「いや、唯斗は中学時代からの親友です」
「…そうか。ならば彼にも来てもらおう。…いいか?」
「俺は構わないっすよ。それに俺は森長唯斗です。」
相談室では俺と唯斗は隣り合わせに座り、テーブルを挟んで先生が座った。
「よし、早速だが明治。お前は女か?男か?」
「「え?」」
「なんで、って顔してるな…。無理もない」
俺達が混乱してる間に先生は話を続けた
「担任として、俺は上から色々聞いてる。…と言っても俺はそんな現実離れした話なんて正直信じる事が出来ない。だから確認させてくれ。お前は女か、男か…」
「うーん…」
肉体的には女なんだが精神的には男なんだよな…
「あ、俺は決して性同一性障害なんかじゃないですよ?…いやそうなのかな?でも俺は俺だしこの前までは男だったし…。あーもう訳わかんねぇ!!」
「…そうか。ならば俺は信じよう!それが担任と言うものだからな!」
おお…よく分かんないけど良い人だ
「竹…中…先生でしたっけ?」
「そうだが?…そう言えば森長は知っていたのか?」
「はい、俺も最初はビックリしました。だって親友が突然美少女になってたら驚くでしょう?」
「美少女?ははは!確かに美少女だな!ビックリするよな!ははは!」
美少女美少女ってこのヤロー
「つまり明治は男だったと言う証人が居る訳だ…。うーむ…」
先生は考える素振りを見せている。
「うーむ…。うーん…。あー…。」
「「…………?」」
「俺も分からん!無理!…だが信じる事には変わりない!」
この人は良い人、なのかな…。…良い人だなやっぱり。
「難しい事を考えるのは俺に向かないらしい。仮にも数学の教師なのにな。笑っちゃうよな!ははは!」
先生がまた豪快に笑う。
「よし、やめたやめたぁ。面倒なのはもう終り!…これから困った時があったら俺を頼れ!…あ、でも最初はそこの親友を頼れ!」
「………(この先生…。いや、俺はまだホモじゃないっつーの!そこまで堕ちてねーっつーの!……でも……響…)」
唯斗がちょっと顔をそらす
俺はどうして唯斗が顔をそらすのか分からなかった
「よし、コレが俺の連絡先だ。困った事や2人では手に負えない時はガンガン俺を頼れよ?助けてやっから!相談にも乗るぞ?な、森長」
結局竹中さんとの関係は聞けなかった
家に帰るとやっぱり疲れてたのか俺はソファーに座ったとたん眠くなり、そのままソファーで寝てしまった。
「あらあら、こんな所で寝ちゃって♪」
美代はいつもの様に邪魔はせずに、布団を掛けてあげていた。
そして9時になっても起きない響を抱き抱えて風呂へ持ち込み、寝惚けた響にナニをしたかなど言うまでも無かった。
主人公と唯斗の名字ってあるゲームから取ったんですよね。
「明治」響と「森永」唯斗
わかりますか?
ツクール作品の『らぶいずふぉーえばー?』の主人公「森永愛」と「明治先生」から頂きました。
この作品はノベル要素の高い作品で、最初はゲームなんですが、後半からゲームじゃなくなります。
ツクールでは珍しく絵もテクスチャも音楽も全部オリジナルで、ストーリーもちゃんとしていて、題名にも意味がある文句なしのゲームです。
マジで泣けます
最後はマジで泣けます
(真以外の)全てのエンティングを見た上で、作者の好物を一定数以上集めてと真のエンティングを見ると後日談に入ります
後日談も泣けます
マジで泣けます
下手したら号泣モノです。
ZEXASも最初は「○○○FOREVER」みたいにオサレに決めたかったのですが、何がFOREVER(永遠)なのかさっぱりなので辞めました。
ツクール物は大抵はバイナリを弄ると金が凄い事になるので、ストーリー重視の人はそんな裏技を試してみては?
なんか後書きなのに宣伝みたいになりましたね…