新たな物語の始まり
新章スタート!
…と言いたいところなんですが、章分けというか章の作り方が解らなくて出来ませんでしたorz
ま、まぁ取り合えず新章って事にしといて下さい…
今日からは二年生
赤点王女だとか色々言われてきた俺だが、なんとか進級できた
俺は頑張った。とにかく頑張った。たぶん頑張った
その結果が今だ
「……ので、評定平均は4以上を取るように。私からは終わりです」
…ふぁ、やっと校長の話が終わったぁ〜
「以上で式を終了とします。生徒は教室に戻って下さい」
長い時間を感じた式もようやく終わりの時を迎え、それと同時に今までヤバいくらい凄かった眠気が吹っ飛んだ
こういうところで都合が良いのはとても良い事だ
ガダガダガガダガダガダ
ザッザッザッザッ
「響ちゃん、ボーッとしてないで行くよ」
「うぇ?…うん」
…あはは、半分以上寝てたっぽい
意識があっても身体が寝てたら意味がないじゃん
三島さんが起こしてくれなかったらずっと椅子で無駄な事を考えながら寝てたかもしれない
「行こっ?」
「はーい」
俺は椅子から立ち上がって三島さんの後に着いて行った
因みに座る時の順は今までは男子の中にポツンと1人異様な感じを出しながら座っていたが、2年に上がった事でやっと女子側になったようだ
その為高橋達とはちょっと離れてしまった
正直女性の世界には深く入らずまだ男の世界に居たかったなぁ
新しいクラスだが、2年になってどんなクラスになるかは春休みの最後辺りに竹中先生からメールで教えてもらった
因みにまたEらしい
「ねぇ、三島さん」
「な〜に?」
「三島さんも竹中先生からのメール来た?」
「あ、響ちゃんも来てたんだ。何組だった?」
あ、やっぱり
「E組だったよ」
「ホント!?私もEなのよ」
マジかよ!?ひゃっほい!
「嬉しいな〜。また響ちゃんと一緒だなんて(竹中先生グッジョブ!)」
それから俺達は色々話しながら2―Eの教室へ向かった
気がついたんだけど最近ガールズトークが板について来てるような気がするんだよね
これは大きな進歩だ
「あ、響ちゃんはテノヒラ行った?」
「テノヒラ?」
な、なんぞテノヒラって?テノヒラぞ?掌ぞ?
「ほら、一原ビル…の近くにあるコ○リの近くに出来たラグジュアリー店よ」
ら、らぐ?
低回線や悪質なハッカーに当たると起こるなんか酷い現象?
「???」
「……?」
「…?…?」
「…もしかして行った事ない?」
「あ、あの…。その前にらぐなんとかって何ですか?」
「(そっからかぁ…)」
どうやら俺はまだまだガールズトークなんて洒落た事は出来ないようだ…
い、いいよ
俺はユニク□とし○むら以外行った事ないもん!
自慢じゃないけど女の子になってからは余計に行ってないもん!
ぜーんぶ母さんが(着せ替える為に)買ってきてくるんだもん!
2―E 教室
ざわざわ…ざわざわ…
「この度2年E組を担当する事になった竹中だ。以後宜しく…と言いたいが、少しどころか全員元1年E組のメンツなんだよな…。まぁ見事に被っちまったが気にするな」
元の身体の俺は初めて会った人でも気軽に話す事ができた
だけどこの身体自体が臆病なのか、去年から急に人見知りになってしまい他のクラスに出かけるという事はしなくなった
俺はこんな身体だからよく目立つ
だから俺を知ってる人はいても俺がその人を知ってるかと言われると、それは知っていないと答える
理解しにくい事を述べて何が言いたいかというと
クラスのメンバーが変わらなくて良かった!って事だ
「あと、元々このクラスは他のクラスより生徒が少なかったから他のクラスから1人やって来る事になった」
な、なんだと…!?
い、いいですよ今のメンバーで!人が増えると窮屈になるだけですよ!
「入っていいぞ〜」
なんだかよくある転校生イベントみたい
どこの人かな?
お、入ってきた。…!?
「森長唯斗です(ゥオッシャァァアアアアアア!!ヒャァァァァァァ!!キマシタゼェヒビキチャンンンンンン!!!)」
まさかの唯斗だ
でも、これは嬉しい…
「…先生、俺の席は?」
「今回の座席順は男女混合名前の順だから〜。明治の後だな。ほら、窓側の席にいるちっさい子のうしろだ」
「わかりました(ヌォォアアアアアア!!?かぬゃみつえくふゃゎどひ△*∀⊿∑△〇♀℃¥#※□∀△)」
俺のうしろだって!?
神様っているんだなぁ…
唯斗と一度も同じクラスになった事がなかったけど、その分をくれたのかな?
…と余計な事を考えてると唯斗が俺のうしろの席に座った
「さて、お前達も森長唯斗の名前は良く知っているだろう?」
頭が良い=記憶力もなかなかな波頼のみんなは表彰式の常連客である唯斗の名前はよく知っていた
「礼儀正しく頭も良い。まさに理想な高校生だ。一緒に勉強をやればより頭も良くなるし、競争相手としても申し分ない」
れ、礼儀ただ…正しい…?
ふ、フフッ
「(響の奴俺を笑ってないか?肩が震えてるぞ。それっ)」
「あふ…!」
…ゆ、唯斗のやろう背中をそっと撫でやがって
あと少しで吹き出すところだったぞ
「(やっぱり可愛い…。ああ、この席最高だぜ…)」
「まあそんなこんなで話す事が無くなっちまった訳だが、何か質問はあるか?」
俺は特に無しかな
「(席替えしないのかな。これを聞くと席替えの流れになっちまうし質問はやめとこう…)」
「あー…と、そういえば近い内にテストがあるとか聞いた気がするな。各自勉強は怠らないようにな。…さぁみんな大好きクリーンタイムだ。他のクラスより早く始まるから早く終わらせてしまうぞ」
うーん、やっぱり竹中先生の話って短いよね。中学までの担任ってやたら話が長かったから余計に短く感じるよ。こちらとしては助かるから別に良いけど…
・・・・・・・・・・・・
帰りの電車の中
「ふぁぁ…ねむ…」
「全く、今日の響はずっと眠そうだったなぁ」
「昨日徹夜しちゃって…」
「へぇ、珍しく勉強か?」
「ゲーム」
「…まぁ予想通りだわ」
…だってさ、最近どのゲームも調子悪くてさ?
FPS系では比率1を下回るしさ?
バトオペではハメ殺しにされるしさ?
エルダーなスクロールスVのあのゲームはパッチ入ってオグマバグが使えなくなってるしさ?
金欠でDLCを買う為にポイントをチャージする金も無いしさ?
とにかく散々なのよ
でもさ?
だからこそ諦められずに続けちゃうじゃん?
「ゲームが…ゲームが俺を呼んでいるんだよ。諦めんなよって…」
「まぁホドホドにな?じゃないとお仕置きとしておしりペンペンしちゃうぞ?(想像したら凄まじく興奮した)」
「…そ、それはイヤだな」
俺だってまだ見たこと無いのに…
なんか気が高まって気合入れて横尻だけでも見ようとしたら脚がピキーンってつったはあるが…
「彼女にしたい事ナンバーワンはおしりペンペンだろ普通」
「…唯斗が変態なだけだ」
「ありがとうございます」
「…はぁ、教室でのクールさはどこいった」
「プライベート以外では気持ち悪いくらいに礼儀正しい方がいいのだよ。そして今みたいなプライベートタイムはハっちゃければ良いのさ(俺、然り気無く響の事をプライベートって言っちゃったよ!ははは)」
「そ、そう?なら別に良いけど…」
俺はプライベートか…。なんだか照れるなぁ…
「(くっ、理性が…)」
ひょいっ
「わっ」
唯斗は俺を軽々と持ち上げ、自分の膝に乗せた
ぽすっ
「…ど、どうしたんだ?」
「俺達が一緒に座れば他の乗客の席が増えるだろ?」
「そ、そうだけど…」
今日はあんまり乗客は居ないぞ?
「いいんだよ」
「…そうだね」
…たまには人目も気にせずに甘えよう
「今日は素直になれたな」
「た、たまには良いかなって…」
「ふーん?(ああ、太ももに伝わるお尻の感触、鼻に伝わるイイ臭い。素晴らしい!撫で撫でしよう!)」
ナデナデ
「何故撫でるし」
「ちょうどいい位置に頭があるからな」
「むぅ…」
俺は子供か
「…そう言えば俺達、(同意の下では)キスした事ないよな…」
「ッ!?き、ききキ…!?」
確かに無いけど…
そ、そんなファンタスティックで乙女チックで…うう…。なんとも言えない事なんてしたことないよ…!
「恋人なんだから一度は…ねぇ?(ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ!!)」
「…そ、そんなの…唯斗が好きな時に…いくら…でもすればいい…だ…ろ?」
「(な、なんだと!?うおおおおおおお!!)」
恥ずかしくて俺からじゃ絶対に出来ないよぉ…
いつかはするんだろうと思ってたけど唯斗から言ってこなかったし…
「今しよう!すぐしよう!」
「い、今はちょっと…」
ほら、雰囲気的に…ね
「好きな時にいくらでもしていいんだろ?」
「公衆の面前ではちょっと…。俺んちとか唯斗んちでならいいから…」
「ホントだな!?」
「う、うん…」
勢いでこんな事を言っちゃったけど、これはかなり恥ずかしい約束事をしちゃったなぁ…
・・・・・・・・・・・・
「ただいまー」
俺が家に入ると母さんはすぐに出迎えに来てくれた
「おかえりなさぁい♪…あら?なんだか顔が赤いわねぇ?」
「え?」
「何か良い事でもあったのかしらぁ?ふふふ♪」
何か良い事?…あ
「…………///」
唯斗との約束を思い出した瞬間、俺は身体中が熱くなるのを感じた
「ふはぁ!?…ね、ねぇ響?今からお風呂に入らない?もちろんママと(乙女よ!どこからどう見ても恋道を突っ走ってる乙女よ!)」
「…遠慮しときます」
「ええ〜!?一緒に入ってよぉ〜!」
母さんも一応美人さんだから今みたいな駄々っ子を見るとかなりギャップみたいなものを感じる
ようするに…ちょっと可愛い…みたいな?
だからって一緒に入る事を許すとまた大変な事になってしまう。
…またやられてこれ以上女子力的なものが上がったら…うう…。
唯斗の好みのタイプじゃなくなっちゃうよ…
「…もう、仕方ないわねぇ(ちょっと前までは簡単に釣れたのにぃ。響にも学習能力があるなんて…)」
〜響の部屋にて〜
ご飯も食べて風呂も入った俺は部屋に戻ってゲームをしていた
ダダダダシュブドシュバーン
(※銃声と爆発音です)
「…ちぃ」
またか!またなのか!
どんだけ固定砲台だらけなんだよこの部屋は!
確かにドミネだと地点付近で構えている方が死なないし美味しいかもしれないけどさ?
もっとさ?こう…!
…ふぅ、所詮はゲーム。熱くなる事はないのにバカだな俺は…
効率を考えれば普通じゃないか。ゲームでもなんでも勝てば正義。結果があれば仮定に意味はないんだ
だけど自称ゲーマーの俺にとってはたかがゲーム、されどゲームだ。やっぱり納得いかない!
ガチャ
「兄さん、入るよ」
心の中でゲーム談義をしていると博樹が俺の部屋に入ってきた
「ん?珍しいね。どうしたの?」
「…あ、いや…。一緒になんかしようと思ったんだ」
ああ、やっぱり博樹は俺を癒す為に来たんだね…
「なにしよっか」
「うーん(兄さん可愛いすぎ…。その笑顔をずっと眺めてるのも悪くないかも…)」
「七海も呼ぶ?」
年頃の女の子と言えど七海も兄妹だ。あれ、違うな
姉弟妹ってなんて読むんだろう…?
とにかく!七海だけ仲間外れは可哀想だ
「そうだね、七海も呼ぼう(はっ!?しまった!)」
その後は3人でトランプやらなにやら色々盛り上がるアナログ?ゲームで遊んでいた
ちょっとしたら母さんが「仲間外れは嫌よぉ!」って泣きながら参戦して更に盛り上がった
酔っぱらっているせいか母さんはとんでもなく弱かったのだが何故か御機嫌だった。酒つええ
10時くらいになって眠くなってきたらみんな俺の事を考慮してお開きになった。なんか申し訳ない…
「楽しかったな…。それに頭を使ったお陰で今日はぐっすり眠れそうだ…。おやすみなさい…」
布団に入るやいなや俺の意識はすぐに無くなった




