後日談 2学期終了
何故かアクセス数が増えました
やっぱり区切り点というのは人を振り返らせる力があるみたいです
作者も今までのストーリーを振り返ってみました
…はい、誤字酷いです
色々酷かった気がしますが、読み返してまた満足出来るというのは我ながら素晴らしいと思いました
そりゃまあ妄想のままをぶつけたので満足するのは当たり前といえば当たり前なのですが…
この回の後日談では唯斗氏が若干はっちゃけてます
番外編的な感じなのでこんなノリでも良いよね…?
朝の穏やかな時間
学校やら仕事やらがある人はみんな朝のゆっくりできる時間を最大限までゆっくり過ごす
だけど今の俺は違う
「あのね響、いくら待ち遠しいからって玄関の前で座らなくてもいいとママは思うの」
「…そうかな?」
唯斗は来る
きっと来る
俺を迎えにやって来る
嬉しくもあり、怖くもあったりする
昨日は休みだったから会わなかった
本当は会ってもいいはずなのに会わなかった
俺はこの前好きだ好きだと言い合ったよね?
唯斗と愛を語ったよね?
そこまでは覚えていて、気づいたら朝だった
その間に何があったのか解らなくて…やっぱり怖い
だから唯斗と会うのは嬉しかったり怖かったりする
「いくら床暖房があるからって真冬の玄関は流石に風邪ひくわよぉ…。ママが体で暖めてあげ…」
ピンポーン
「……しょぼーん」
来たかな?
俺は玄関のドアを開けた
「こんにちは〜!響居ます…か?」
「「あ…」」
「響ぃぃぃ!」
「うわ!」
会うやいなや唯斗はいきなり抱きついてきて頬擦りしてきた
「んんんん〜!は、放して〜」
「朝の幸せゲットだぜ〜」
「…まったく、朝から見せつけてくれるわねぇ」
「じゃ、いってきまーす」
「お邪魔しました〜」
「はーい、いってらっしゃい♪」
なんだかんだで心配だったが、どうやら俺達はちゃんと結ばれていたようだ
「なぁ唯斗」
「ん〜?どうしたの〜?…でゅ、デュフフ♪」
そういって唯斗は俺に抱きついてきた
「…歩けないよ」
「めんごめんご〜♪」
「…撫でるな」
「(照れちゃってもう♪)」
…嬉しいな
唯斗がこんなに撫でてくれるなんて…
「なぁ唯斗」
「ん〜?」
「俺達、付き合ってるんだよな?」
「…な、なに言ってんだよ。当たり前じゃないか…」
おぅ?
急におとなしくなったぞ?
…撫でる手を止めなければ100点だったな
「俺、お前の彼女でいいんだよな?」
「あ、あったり前だ!」
「じゃあ…」
「…!?」
俺は唯斗の腕に両腕を回して抱きつく形となった
俺の理想の彼女像だ
「唯斗にこうしてもいいんだよな?」
「…も、もちろん!むしろ大歓迎だ!」
「えへへ…」
もう俺に彼女は出来ない
ならば、もし彼女が居たらしてもらいたかった事を唯斗にしてあげよう
「…大好きだぜ響」
不意な一言
「お、俺大好きだ…よ?」
むずかゆいような不思議な感覚を2人は感じた
この2人はしばらくの間はこんな初々しいバカップルモードで居るのだろう…
「あ、学校では普通にね?同級生の女の子に殺される悲惨、…でもない終わり方はイヤだからさ」
「…えー」
早くもバカップル終了予告のお知らせ?であった
「…なぁ、校門通る時あえてお姫様抱っこってのはどうだ?」
…!?
お姫様抱っこ!?
…ううう、こんな簡単に反応するとは…。
ダメだな、俺はもうカッチョいい男にはなれないかもしれない…。
「だ、ダメに決まってるじゃないか」
「そーかぁ?」
「そーなの!」
はぁ、もう俺に男の要素はナシだな…
何が「そーなの!」だよ
せめて「そうなんだよ糞唯斗!」とか言えなかったのか…
「(どうして顔を赤くしてるんだろう?…ま、可愛いからいっか♪)」
…そろそろ兄弟の雰囲気ではなくなってきた2人であった
・・・・・・・・・・・・
波頼高校校門
ここにはいつもの様にいつもの三人組が居た
「ねぇあみちゃん?」
「変なあだ名付けないでよ。私は阿美子よ。…で、何さ?」
「あの子、森長君にコクるらしいよ」
「あの子?ああ、Bのあの子ね。どうせ玉砕よ玉砕」
「その子じゃないわ。私が言ってるのは本丸の方」
「本丸?…明治響は諦めたんじゃないの?」
「さぁ、経緯は知らないけどこの情報は本物よ?」
「それがマジだとしたらヤバいわね…。森長様が女子相手であんなに感情を露にして話してるのってやっぱり明治響だけだしね…」
「あみちゃんって結局いつも傍観者じゃん?いつも恋する乙女の悩みを聞いたりキューピッドになったりしてるだけじゃん?」
「うるさいわねぇ…。今まで本気で惚れた男なんて居なかったからしょうがないじゃない」
「おーこわこわ…」
結局いつもの様に水樹がロクでもない事を言い、阿美子がそれを返し、顔黒ドムは黙ってお菓子を食べて…あれ?食べてない?
どういう事なの…
…と、いつもとは少し違う三人組がいつもの様に何故か校門で暇を潰していると、波頼のロリコンのマドンナ明治響と学校中の女子のアイドル森長唯斗がやってきた
「(ははははは!やはり欲望を抑える事なんて出来なかったぜぇー!)」
「ゆ、唯斗!早い!恐い!降ろして!」
何故かお姫様抱っこで
「俺はな響、もうみんなに見せつけたくて見せつけたくて仕方がないんだ!ははははは!」
「せめて歩いてよ〜!」
50mでもなかなかいいタイムが出せるのではないかというスピードで2人は校門を過ぎていった
「…あ、あれ?今の森長様なの?」
「な゛ん゛がお゛人形ざん゛み゛だい゛な゛の゛抱い゛でい゛だげど…?」
「違うわ、あれは明治ちゃん…。私達の敵よ」
「ま、まさか…」
「どうやら終わったみたいね…」
「…そう」
色々察した阿美子は急に元気が無くなった
「あ、アメ舐める?」
「要らないわよ…。暴飲暴食なんてしたらいよいよ負け犬よ…」
「…そうね。(戦ってすらいない私達に勝ちも負けもないと思うけど…)」
「おはよう諸君!ではまた後で!」
「よう唯斗!…ってあれ?」
俺を抱いたまま1―Cに着くやいなや、唯斗はすぐさま自分の荷物を置き教室を出た
「唯斗?お前の教室はここだろ?」
「…彼女の居るクラスこそ俺にふさわしい。だがしかし、データ上の俺のクラスは悔しいがCなのだ」
「…?」
何が言いたいんだ?
「だから俺は学校に居る間は授業以外の時間はほぼ全て愛する彼女に捧ぐ事に決めたのだよ」
「あ、愛するって…」
恥ずかしいじゃないか…
唯斗ってこんな感じの奴だったっけ?
もうわかんないよ…
「…!?(や、ヤバい!なんかもうヤバい!可愛い過ぎる!)」
それから唯斗は授業の合間や休み時間などの時間は1―Eに居る事が多くなったとか
そして昼休み
「響ちゃん、一緒に食べようよ」
「もちろんです」
三島さんに誘われたら断れないさ
いつもの様に紳士モード
…最近は紳士モードまでも紳士っぽくなくなって少し困ってる
「俺も俺も〜」
高橋も俺達のエリアに入ってきた
そして初めから居たかの様な雰囲気を漂わせながら何かを言うアホがいた
「俺が言えた義理じゃないが何で唯斗氏が当然の様にEに来ていて、更に響ちゃんを膝に乗せてるんだ?」
そう、藤なんたらである
「ああ、これか?良いだろ〜。俺は響公認のイスなんだぜ〜?」
コイツ、息を吐く様に嘘を吐きやがった
公認のイスってなんだよ
まるで俺が唯斗に酷い事してるみたいじゃないか…
「公認なわけないだろ。非公式だ非公式。お前もそう思うよな高橋?」
「何故俺に振るし。本当のところはどうなんだ明治?」
「えっ?」
「確かに気になるわ。森長君は響ちゃん公認のイスなの?」
うむむ…。何故、というかやっぱり俺に振るのか…
「(『俺は響のイスだ!』宣言しちゃったけど、なんか俺がMっぽくね?)」
唯斗の膝の上は安心する
唯斗の膝の上はなんだか良い気持ちだ
ここで『唯斗は俺のイスだ!』みたいな事を言うとなんだか俺が唯斗を好き好んで苛めてるみたいじゃん
何て言うんだっけ?
えむ?エス?N?
…うぬぬ
「…たぶん唯斗は俺のイス…かな?」
「「(何故に疑問系?)」」
「…な?分かったろ?」
「俺的にはなかなか微笑ましいものを感じたぞ(恋人特有のな)」
「俺も響ちゃんのイスになりたい!」
「悪いがこの栄誉の地位はやれんなぁ」
「くそ〜」
「なんだか今の2人ってとっても良いわね(響ちゃん、頑張ったね)」
「…そ、そうかなぁ」
三島さんのウィンクだ!
これは滅多に見れないぞ
明治 10ポインツ!
「おうよ、ありがとな三島さん」
その後は昼休みが終わるまで5人で談話していた
これは珍しい事で、いつもは昼御飯を食べた後は多少談話するものの、みんな勉強しだし、俺は三島さん、高橋、藤崎の3人に勉強を手伝ってもらったりする
しかし今日は唯斗がガンガン盛り上がるトーク(5割は俺の話)を持ち出し、勉強戦士のみんなも聞き入ったようだ
やっぱり唯斗って凄いな、と思った昼休みだった
放課後前のHR
「…さてと、明日から冬休みだ。今回は特別としてどの教科からも宿題は出なかったみたいだな」
そう、竹中先生の言う通り今回の冬休みは宿題が無いのだ!
これはもう遊び倒すしかないよね
「だが、これは一種の試練なんだと俺は思う。波頼高校の生徒たるもの宿題がなくとも常に勉強しているであろうと考えた校長先生のな。完全に休みだからって遊び倒そうなんて馬鹿みたいな考えはしないように。な?明治」
「…うぅ、なんで俺なんですか?」
「最近は頑張って点数を上げてきたみたいだが、まだ赤点王女の称号からは逃れてないみたいだからな」
「それを言っちゃあ…」
おしまいだよ先生ぇ…
「明治に限らず休みを勉強に回さないと後に大変な事になるぞ。2週ちょいも、だいたい350時間だ。多いと思えば多いし、少ないと思えば少ない。限られた時間を大切にな。以上」
ガダ、ガダガダガダガダ
「礼、さようなら」
「「さようなら」」
ふぃー。今学期も終わりかぁ〜
冬休みって色んなイベントがあるよね
何して過ごそうかな〜
「おーい響〜!帰るぞ〜」
俺が考え事をしながら帰り支度をしている中、唯斗はやってきた
「ちょっと待ってて。もうすぐ終わるから」
いつも置き勉だからすぐに支度も終わり、唯斗の元へ行った
「あれ?なんか唯斗疲れてる…?」
「ん?そう見えるか?まぁ帰りながら話すよ」
「…?無理するなよ?」
今日はおんぶは無しだな
…仕方ない
「(やっぱ視線が凄いな…。響が苛められなきゃ良いが…)」
何だかよくわからないまま駅へ向かった
・・・・・・・・・・・・
一原市住宅街家庭居住区
「そういえば明日からいきなりクリスマスなんだよな」
「そう言えばそうだね」
唯斗が何を言い出すかと思えばクリスマスか…
「どっか行こうか」
「そ、それって!?」
「そ、そういう事だ。…恥ずかしいだろ」
た、確かに真面目にカップルっぽくクリスマスの誘いってのは恥ずかしいな…
「…しかし、初クリスマスデート相手が男とはな」
「奇遇だな、俺も元男と初クリスマスデートなんて事になるとは…っていいの!?」
「ん?ああ、俺達恋人だもんな。断る理由なんて無いだろ?」
「うおおおお!!やったああああ!!」
「や、やかましい!近所迷惑だ!」
…ホントは俺も騒ぎたい
だけど我慢我慢
TPOはわきまないとね…
「…なぁ響」
「ん?」
「DTって知ってる?」
DT?なんだろ…
「…?わかんない」
「あまり良い意味ではない言葉だが、俺は良いDTを思いついた」
「良いDT?」
だめだ、まず悪いDTがわからないよ
「デートって読んでDT…。な?天才的だろ?」
「なんか無理矢理じゃないか?」
「気にするな。悪い言葉もこうやって良い意味を取り付けていけば周りはみんな良い事だらけだ」
「…?よくわかんないよ」
デート話じゃなくて哲学の話?
俺は哲学とかはダメだから着いていけないよ
「つまり、嫌いになるより好きになれ。歯向かうより我慢しろって事だよ」
「いや、あの…うん、やっぱりわかんない」
「いつか分かるさ」
響は謎の悟りを開いた唯斗に呆れたようだった
ちょっと雰囲気台無し…
作者は思いました
悟りを開けるのは小五ロリを心から愛する者だけだということを…
そりゃもう小五ロリの普段開かない所も開くに決まって…
スミマセン、自重シマス
(後悔しない!反省もしない!それがZEXASクォリティ!)




