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響さんの日常  作者: ZEXAS
彼氏彼女になるまで
26/91

散歩の続き

良かった…

年明け前に投稿出来て…


よく考えたらこれは二話構成ですね。

前編後編と付ければ良かったのですが、携帯版だとサブタイトルが二行になってしまうんですよ…。


作者は地味な所で几帳面なのでこうなってしまいました…


だからこれからも10文字〜12文字以内のサブタイトルになります。どうかお許しを…





「竹中さん」


「どうしたんだい?」


「今日は公園に居ないんだね」


竹中さんと言えば『おっさん公園』の守護神みたいな感じの人だったから聞いてみた


「いつもは響くんの言うおっさん公園こと妖精公園に居るんだけどね。たまに買い出しに行くんだよ」


なんと買い出し!?


「え?でもお金は?」


「あぁ、誰にも言った事は無かったんだけどね、実は一文無しって訳じゃないんだよね…。まぁあの公園に毎日居るって事は『そういう』事だと思われがちなんだけどね」


「へぇ、じゃあ家はあるんだ」


「あぁ、立派なベンチがあるよ」


え…何故に?


「不思議そうだね。響くんはまだ純粋なんだね」


「なんで?」


「大人には…うん。特に女性には気を付けるんだよ?…そう言えば響くんも女性だったね」


おお!やっぱり竹中さんは良い人だ…

俺がこんなナリでもちゃんと俺として見てくれてるなんて…


「うーん、だったらこれからは響ちゃんと呼ぶべきかな?」


うわぁぁぁぁ!

終わった!

唯一くん付けしてくれてた竹中さんが終わった!


「でもいつもくん付けだったからちょっと馴れないなぁ。響ちゃん、どうだい?」


「くん付けで!くん付けでお願いします!」


即答だ


「そうかい?やっぱり似合わなかったかな…」


「いやいや、竹中さんには変わらないで欲しいなって思ってさ…」


「せっかく両性対応なのにね。でも響くんがそう言うのならそうするよ。人の嫌がる事はしちゃいけないからね」


「ありがとう、竹中さん」


「いいんだよ、それよりこれ食べない?」


竹中さんはカバンの中から何か出した


「あっ」


「大丈夫、今日買ったヤツだから。ほら」


竹中さんが差し出したのはなんと某コンビニのサンドイッチだった。

しかもツナとたまごのセットのヤツ!


「良いの!?」


「あぁ、さっきも言った通り一文無しって訳じゃないからね。さ、遠慮しないで食べてね」


「ありがとう!」


時刻にすると11時40分かな?

起きてからそんなに経ってないけどメチャクチャお腹が空いてたんだよね♪


「(そんなに可愛らしくむしゃぶり付いて…。響くんはまだまだ子供なんだね。おじさんは少し安心したよ…。)」


そんな和やかな二人の前に3人くらいの金髪がやって来た


「あむあむ…む?」


金1「ねぇ嬢ちゃん、お菓子かってあげるからこっち来ない?」


「んむ?」


なんだこの金髪集は


金2「(何か金持ちっぽそうだしお菓子じゃ釣れないと思うんだけど…)」


「何だね君達。アリスくんの知り合いかい?」


金1「(アリスって言うのか)そうそう、アリスちゃんの知り合いなんだよ。」


「本当かいアリスくん?」


え?アリスって俺?


「んむ、んむむむむむむんむむむむむんむむむむむっむむむ?」


(訳 ふん、お菓子程度でこの私が釣れると思ってるの?)


金3「へ?」


「どうやら違うみたいだね。さぁ、イタズラはよして勉強しなさい」


金1「うるせー!な、アリスちゃん!こんなショボいおっさんなんかほっていて俺達と遊ぼうぜ!」


「ん、ゴクン」


自分なりにナイスな演技がツナパワーに負けた…。


「Takenaka…」


『どうしよう』って単語が分かんなかったから竹中さんの名前だけ言った


ちなみに竹中さんの袖をちょんっと掴んでおいた。

俺の理想の幼女像だ。

困った顔が作れれば文句無しだが俺にそんな技術は無い…残念ですな。


「大丈夫、おじさんが守ってあげるよ」


た、竹中さん!?

大丈夫なの?


金1「ほう、じゃあ裏路地にまでついて来てもらおうか」


金2「貴様のゴールドを数えるのが楽しみだ」


金3「倒してからの方が楽だからな」


ま、マジかよ…

ノリで竹中さんに助けを求めた自分が憎い!


「えっと…のんぷろ?」


「あぁ、問題無しさ!」


そう言うと竹中さんは金髪集について行ってしまった…。


「び、びーきゃるふる…」


女の子になってから力の弱くなった俺は見送る事と祈る事しか出来なかった…。




少し経って



「おーい響ー、おっまたせー!」


「ゆ、唯斗!お前何分便意と戦ってたんだよ!」


「すまんすまん。それより飯行こうぜ飯」


「待って唯斗、それより竹中さんが大変なんだ!」


「竹中さん?お前んところの担任か?」


「違う違う!公園の方!」


「ああ、竹中さんね。竹中さんがどうしたんだ?」



色々説明中…



「…なるほど。竹中さんがピンチと」


「把握した?早く助けに行こうよ」


?「「ひぇー、何だあのおっさん!」」


「なんか騒がしいな」


「のんきな事言ってないで早く!」


「あぁ、竹中さんなら大丈夫だぞ?」


「え?何で?」


何を言ってるんだ唯斗は

あの竹中さんだからきっとボコボコにされて死んじゃうよっ!


「やぁ、2人共」


「ほらな(うむ、目に涙を溜めてるあたり、かなり心配してるみたいだな。かあいいのぅ)」


えっ?竹中さん?


「竹中さんっ!大丈夫?ケガしてない?」


「大丈夫大丈夫。ほら、傷1つ無いだろう?」


「ほ、ホントだ…」


殴られた後処かカスリ傷すら無い…

おまけに服も汚れてない


「ははは、ちょっとくらい手加減してやったら良かったのにな」


「ん?手加減したつもりだったんだけどね…。まだ子供だったね」


確かにヤンキーぶるガキだった…。

見た目は高校生くらいだったな


「いやいや、その野郎共が弱いくせに意気がって響みたいな無力な女の子を連れ回そうとするのがいけないんだろ」


無力…

そうだよ…前も男に絡まれても抵抗出来なかった


もし誰かが助けに来てくれなかったら…。


「…う、うぅ…」


「ど、どうした響!?急にメソメソして」


やばい…

こういう時は自分が女の子なんだなぁって実感させられる…。


「だって…ほら…うぅっ」


「女の子だもんね、怖かったんだね…」


「竹中さあぁぁん」


俺は頭で考えるより先に竹中さんに飛び込んでいた


「今だけは響ちゃんだね」


「う、ううん。うん…」


今だけなら…

ちゃん付けされてもいい


「何だかなぁ(羨ましい…が、いつも強気な幼女が弱い顔を見せる…。そんな素晴らしいシチュが見れただけで!)」


「どうしたんだい唯斗くん」


「ふふふ…。大、満、足」


「相も変わらず…。いや、今変わってないのは僕と唯斗くんだけだね」


「あっはっはっはっは〜、素晴らしぃぃぃ!」


「いい加減帰って来なさい…。僕もそろそろ仲間の元へ帰らなくちゃいけないからね…」




・・・・・・・・・・・・



「ごめん、竹中さん…」


「気にしない気にしない」


まさか…いつも公園のベンチに虚ろな目をして座っている竹中さんに救われるとは思ってなかった


「最近の響は泣きすぎだ」


「う、うるさい」


「見た目とは違って落ち着いた、大人と言うかカッコいい理由で泣くからギャップが凄くて凄くて」


確かに悔しくて泣いたり嬉しくて泣いたり心配で泣いたりって感じだが…


「俺がつまずいて転んで擦り傷を作ったくらいで泣くと思ってるのか?」


「そりゃもう幼女の典型的なパターンだからな。しかも飽きが来ないときた」


こいつ…その内になんか事件でも起こすんじゃないかな?

幼女監禁とかストーカーとかさ…


「さて、そろそろ僕は帰るとするよ…。仲間がお腹を空かせて待ってるからね」


「仲間?」


公園に居る人の事かな


「そう、捨て犬、捨て猫、そこらにいる鳩にそこらにいるホームレス…。みんな僕の仲間さ」


「あ、竹中さん。さっきはサンドイッチくれてありがとね」


もしかして仲間にあげる物だったのかもしれない

俺はソレを食べてしまった


「いいんだよ。気にしなくても」


「ごめんな竹中さん。響の奴はまだ飯も食ってなくてな。これから食いに行く所だったんだよ」


「う〜ん、それじゃ僕はとんだお邪魔虫な訳だ。2人共、またね」


「あっ」


竹中さんは俺の頭を撫でた後、抱き付いてる俺を優しく離して何処かへ行ってしまった。


「竹中さんが来なかったら、俺…どうなってたんだろう…」


「考えたくはないな。それほどに恐ろしい事が待っていたに違いない」


「…………。」


『竹中さん』と言う心の拠り所が無くなってしまった俺は


「ごめんな、一緒に居るべきだったな…うおっ!?」


今度は唯斗に抱き付いてた


俺の頭は身長のせいか唯斗の胸より下にくる


「全くなぁ(棚ぼたキタ)」


「…………。」


だってホントに怖かったんだもん…。


「…ま、今年の夏はそんな恐い事を忘れるくらいに遊びまくろうぜ…」


「ゆいと…?」


「ほら、あんまり抱き付いてると俺が嬉し過ぎて聖剣がヤバい事になる」


「あ…」


「道端でトランザムされても困るからな。さ、早く行こうぜ」


「う、うん」


確かに覚醒されても困る

俺は渋々唯斗から離れた…


…渋々?


「なに勿体無さそうな顔してるんだ?(…だったら)」


「………。…えっ?」


途端に唯斗は俺の前に立つと後ろを向いてしゃがんだ


「ほら」


俺はソレが何のポーズなのか解っていた


「…うん」


「今日はやけに素直だな」


唯斗の首に細い腕を回し、唯斗が立ち上がると急に視界が高くなった恐怖で唯斗の体に脚を回す


「怖かった…」


ちょっと不安定な俺の体を唯斗は両腕で優しく支えてくれた


「やっぱりね」


「自分より大きな男…。しかも知らない奴が何人も俺と竹中さんを囲む様に…」


「…響もちょっと感性が変わって来たな」


「そうかな…」


響の唯斗へ掛けた腕や脚の力が少し強くなった


「(相当怖かったんだな)」


「飯、食いに行くか?」


「うん…。お腹減った…」


「ははは、体は正直ってこったな」


「うん…」


2人の様子は端から見たら『日本と関係のあるまだまだ日本語が苦手なロシアっ娘が日本での知り合い(唯斗)に優しくしてもらってるとても萌える図』と言った感じだった


唯斗と響は身長差とかもあるから恋人ではあるまいと誰もが思うであろう


実際まだ恋人同士ではないけれども…




数分後




「うまい!」


「だろ(ふぅ、やっと元気になった)」


「MASUバーガーなんて久しぶりだなぁ」


「まぁ庶民には中々出せない金額だよな」


でも…


「でも…俺、今日は手ぶらなんだ」


「え!?ノーブラ!?」


ガタッ!


「な、何言って」


俺はノーブラじゃねぇ!

って言おうとしたら


ガタッ!

ガタッ!ガタッ!ガタッ!


唯斗だけでなくほとんどの客が立ち上がった


「わわわ!?」


「解ってるねぇ♪幼女っつったらツルペタ、ツルペタと言ったらノーブラだろ!流石響だ!我々の気持ちがよく解ってる!」


「我々って…」


「みなまで言うな、俺は光の変態紳士だ」


「ただの変態だろ」


俺もその変態紳士だったんだけどな…


今は『じぇんとるめん』じゃないんだ


「お前らはもう座っていいぞ。空気を読んでくれてありがとう」


唯斗がそう言うと立ち上がった客はみな座った


「リアルに『ガタッ!』ってする人は見たことが無いよ…。あ、藤崎ならいつもやってたな」


「藤崎…ねぇ(響の目に止まる男か…。恋敵になるかもな…。って俺は何を考えてるんだ)」


「むふふ〜ポテトうまー」


「(ははは、まさかな…)」


唯斗は自分のちょっとした心境の変化に戸惑いつつも、天使の様な笑顔でポテトを貪る響を見て笑みをこぼした



代金は唯斗が全部払った

響は申し訳無さそうな顔をしたが、唯斗は気にするなと言って響の頭を撫で「これでおあいこだな」と響をもっと困らせた


店を出た後もすぐに家に帰ろうとはせず、2人だけでそこらをねり歩いた


2人の穏やかな時間は家に帰るまで続いた




どうでも良いかもしれない話ですが、響さんや唯斗氏同様、作者もよくゲームをします。


そりゃもう下手くそなので一緒にプレイしてくれた方が「上手ですね」なんて言ってくれた日はテンションが上がりました


でも作者はやはり下手くそです…


上手に見えたのは「作者が勝てるマッチにしかやらない」からです


モダン3な話になりますが、キル比の高い人、プレステ12以上の人が4人以上いる部屋からはまず抜けます

光の速さで抜けます


だって負けたくないでしょう?

誰だってそうです


稀にキル比が2以上の方と敵同士になっても互角以上に戦う事がありますが、あれはまぐれです。

恐らく弟とか妹とかに貸してたのでしょう…

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