スポーツ祭(後編)
遂に来ました1週間超え…
運動的描写はやはり苦手だった様です…
だから最後は自分でも思い描かなかった展開になりました…
まぁ、次からやっと日常的な話が書けて作者の心も晴れやかですw
「何て言うか…うん」
「何だ響?」
「しね」
「そう来るか」
響は別に怒っている訳ではない
ただ、Cが強すぎた
リレー開始から数分…
Cクラスはそのチームワークであっという間に一位を独占、他のクラスを離して行った
その時点で大抵のクラスが涙目になり、気力を失っていった
更に追い討ちを掛けるように唯斗がバトンを受けた数十秒後には、C以外のほとんどのクラスが泣きわめいていた。
唯斗は他のクラスより何周も余裕をもってゴール
そして今に至る
「見ろ!あの可哀想な他のクラスや俺のクラスの野郎共を!」
「そう言う割には自分のクラスそっちのけで俺を応援してた誰かさんが居たよな」
「だ、だって…」
「だって?」
「し、親友だし…」
「ぐおっふ!そ、そこはパパかおにーちゃんで宜しくおっぱっぴー…」
「うるせぇモリナガリータ・ユイトリファー!」
「お、お前それを何処で!?まさか響…お前が天空の…」
それを見ている竹中と三島と高橋と以下略はこう言った
「あいつら、いっつも話が脱線するんだよな」
「そうなんですか先生?」
と高橋が聞く
「ああ、あの2人は目立つからいつも騒がしい夫婦漫才をやってるのをそこら中で見かける」
「いつも良い表情するよなぁ響ちゃんは」
と以下略が言う
「何だ以下略。ここは不純交際禁止だぞ?」
「なんスか以下略って!?俺には藤崎って言う立派な苗字が…」
そして三島がこう呟いた
「モリナガリータ・ユイトリファーって何?」
「「さぁ?」」
・・・・・・・・・・・・
遂に女子の番が来た…
なんか自分が女だって実感させられる…
「頑張れよ明治!」
「応援してるぜ明治!」
「響ちゃん頑張れ!」
「男子は負けちゃったけど、女子では勝つわよ響ちゃん!」
「「うおおおおお!」」
「な、何だこの最終回みたいなノリは…」
「明治の脚力をもってすれば一位は間違いない!と先生は思うんだ」
「それでこの盛り上がりですか…」
「みんなお前の力を目の当たりにしてるからなぁ。サッカーやバスケでのあの動き、1対9のバレー…こんなの見せられたらなあ」
「あ、あはは」
もう少しおしとやかになった方が良いのかなぁ…
そして俺は一回咳払いし
「そいじゃ行ってくるわ」
俺はグラウンドへ走って行った
・・・・・・・・・・・・
色々あって始まった訳だが、現在俺達は4位
大丈夫…かなぁ…
ところで俺はアンカーな訳だが、ここでちょっとした問題が起きた
このリレーは全学年で行うようになっている
そこで3年を差し置いて1年がアンカーとなれば浮いてしまうのは仕方の無い事だった
「(この子が森永君とよく居るって噂の明治響ね)」
「(確かに可愛いわね…)」
うう、さっきからなんか視線とか色々と凄い…
上級生はみんな視線ビームを出せるのか…
「「(ちょっとからかってやるか…)」」
ザザッ
ん?なんか暗いぞ?
ってこれは先輩方が集まって来てるのか!?
暗いし息苦しいし、取り合えず抜けよう…
男子よりは背が低くても、俺からすればみんな巨神兵
怖いんだよね…
ドカッ
「うわっ」
パタッ
隙間から出ていこうとしたら他の先輩が出てきて俺とぶつかり、小さい俺は尻餅をつく羽目になった
「あら?ごめんなさい。…ん?あなたが噂の?」
「あたたた…え?」
あ、あれ?この人がどいてくれないと俺の逃げ道が
「ふふふ、大変だろうけど頑張ってね(アンタ達、この子に構うのは辞めなさい)」
(※まだ構ってません)
「「(ひ、ひぃ…)」」
「え?あ、はい…?」
「ふふふ、またね」
そう言うとその先輩らしき人は去っていった
そして先輩だらけ陣から抜け出す事が出来た
先輩方から解放され、リレーの様子も見れる様になった俺は早速現状を確認した
現在は3位
そして2年生チームの後半側の人が走ってるらしい
俺の出番も近いな
それまでに順位を上げてもらわないとちょっとキツいかな?
この学校はどういう訳か皆気合が入っていて、油断は出来ない…
そろそろ俺の出番だ
順位は相変わらず…
「キャッ!」
ああああああああ!
転びやがったぁあああ!!
順位がッ!順位がぁぁ…
そろそろ俺の出番だよ?
三島さん達と勝利宣言しちゃったよ?
負けちゃうよ?
どーすりゃいーの?
数分後
散々考えた…
最下位からどうやって這い上がるか、を
だがしかし、赤点の神の俺がいくら頭を捻った所で答えが出るはずが無い
ふっふっふ
ならばどうする!
やるしかない!!
馬鹿は突っ走るしかねぇんだよ!
アンカーは4周
グラウンドを4周を全力疾走出来る女子なんてそうそう居ないと思う
多分みんな体力を温存しながら、最後に突っ走るんだろう
俺だけ全力疾走したらどうなる?
間に合うかもしれない!
もうアンカーの人へバトンを渡す組も出てきた
丁度1位の組のアンカーが半周をし始めた所で、俺にバトンが回った
E組の全員は絶望的な表情をしていた。
竹中先生も不安そうだ
俺は全力で走り出す
そしてEの巻き返しが始まった
「うおおおおお!!」
その後、息を荒くしながらテープを切る俺の姿があった
どのクラスも唖然とした感じで、みんなの所へ行くとすぐに胴上げされた
「「響ちゃんんんん!」」
「それなんてサイyじ…あぅっ!?」
こ、こいつら、変な所触る事しか能が無いのかよぉ!
「「わっしょい!わっしょい!」」
「はひゃあ!お、おいコラやめ」
「「そぉい!」」
「わぁあああううう!」
思いっきり上げられ、かなり高い所まで飛ばされ、悲鳴を上げてしまう
「こ、恐いよっ!恐いよーっ!」
「「(おおおおお!かわええ!かわええぞぉ!)」」
藤「(もっかいいく?)」
「「(大 賛 成)」」
「はぁ、恐かったぁ…」
「「せーのっ!」」
「ひゃあああああ!?」
も、もうやだぁぁぁぁ!!
数分後
「「すんませんした!」」
「う、うぐ…ううう…ひっく…うっ…ひっく…ふあああああん!」
女子「「(な、なんて可愛いの!?)」」
「ごわがっだ!ごわがっだよお!」
気がついたら俺は三島さんにだきついていた
「あらあら、甘えちゃって…(な、なんなのこの天使は!?)」
響の可愛い泣き声が聞こえたのか、他のクラスも何事かとやって来る
そしてこの男も…
「どうした響?」
「ひっく…ゆい…と…?」
唯斗だ…唯斗がいる…
何だか最近…
「ほら、泣くな。これやるからさ…」
唯斗は何かのパンをくれた
「なぁに…コレ…?」
「エクレアだ。甘いぞ?」
「エクレア…甘い…」
「響は甘いの大好き(になったん)だもんな」
「う、うん!甘いの好き!大好きぃ!」
気がついたら今どは唯斗にだきついていた
「うは!お、お前ってこんな甘えん坊だったっけ?(ひょをぉぉぉぉおおお!く、クールになれ!クールになれ!)」
「うん!甘えるのも大好きぃ!」
あわわわわ、俺は何を言ってるんだ!
「ほ、ほら高い高ーい」
「あはははは、唯斗こわいよぉ〜」
ちなみにエクレアは三島さんに持ってもらってる
「高い高いぐるぐるサンダー!」
「あわわわ、め、目が〜」
目が回るっ!ヤバい…
あっでも何か落ち着くな…
「ゆ、唯斗…」
唯斗は話を聞く体制にする為にぐるぐるサンダーを辞めた
「何だ?」
そして唯斗と俺はお姫様抱っこの体制になった
「あ、いや…何でおひめさま抱っこ?」
ようやく頭が回るようになった…
冷静に思い返してみるとかなり恥ずかしいな…
なんだか顔が熱くなる…
「あれ?何か顔赤いぞ?もしかして照れちゃった?」
「そ、そんな訳ないじゃん!なんでそうなるんだ!」
「ははは、響は可愛いなぁ」
「ううう…」
「で、要件は?」
あ、最初の覚えてたんだ
「え、えーっとね、…ねむい」
「ねむい?」
「なんだか気持ち良くて…」
「わかった。じゃあ俺もお前もリレーは無しだ」
「え!?」
何を言い出すんだ…
「みんなも良いだろ?」
「明治は頑張った…今日はもう休め。先生としてはお前に体調を崩されたら放課後レッスンが出来なくなるからな」
「せ、先生…放課後レッスンはちょっと…」
「ははは!後はコイツらがなんとかするさ!なぁ!」
「任せて下さい先生」
と高橋
「響ちゃんの枠は私が勤めるわ!」
三島さん…やっぱ三島さんは最高だぜ…
「お、俺は精一杯応援しまくりやがるぜ!?」
「ああ、うん。まぁ適当に頑張れ藤崎」
「あひぃぃぃぃぃ!」
「「(コイツはもう駄目だ…)」」
「さぁ、帰ろうか」
「う、うん…」
荷物も持たずに俺達は校門を出る
「あ、この体制恥ずかしいからおんぶで」
「えー、それじゃあ響の顔を拝めねえじゃん」
「もう眠いの!眠たくてことば遣いまで子供っぽくなってるでしょ!…だからおんぶしてよぉ」
なんだか眠すぎて悲しくなってきた…
「あわわわ!わかったから!わかったから泣きそうな顔すんな!」
「うん!それでよし!」
「何が良いんだ…」
最近唯斗と居るとちょっと安心する…
「ゆー…」
「ゆ?」
「う、ううん!何でもないよ!」
微笑ましい空気の中、2人は帰路を辿った…
余談だが、響の荷物はちゃんと家に届いた
これは竹中の心優しい配慮だ
しかし、唯斗の荷物は家に送られなかったらしい
ちなみに総合リレーの結果は、AとDが激戦を繰り広げ、Dが勝利
Eは4位、Cは最下位と昼食前の気合は何処へやらと言った感じである意味盛り上がった
特に女子のやる気は一気に下がり、この原因は既に帰ったどっかの王子様だと、普段目立たないB組男女一同は語った。




