スポーツ祭(前編)
最近大切な設定を伝え忘れている場合が多いです
ちなみにこのスポーツ祭編は3部あります
やっぱり皆さんは読み切りの方が良いですよね…
自分もそうです
でも保存する際に4万字って書いてあるのに4万字も打てないんですよ…
何故でしょう…
「ふわぁぁぁぁ…」
あーあ、もう朝か…
そろそろ起きなきゃ…
あ、でも母さんが起こしに来るまで寝てよう…
相変わらず俺は女のまま
女になってから低血圧になったのか、朝に弱い…
「響ちゃーん、起きなさぁい!」
「…………」
「響ちゃーん!」
「…………」
カタッカタッカタッカタッ
おお?母さんが上がってきた。
しかし今日の俺は最後まで布団から離れないぜ!
ガチャッ
「起きてるのぉ?」
起きてませーん
「起きてないのねぇ」
ははは、母さんは騙しやすいなぁ
「ふふふ、それじゃあ」
やべ、今顔を見られたら笑いを堪えてるのがバレる!
すー…
「んぁ…」
な、何してんの母さん!?
「♪」
「あ…ぅぅ…ふぁ…」
しかし狸寝入りを決めた以上、バレるまで押し通さないと!
(※バレてます)
「ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ!」
「ぁぁ!あぅ!ふぇぇ!?ひゃああ!??」
な、何これ?変だぞ?
「(サイッコー!寝たフリして色々我慢する響ちゃんの赤く染まった顔最高!)」
・・・・・・・・・・・・
「どうしたの響?」
「いや、何か変な夢見た」
「どんな?」
「なんか気持ち良くて〜ふわふわして〜暖かい夢」
「他に誰か居た?」
「よく憶えてない…」
(響さんは寝る直前、又は気絶する直前までの記憶をタマに忘れたりします)
「はいっ召し上がれ♪」
「頂きます…ってコレは」
目の前に置かれたのは山盛りのカツ丼だった。
「古臭いかしらぁ?」
「朝からコレは…」
と言いつつ口に運ぶ
「うまい!」
テーレッテレー!!
「ふふふ、精のつく朝ごはんねぇ♪さっきの分は回復しないとねぇ?」
「むしゃむしゃガツガツ、え?ふぁっきのふん?」
(訳 さっきの分?)
「ふふふ♪走る分よ」
「もりもりまるまる、ごくん…。よく分かんないや」
「響はそれで良いのよ♪って言うか食べるの早いわねぇ…」
「ふふふ、まだ足りないくらいだぜ!」
俺の胃袋は大宇宙だぜ!
…これは女になっても変わんないんだな
ありがたやありがたや…
「ミ○ドもあるわよ」
「貰おうぞ」
「それより大丈夫?」
「ん?」
「じ☆か☆ん♪」
「やべ…」
今日はスポーツ祭
つまり、いつもより早く学校へ行かなきゃいけない
もたもたしてたら唯斗が来ちまう!
「ミス○は持ってく!」
「ふふふ♪(唯斗君と一緒に食べるのかしら?)」
トテテテテ
パタッ
「あだっ!」
「いつから響はドジッ子さんになったのかしらねぇ」
「ううう…。うっさいわ」
もう1ヶ月は経ってるんだけどなぁ…
まだ慣れないみたいだ…
俺は目を濁らせた何かを拭い、支度を始めた
・・・・・・・・・・・・
ガタン、ガタンガタン
ガタン、ガタンガタン
「そう言えば唯斗よ」
「何だね響御嬢様よ」
「……………。」
「悪かった…。マジで謝るから許して…」
「じゃあ今日は俺と一緒にお昼な」
「え?もっかい言って?」
あれ?今更恥ずかしくなってきたぞ?
確かに恋の道まっしぐらの女の子が彼氏と言う名のクズ野郎に「お昼一緒にたべよっ♪」って言ってるのと変わりないよな…
い、いや…俺等は親友DAKARAな?
親友が親友と飯を囲むのは当たり前だろ?
あぁ、唯斗と一緒にミ○ドかぁ…。楽しみっ♪
…じゃなくて!
なんで野郎と一緒に飯を食わにゃならんのだ…
どうせなら飛び切り可愛い女の子と…
ってそれはいよいよ「ぼっち飯」になる!
だって、その飛び切り可愛い女の子って…
悲しくなるわ!なんか悲しくなるわ!
で、でも三島さんとか高橋とか誘って(藤崎?そんな人はいませんよ?)
あと唯斗も
あああああああ!
また唯斗!
(ry
「謝るよ、だから帰ってこい響…。無視しないでマジで…」
「……………。」
「だから一緒に昼飯食おうぜ?」
昼飯?昼飯昼飯…唯斗と昼飯…ゆいととごはん…
「うん!」
響が唯斗に抱き付く
唯斗はその時本当に焦ったという…
「ま、また響が暴走してる…(ありがたき幸せ!)」
「zzZZZ」
「寝んの早いな…(いやー素晴らしい!)」
その後、響の頭をナデナデしたり、頬をつついたりするのに夢中になっていた唯斗は、何回か乗り過ごし遅刻して先生に怒られ、その時おんぶされてた響が驚いて起き、焦ってお尻から落ちた
その時の唯斗の顔は、紳士的に成し遂げたウザい顔をしていたので、先生方はもれなく成績を下げたとか
・・・・・・・・・・・・
「良かった〜俺はリレーで」
「いい気なもんだな」
起きていきなりバレーとか鬼畜だよ
「遅れなくて良かったじゃん」
「もし遅れてたら…」
「補習期間延長だろ」
「俺のフリータイムが…」
この体になってから就寝時間が早くなった。
9時には睡魔地獄だからロクにゲームも出来ん。
つまりゲームタイムは夕飯までと夕飯直後の数分だ
7時から7時半まで夕飯
8時まで食休み
9時まで風呂
風呂に入る時間が長くなったから風呂を出た時は9時手前になる
髪を乾かす時間を足すと俺の1日は終りを告げる
ちっちゃい子は早く寝るのが宿命なんだろうか…
まぁ、寝まくって背を伸ばせば良い話
170cmくらいになったらコーヒー飲みまくって夜更かししてやるぜ!
「そういや次は何だっけ?」
すっかり忘れてたので聞いてみた
「次は野球だな。そん次がサッカー、ドッチ、バレー、バスケ、リレーだ」
「やっぱり詰まってるなぁ…」
「最後なんて休み無いじゃん」
もう二時間目後半だ
俺達は何回乗り過ごしたんだろうか…
「野球の応援にいかなくて良いのか?」
「じゃあ行くか」
どうせ暇だし行く事にした
そういや藤崎は野球もやるらしいな
・・・・・・・・・・・・
スポーツ祭は1日しか無い
つまり競技の1つ1つを極限まで短縮しないと終わらない。
例えば野球は先に3点入れたら勝ち
とか
バスケは40秒で決着
バレーはサドンデス式
サッカーは先に決めた方
…もうルールなんて知ったこっちゃ無い
『超エリート校の生徒だから何事も素早くなければ』
との事
無茶苦茶だよ…
ちなみに各種目の決勝や、リレーは普通にやるらしい
確かに決勝まで行けば一番印象が付く。どの部も熱くなるのも頷ける。
「そういや藤崎も出るんだよな」
「アイツは何で掛け持ちするの?」
わざわざ掛け持ちなんてするもんじゃない
「暇なんじゃね?又は」
「又は?」
「Mとか?」
「M?なにそれ?」
「うん、響はそのままでいてくれ…。世界の平和の為に…」
「何だよ分かんないよー」
「はぁ!パパは安心だ!」
「誰がパパだ」
お前はパパと言うよりバカだな
「まぁ現実逃避は終りにしようか」
「そうだな」
俺達の頭の中には先程の会話ではなく別のモノが浮かんでた
「「(1―E、ようぇ)」」
弱い、弱い…弱すぎる!
今の所全部負けてるよ
一見一番仲良し軍団の1―Eで、全体的に成績も優秀
このスポーツ祭でも大活躍するだろうと色んな先生から評価を貰っていた
ただ…
全員本番には弱かった…
現に今の野球だって0―2で、1塁2塁の2アウトで1スト
ちなみに
全体的に短くする為に、
3点取った方が勝ち
3回まで
というルールがある
現在のバッターは藤崎
終わったな…
「更に相手は我らがC組」
「くそー!」
やっぱ負けんのは嫌だ
「(悔しがる響も…)」
こうなったら応援しまくるしかない!
「頑張れ藤崎ぃぃぃ!!」
「え?おわっ!?」
ボシュッ
「スットラーイク」
うわぁぁぁぁぁ!!
「あーあ、こりゃ駄目だな(笑)」
「ううううう…」
「サッサと終わらすぞー」
「あああああ…」
終わった…もう終わった…
そして、投手から強烈なストレートが投げられた
「うおおおおお!!!」
カキーン
E「「おおお!?」」
「何だと!?」
「おおおおお!」
藤崎のかっ飛ばしたボールはそのまま何処か遠く、空の彼方へ消えていった
C「「えええええ!?」」
E「「わーーーー!!」」
「へ?あ、よっしゃああ」
特大ホームランに唖然としていた藤崎は我に還り、ベースを駆け出した
藤崎がホームを踏むと、俺を含めたEクラス全員が藤崎の周りに集まった
「すげえよ藤崎!まさかこんな偉業をしでかしてくれるなんて」
と高橋
「変態野郎と思ってたけど訂正するわ。アナタは英雄よ!」
と三島さん
そして俺はそんな英雄に
「カッコ良かったぞ藤崎!」
と言った
「!!?か、かかか、カッコ良い!?」
「ああ!今のお前はスッゲーカッコ良いよ!」
「生きてて良かったぁぁぁぁぁぁ!!」
みんなが笑う
賑やかに…
俺は取り合えず唯斗の方を見た
なんか凄く悔しそうにしてる
ちょっと馬鹿にしてやりたくて唯斗を指差し、盛大に笑ってやった
唯斗は吹っ切れたのか、その場でぐるぐる回り始めた
超絶エリートTHEイケメンもこのザマだ
その後は今までの敗北が嘘の様にガンガン勝っていった。
遂に野球で優勝し、英雄の藤崎はみんなに胴上げされた。
ついでに俺も胴上げされた
俺は身長相応に軽く、身長170はある藤崎すら軽々と胴上げしたみんなが俺を胴上げすればどうなるかは明白である。
2mは宙を舞った時はかなりヒヤッとした
そんでもって、あちこち触られものだから怒ろうかと思ったが、機嫌も良かったし、何より楽しかったから辞めといた
・・・・・・・・・・・・
「そろそろ出番だな」
「頑張ってね〜。……ぶつぶつ」
「どんだけ勝ちたかったんだよ…」
次は俺の番だな
俺は半袖短パンになり、サッカーのコートへと向かった…




