第4話~選手登録~
「この世界は…」
さっきまでいた弥生時代とは、空気感から違う。人がたくさんいるけど誰もこちらを見ずに屋敷の方へと歩いていく。まるで都会の風景だ。しかし一つだけ決定的に違うところがある。それは…
みんな、同じような服を着ていることだ。老若男女みんなが、動きやすそうな服を着ている。
ここって、どこだ?
もしかして、弥生時代から移動してきたのか?
とりあえず、あそこにいる人に聞いてみよう。
「お~い、すいません。ここってどこですか?」
「……………」
「ちょっ、すいませ~ん!」
「……………」
「……は~、返事がね~な。屍かよ!」
どういうことだ…おっ、あっちに女の子がいる!どっかで見た気がすっけど…思い出せね~から、大した人じゃないだろう。ま、いいや聞いてみよう。
「すいませ~ん、ここってどこですか?」
「………平安京」
「えっ!?すいませんもう一回行ってくれませんか?」
「………平安京……今は………平安時代……」
「あ、ありがとうございます…」
「……………」
なんか、不思議な人だな…どういうことだ…?
とりあえず、屋敷に入ってみっか。
「すいませ~ん。」
「はいはいっ!あっ!百人一首大会の参加受付ですよね?うん、そうだそうだ!」
「えっ!?いや、俺は、それに参加…」
「こちらに、お名前をお書きください!」
「えっ!?あっ!?はい…」
「では、今からルールについて説明させていただきます!一度しか言わないので、よく聞いておいてください。まあ、ルールは簡単ですけどね!
いや~、これ前から言いたかったんだよね~!
う゛ぅんっ!さてっ!ル~ルを説明しよう!ルールは簡単!一人人札、額に下の句を書いた札を貼ってもらいます。そして、上の句を読み始めたら!スターーーーートォォォォォォォ!その下の句を持った人をどんな手を使ってもいいので、奪いとってください!
そして、捕まったら即OUT!
10分間、逃げ切ったらオッケー!セーフです!もちろん倒してもよし!隠れてもよし!走って逃げてもよし!なんでもいいので、とにかく取られないようにしてください!
そうして、残り二人になった時点でその二人で殺りあってください!何か質問はありますか?」
「これって、何のために開催してるんですか?」
「えっ!?そんなことも知らずに参加しようと思ったんですか?この国の制度は、しってますよね?」
「いや、知らないです。」
「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!知らないんですか!?この国は『絶対勝政』ですよ!」
「ん!?絶対勝政?なんですか、それ?」
「絶対勝政とは、5年に1回開催される百人一首大会での優勝者が、5年間、国を治めるのです。しかし、10年前の優勝者 隈澤豪造が、かなりの自己中心的で自分に媚を売っているものには、税を軽くしたり食料を与えたりして、その反対のものには、重税を課せ、休みなしの重労働を、虐げているのです。」
「なんで、倒さないんですか?」
「実力は、とてもあるのです。なので勝つことができないのです。だから優勝者には超古代の指輪を差し上げるというちらしを出したのです。」
「だから、みんな暗い顔をしてたのか。」
「ええ、だから、がんばってください!」
「はい。俺が絶対に勝ってみせます!任せてください!」
その後、俺はかなり大きな部屋に通された。
「あなたの、札はこちらです。」
俺は、『からくれなゐに水くくるとは』と、書かれた札をもらった。
「そして、こちらが額に巻く用のはちまきです。」
俺は、早速額に巻いた。
俺の後にも、たくさんの入り口から様々な人たちが入ってきた。
その中で、ひときわ目立つ人がいた。
「あいつ、なんだかかなりの取り巻きがいるっぽいけど、もしかしてあいつが隈澤ですか?」
「はい。」
あいつか…かなり強靭な体つきをしているな…腕なんか、丸太と同じ…いや、それ以上あるかも知れない腕をしている。
勝てるかな…でも、やるしかないか…
「lady's and gentleman!ようこそ!男たちの闘い、百人一首大会へようこそ!!!ここでは、5年に一回の闘いを見ることができます!!!」
「「「「「ウァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!」」」」」
「それでは早速、始めましょう!!!lady fight!!!!!」
カンッ!
え、なにこれ!?プロレスかよ!って感じの音がした。
そうして俺は、百人一首大会に参加することとなったのだ……
結構速く書きあげられました!
たぶん、次回かなり遅れると思います…




