第3話~解決~
「おい!あけろ!」
「……ダレジャ……」
「そんなこと、どうでもいい!いいからさっさと開けろ!」
「……ダメダ!………」
「なんでだよ!もういい!入るからな!」
ガチャッ!
「ハッ、ハイルナ!……」
「おい!おまえ!金印を持っているだろう!出せ!」
「コレヲワタスワケニハイカナイ……」
「うるせェ!ウラァァ!」
俺が、卑弥呼を殴ろうとした。その時…
「…ワガマエニヒレフシ、ワレニチュウセイヲチカウノダ!……」
すると、俺は突然体が重くなり床に吸い寄せられるように、倒れた。
「ど、どういうことだ…」
「……フッフッフ、ワガジュジュツニヨリ、オマエハウゴクコトガデキン!…サラニ、コノジュジュツニハセイメイリョクヲスイトルコウカモアル……ワラワノカチダ!……」
くそっ!どうすればっ…
「こんなことなら…この問題に、首を…突っ込むんじゃ……なか…っ…た……」
俺は、力尽きてしまった。
『…し、強…志さん、あなたはここで負ける定めではありません。立ち上がってください。今あなたが負けてしまえば、未来が大変なことになります。どうか、どうか…』
……今のはなんだったんだ…夢か?それとも…お告げ……?
ん?体が、動く!?どういうことだ!まさか!
俺はとっさに首にかかっているペンダントを見てみた。やはり…このペンダントは探検家だった俺の親父が、先住民族からもらったものだ。親父によると、このペンダントには悪の力を振り払う力があると言っていた。
その効果か…。ってことはこれ以降あいつの呪術は効かない…
でもどうやって倒せばいいんだ…。
くそっ!どうすれば…
…!
そうだ!このペンダントを卑弥呼にぶつければ…!
…勝てる!
「おいっ!卑弥呼っ!」
「ナンダ……!」
これを外したら俺は…終わる…
「くらえっ!」
「ン!?ナンダッ!」
オラ゛ァ゛!
「ナンダ!ソンナモノデ、ワレヲタオソウトイウノカ!……」
「そうだよ!おまえはそれで…おまえを倒す!!!」
すると、卑弥呼の体に異変が起きた。
初めに足が縮んでいった。
「コ、コレハドウイウコトダ!…」
「ふっ、そういうことだ!」
そうしてあいつはどんどんちぢんでいった。
ついには、180cmほどもあった身長は150cmほどになっており、先程までの険しい顔つきも美しい顔に変っていた。
「わ、わらわは今まで……」
「あなたは、魏の国の使者なるものから金印をもらいましたよね?」
俺は、さっきなげたペンダントを拾い上げながら聞いてみた。
「確かにわらわは受け取ったぞ。しかしなぜそなたが知っておるのじゃ?」
「門番のおっちゃんに聞いたんだ。」
「あぁ、彼ですね。彼には後で褒美を取らせましょう。」
「それより早く、その金印をはやく壊しましょう。また乗り移る前に、はやく!」
「そうですね。わらわにやらせてはくれないか?この忌々しい金印に一撃加えたいのじゃ。」
「わかりました。お願いします。」
すると卑弥呼はなぞの呪文を唱えだした。
「…炎の化身イシュラファーよ、わらわに力をお貸しください。……ハッ!」
ボォォォォォォン!!!!!!
「うぉ!ビビった~!えっ!?卑弥呼さんって素で呪術使えるんですか!?」
「そうじゃが…。なぜわらわが呪術を使えるのを知っているのじゃ?」
「そうだったんだ…。あ、なんで知っているかっていうと、あんたが…その…操られてたときに、俺を金縛りに合わせてきたんだよ。俺、そんときは操られてるから使えたんだと思ってたけど、ほんとに使えるんだ!」
「そうだ。ところでそなた。この国のものではないじゃろう。どこからきたのじゃ?」
「う~ん、なんていうか未来?から来ました…信じてくれないと思うけど…」
「いや、わらわは信じるぞ。」
―――――――――こうして俺は、卑弥呼を助けた。結果的にはな。
つーか、俺……
いつまでこの国にいなくちゃなんね~の!?
もしかして死ぬまで?いやだ~~~~!!!!!死にたくないよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!
グヘッッッッ
「……うぅ、どういう…こと……だ……。頭が……」
俺は、突然馬に蹴られてしまった。
「大丈夫か!」
知らない人が俺に駆け寄ってくる…
『どう見たって、だいじょばないだろ!』
『お前、平成だったら捕まってるぞ!』
…と、心の中で毒づきながら、呼びかけている人の声がどんどん遠くなっていく……
「おーーーい!ぉ----ぃ!」
もう駄目だ……
チュン、チュンチュン
ん?意識があるぞ…
っていうことはもしかして助かったのか!?
とりあえず周りを見てみるか…
そう言って立ち上がった瞬間最初に目に入ったものは……
大きな屋敷だった……
遅れました!
次回、すぐに投稿できるかはわかりませんが、気長に待っていてください。すみません。