第1話~タイムスリップ~
この小説は、実際の人物が出てきますが、性格等大きく違っていることがあります。
「……であるからして、第二次世界大戦において日本はアメリカ軍に敗北しました。のち、1945年7月17日にポツダム宣言を結びました。」
『はぁ~長~な~、おい!』
キーーーーーーーン コーーーーーーン カーーーーーーーーーン コーーーーーーーーン
「それでは今日の授業はここまで。」
「「「「「「終わった!!!!!!」」」」」」
クラスの男子大半のやつがそう叫んだ。
俺もその中の一人だ。
「も~ダメだ~、腹が減って力が出ね~。」
俺は机に突っ伏した。
「お~い、強志、だいじょぶ?」
『はっ!!!この声はっ!!!』
「怜良!!!」
「うわっ!復活はや!!!それにご飯はさっき食べたでしょ。もうおなかすいたの?」
「食べたっつっても、学食だろ。もうかなり昔の話じゃね~か、いいか。俺がここに断言する!
高2の男子に、学食だけで生きろなんて無理な話だっっッ!!!」
「相変わらずよくわかんない名言ありがと~。さっ、授業終わったんだし帰ろ。」
「おう。」
それじゃ、ここでちょっくら自己紹介。
俺の名前は佐藤強志。
頭は下の上くらいで、見た目は普通。
そして隣で歩いてるのが幼馴染の小早川怜良。
俺は…その…怜良のことが…好き……寄りの普通だ!断じて好きなどではないぞ!!!
う゛うんッ!
まあ、それくらいかな。
「なぁ、怜良。今日の歴史の授業。どういうことだ?」
「ん?何が?」
「だ~か~ら~。どうして日本はアメリカに負けたの?」
「あぁ、私の考えでは、やっぱりミッドウェー海戦かな。あそこにもっと強い能力者を連れてけば日本の空母はあそこまでやられなかったと思うし…でもやっぱり戦争をしないのが一番だったと思うよ。」
「なるほど~、やっぱ戦争はダメだな!うんだめだ!!!」
「……強志………。私の話、最後のほうしか聞いてなかったでしょ!」
「ん、まあ。よくわかんなかったんで…、ははは。」
「もう!、で?なんでそんなこと聞いてきたの?」
「あぁ、実はな。俺、勉強はからっきしダメだけど軍人ならかなりいけた気がするんだよね。
ほかにも弥生時代の米の奪い合いも、安土・桃山の織田信長との戦いだってあんな火縄銃、俺なら対策で来た気がするんだよね。」
「…まあ、強志は戦争とか強そうだよね。ほかにも推理?とかも得意だったよね?」
「あぁ、レイ○ン教授のやつもヒントなしでよゆうでクリアだしな。」
「そういうところだけすごいよね!」
「だけは余計だよッ!」
俺たちはそんなたわいもない話をしながら帰っていた。
「あっ!強志!あそこっ!新しいケーキ屋さんができてるよ!」
『こういうところを見てると、かわい~な~って思うんだよな~。』
「怜良、そんなに走ったら危ないぞ!」
「だいじょぶだって。ほら!」
怜良は、道路の真ん中に立ってこっちに手を振っている。
「おい本当にあぶねーぞ。」
「だいじょぶだっ……キャアアアアァァァァァァ!!!!」
道路からすさまじい勢いでトラックが走ってきた!
「危ないっ!!!」
俺はとっさに道路へ飛び出した!
そして、怜良を突き飛ばした!
「だいじょぶだったか!」
「私は大丈夫だけど、強志がひかれちゃう!」
「俺のことならもういい…今まで…ありがとう…。」
1秒1秒がとても長く感じた。俺は目をつぶった。
………
1秒……5秒……10秒が過ぎた。
『おかしい…痛みを全く感じない。」
俺は薄目を開けて、それから眼を見開いた!!!
「何だ…ここは……。」
そこには、青々とした草がたくさん生えた場所だった。
『あれ?俺って、たしか…』
…そうだ。トラックにひかれそうになった怜良を助けて、その代わりに俺がひかれたんだ。いや、正確に言うとひかれてはいない。
ひかれる直前に、何かがおきたのだ。
「って、なんだこのかっこう!?」
俺は、まるではるか昔に作られたかのような一枚の布でできた服を着ていた。
「そんなことより、ここは…どこだ?」
ん?遠くの方に村らしきものが見える。
とりあえず、ここがどこなのか村の人に聞いてみるか。
――――――約10分後
「遠いな!おい!あとどれくらい歩けばいいんだよ!」
――――――それからさらに10分後
「着いたぁ!!!」
とりあえず村に入ってみるか。
「おいっ!とまれっ!そこの者!」
「ん?俺のこと?」
「そうだ!ここをどこだと思っている!邪馬台国だぞ!よそ者を入れるわけにはいかない。」
「そうか…。……って!?えぇ!?今何て言った!?」
「だ、だから、ここは邪馬台国だと…おかしなやつだな。」
おかしいのはおまえだろっ!ってあぶねー、つい言うとこだったぜ。
ってか、こいつは嘘をついてるようにも見えないし…ってことは本当にここは…
「一つ、質問していいか?もしかしてこの国、卑弥呼っていう人が治めていないか?」
「卑弥呼 様だっ!だがしかし、よく知っておるな。たしかにそうだ。この国は卑弥呼様が治めておられる。しかし最近、…ぼそぼそ」
「ホントにいんのかよ!ん?てか、何か国に、問題でも抱えてんのか?」
「ん?あぁ、旅人のおまえに行ってもしかたがないと思うがな、愚痴だと思って聞いてくれ。最近、卑弥呼様の様子がおかしいのだ。お食事とらず、部屋にて一日中何かをしておられる。どうしたものか…」
「そういうことなら、俺に任せな。なんてったって俺は超天才論理的思考の持ち主だからな。」
「その超なんたらかんたらはいいが、おまえにまかせていいのか?」
「おう!」
とは、いったものの俺はまだ信じていない。内心ではかなり驚いている。もちろん邪馬台国のことだ。
まあ、とにかく俺はこの邪馬台国のある、弥生時代へ来てしまった…
誤字脱字等ございましたら、お願いします。