第十七話:ソング・オブ・スカイ
俺達がライブハウスの二重扉を開けると、弦で切れてしまった指を絆創膏で巻き付けている福元がいた。
「福元…」
俺が呟くと、それに気付いて福元がこっちを向き、すぐ顔を伏せた。
多分福元にとっては今一番会いたくない奴は俺たちであろう。
「帰れよ、俺とお前らはもう縁が切れたはずだろ!!」
福元はギターをケースに閉まって帰ろうとした。
「おい、待ってくれよ!!また俺たちとバンドしようぜ」
俺は心の奥の奥にある気持ちを掘り返して言った。
「お前…なんで警察行かないんだよ?てめーらもだ」
「えっ?」
俺たちは何が何だか分からなかった。急にバンドから警察の話になったからだ。
「怪我してるんだろ!!てめーら!!これは完璧な傷害罪だろ!!そうしたら俺は捕まって地獄の練習から解放されるだろ!?何で警察にその事を言わないんだよ!!」
福元は怒鳴りながら聞いた。
変なサル芝居はやめろよ。と俺達は思った。
「だから訴えないんだろ」
そう言って俺はライブハウスにあったギターを持って弾き始める。
「やめろよ!!怪我がひどくなるだろ!!」
俺は福元の反対を押し切って弾き始めた。俺が弾いたのは、福元が弾いていた曲。
福元はすげー驚いていた。
みんなも頷いてそれぞれのポジションに着き、演奏を始めた。
俺が聞こえてる限りでは合っていた。俺がちょっとだけだけど他の弦を弾いてしまうだけだ。
「すごい、タイミングがバッチリだ……」
微かにそう聞こえた。
演奏が終わると福元が盛大な拍手をした。
「いやぁ…すごいよ…。もう俺に教えてもらわなくても、大丈夫さ」
「何言ってるんですか」
と、4人で福元にツッコんだ。
「一緒に空を語りましょう」
俺はギターを福元に返しながら言う。
すると、福元は微笑みながらギターを握った。
「空で語れない物は無い。ギターで語れない物は無い。お前らには空でも何でもギターやベースやドラムで語れるはずだよ。俺の教室の卒業式はもう終わりだ!」
「えっ?」
卒業式なんていつやってたの?俺はそう思っていたら何故か福元はギターを弾き始めた。
「今からー♪おまえらはー♪俺たちのー♪バンドメンバーさあ♪」
なんか熱唱し始めて、終わったら息をふうっと吐いた。
「バンドの名前、決めようか」
福元はニヤリと笑いながら絆創膏を剥がしていた。 なんか、血が垂れているのが分かる。
「あのさ、案があるんだけど…」
何言ってるんですか。しか言わなかった大塚がちょびっと手を上げて立つ。
何を言うんだこいつは?と思いながらもいつしか大塚のこれから言う案に耳を傾けてしまう自分がいる。
「空の歌、sky of song。なんてどうですか?」
スカイ・オブ・ソング。俺たちはニヤリと笑った。
「すげーよ!!スカイ・オブ・ソング!!」
「なんかカッコイいしな!」
「よし、sky of songに決定だ!!」
俺は立ち上がって叫ぶと、三人も立ち上がって『おう!!』と叫んだ。
「いや、ちょっと待て」
福元の真剣な反論(かな?)にビビってちょっとシラケる。
「いいじゃん」
福元も笑いながら俺たちに寄ってきて訳分からん言葉を叫んだ。俺たちもとりあえず叫んどいた。
そして、俺たちのグループ名はsky of songに決まった。
なんか、血が垂れているのが分かる。
「あのさ、案があるんだけど…」
何言ってるんですか。しか言わなかった大塚がちょびっと手を上げて立つ。
何を言うんだこいつは?と思いながらもいつしか大塚のこれから言う案に耳を傾けてしまう自分がいる。
「空の歌、sky of song。なんてどうですか?」
スカイ・オブ・ソング。俺たちはニヤリと笑った。
「すげーよ!!スカイ・オブ・ソング!!」
「なんかカッコイいしな!」
「よし、sky of songに決定だ!!」
俺は立ち上がって叫ぶと、三人も立ち上がって『おう!!』と叫んだ。
「いや、ちょっと待て」
福元の真剣な反論(かな?)にビビってちょっとシラケる。
「いいじゃん」
福元も笑いながら俺たちに寄ってきて訳分からん言葉を叫んだ。俺たちもとりあえず叫んどいた。
そして、俺たちのグループ名はsky of songに決まった。
注:sky of songと文中にありましたが、実際はsong of skyでした。誠に申し訳ございませんでした。
ソング・オブ・スカイがグループ名に決まった俺たちは早速新しい曲を作る事にした。
もちろん、俺たちが演奏したあの曲。それに歌詞をはめ込むだけ!!
うおー!!なんだかマジでバンドっぽくなって来た!!
そんな俺たちのふざけたライブハウス・ライフを見て下さい。