表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/12

6、スパダリ令嬢は騎士をもオトす!

シャルロッテの魅力は、リューズ王子との決別を機にさらに輝きを増していた。



秘術によって得た美貌と魔力は、シャルロッテを社交界の女王へと押し上げていた。

そして、シャルロッテの周りには、彼女に忠誠を誓う騎士たちが集まり始めていたーー……。



中でも、筆頭騎士であるレオナルドは、シャルロッテに特別な感情を抱いていた。

レオナルドは、国の名門貴族の出身で、文武両道、容姿端麗とまさに完璧な騎士だった。

太陽色の短髪に逞しい肉体と真面目な性格を持つ、リューズとはまるで正反対の魅力にあふれた男性だ。


彼はシャルロッテの美しさだけでなく、本来の彼女が持つ、純粋な優しさに満ちた不思議な雰囲気にも惹かれていた。


「シャルロッテ様、今日もご指導のほどよろしくお願いします」


レオナルドは、シャルロッテに剣術指南の申し込みをした。

秘術による身体強化と日々の鍛錬で、シャルロッテの運動能力はすでに筆頭騎士すら凌駕していた。


シャルロッテは、優雅に微笑み、「喜んで」と答えた。


シャルロッテとレオナルドは、騎士達の練習場の中央で華麗な剣捌きを披露した。

二人の息の合った剣舞は、周囲の騎士たちを魅了し、練習場は感嘆の声で包まれた。


「シャルロッテ様……あなたは、まるで戦乙女のようです」


レオナルドは、シャルロッテの耳元で囁いた。

シャルロッテは、レオナルドの言葉に白い歯を見せて笑い、「世辞でも嬉しいぞ。レオの剣技も日に日に神がかっていくな!美しい努力の賜物だ」と答えた。



シャルロッテとレオナルドの素晴らしい手合わせは、他の騎士たちの羨望と嫉妬心を掻き立てた。


彼らは、シャルロッテの気を引こうと、競ってシャルロッテに剣術指南の申し込みをした。

シャルロッテは、誰の申し出も断ることなく、次々と騎士たちと剣を交わした。

彼女の周りには、常に騎士たちの輪ができていた。



剣術指南が終わると、シャルロッテはレオナルドに声をかけた。


「レオ、少し話をしないか?」


シャルロッテは、レオナルドを連れて、静かな場所に移動した。


「レオ、君はなぜ私にそこまでしてくれるんだ?……白豚令嬢と蔑まれていた頃からあなたは私に優しかった。今も、私が騎士達に受け入れてもらえるように、と行動してくれているだろう?」


シャルロッテは、真剣な表情でレオナルドに尋ねた。

レオナルドは、少し戸惑った様子を見せたが、すぐにシャルロッテの黒曜石の瞳を見て答えた。


「シャルロッテ様……。あなたに仕えることが私の使命であり、喜びです。あなたの美しさ、強さ、そして優しさーーすべてに、私は心を奪われています。お姿が変わる前も、あなたはそれらを秘めていらした……」


レオナルドの言葉は、嘘偽りのない本心から出た言葉だった。

シャルロッテは、レオナルドの言葉に心を打たれ、優しく微笑んだ。


「ありがとう、レオ。君の気持ちは、私にとって大きな力になる……」


耳元で囁かれたシャルロッテの言葉に、レオナルドの顔は喜びで輝いた。


「シャルロッテ様……!これからも、あなたの騎士としてお側に仕えさせてください」



こうして、シャルロッテは、忠実な騎士レオナルドを得ることになった。


シャルロッテの華麗なる逆襲劇は、さらに勢いを増していくのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ