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プロローグ
私は飽きている。
何って、生きていること自体に飽きている。
いつも、いつも、いつも、いつも、同じことの繰り返し。
周りの連中が何でいつも笑っていられるかまったく理解しがたいわ。
今日もまた、私はパーティーへ出席しなければならない。
平民からしたらうらやましい限りかもしれないが、私は勘弁してほしい。
お母様は、
「殿方とダンスを踊ってらっしゃい、いい婿殿を見つけるのよ。」
いつも同じ台詞を吐く。
人形じゃないのだから、いい加減別のことを話してほしい。
ちなみに、私は好きな異性もいなければ、趣味もない。
私には何もない。
こんな私を、誰が好きになるだろうか?
いや、おそらく生涯、好きだと告げてくれる人などいないだろう。
そして、私は、人形のように過ごしていくのだろう。
そう思っていた。
今日のダンスパーティーに出るまでは
これから、一日でできる限りあげていきます。
ついてきてみてください。