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第二話 セトのステータス

 今日はセトの授与式の日だ。授与式というのは、スキル、職業などの『ステータス』をもらう儀式のことだ。


 職業とスキルの組み合わせが良ければスキルに職業の補正がかかり、物理で攻撃する職業を持っているのに魔法のスキルを持っていても、全く使えない。組み合わせ次第では国で重宝されることとなる。


 わかりやすい例だと、騎士の職業に槍術のスキルがあれば、槍術スキルに威力1.5倍の補正がかかり、志願すれば中級兵ぐらいにはなれる。


 逆に、職業が騎士なのに魔法のスキルを持っていると、魔法が使えず、志願をしたって、スキルが使えないんだからなれるわけがない。


 ちなみに、父の職業は聖騎士で、聖槍召喚と槍術、回復魔法の3つを持っている。


 このスキルのお陰で、父は騎士団長になることができたのだ。ちなみに、姉のアリアは、職業が魔導師でスキルが雷鳴魔法と水魔法。母のレイネは双剣士で、双剣術と身体強化を持っている。


 スキルの詳細は、スキルの名前を見れば大体わかると思う。


 言い忘れていたが、職業の名前の最初に、聖だとか魔法だとかに関連する言葉がついていると、基本は魔法を使うことができる。


 つまり、父はかなりゴツい見た目をしているにも関わらず回復魔法を使えると言うわけだ。まぁ、上位の職業はそんなの関係ないが。


 そんなことは置いといて、俺らは今、家から馬車に揺られて、王都にある教会へと向かっている。


 正直、ガタガタと揺れすぎて、他の乗り物はないのかと思案しているところだ。現代日本の乗り物が恋しいよ…


 王都につくのにどれぐらいかかるのかを聞くと、あと2時間ほどだと言われた。これをあと1時間以上耐えるのは厳しいが、やるしかないか…


 …結局、王都へとついたのは2時間と少しが経過した頃だった。タイヤからくる衝撃のせいで腰が砕けそうだ。誇張などではなく、本当に。


 ここからは歩いて教会に向かうらしい。……立っているので精一杯なんですけど、ここから歩くんですか?


 そう考えつつも頑張って歩こうとしてみる。だが、腰が砕けた俺にそんなことできるわけもなく…


「お、おい!大丈夫か!?アース!」


 俺が倒れたのに気がついた父が、すぐに駆け寄って俺を持ち上げた。そして、自分の腕に抱え、俺の様子を窺う。


「う、うん。馬車に慣れてなくて、少し腰が痛いだけだから、大丈夫。」

「そ、そうか?全く、急にぶっ倒れるなよ。焦るじゃないか…回復する時間はないし、このまま俺の肩に乗せてつれていくけど、いいか?」

「うん。ありがとう、父さん」


 そう答えてふと周りを見ると、従者や町の人など、みんながこちらを心配そうに見ている。


 だが、俺が大丈夫そうなのを見ると、全員が安堵し、町の人はササッと立ち去っていった。


「大分注目されてしまったが…まあ仕方ないか。ほら、みんな早くいくぞ。」


 父の言葉を合図に、みんなが歩き出した。教会

までセトを見送った後、月に一度の王都での買い物へ行くのだ。



〜1時間後〜

 俺と父はかなり重い荷物を持たされていた。何故かって?そりゃ、男の方が力持ちだからだろ。...まだ俺3歳だけど。


「おーい、レイネ!もうそろそろ戻るぞ!」

「あら?もうそんな時間?残念」


 残念ってなんだよ!時間あったらもっと買うつもりだったな!?


 そう思いつつも、家族みんなで父につられて歩き出す。そして教会に着くと、セトが教会前で待っていた。


「お、もう終わってたのか」

「うん、職業は父さんと一緒の聖騎士で、スキルが槍術、聖槍召喚、聖魔術、身体強化の4つ。大当たりだよ」

「おお!回復魔法の上位魔法に、俺の持っていない身体強化まで!それなら騎士団長を継ぐことが出来るな!明日からみっちり鍛えてやるぞ!」

「出来れば手加減してあげてね、父さん」

「?おう」


 この父が本気で訓練などしたらどうなることか…きっと、骨の一本や二本じゃ済まないだろうな…


 セトを心配しながらも、俺たちは家に帰った。


今回は説明半分日常半分です!次回はもっと説明が多くなります。申し訳ありませんが、解説しないと物語の進行ができませんので…

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