プロローグ
…突然だが、俺は先ほど、屋上から転落して死んだ。
ついさっき、頭からゴンッ!といったのだが…なんで白い部屋にいるんだ?普通、行くなら天国とかじゃないのか?それとも、ここが天国とか?
…まあ、俺も薄々気づいてんだけど。多分もうすぐ神様が…
「よくわかったのう。今まで気づいた者はいないんじゃが。」
…ほらな?
「いや、異世界系の漫画だと、白い部屋=神様に呼ばれた、みたいなもんですからね」
「そうかそうか。まあ、そんなことはどうでもいいんじゃ。まずは、お主に謝りたいことがある」
「なんですか?特にひどいことをされた覚えはないんですが…。」
「お主の人生のことじゃ。誤って不幸な人生の方にしてしまってのう。」
「誤ってって…なにか基準があるんですか?」
本当はいろいろ聞きたいことがあるが…今はおいておく
「あるぞ。前世が悪人で、良い行いを全くしなかった場合、過酷な人生にし、魂を強制する。その逆に、前世が善人だったり、徳を積んでたりすると、幸せな人生にして、魂をそのままの状態に保つ。これを、わし一人で管理していてな…昼夜絶えず死人が来て、ぐっすりと寝ていても叩き起こされるから寝不足でな。お主の人生を幸せな人生にするはずが、過酷な人生にしてしまったのじゃ」
「つまり、自分は神様のブラック労働により死んだということですか?」
「言い方はものすごく悪いが…そういうことになる」
「…急にぶん殴りたくなってきました。流石にやらないですけど。」
ちなみに、俺の人生を簡単に説明すると、幼い頃からいじめられて、先生も信じてくれず、両親は兄を溺愛し、人生でできた友人は計3人、いじめられ始めたときから好きだった人は、俺をいじめていた人に取られ…。(このときは、悲しさをこらえて、祝福した)それはそれは最悪な人生だった。…3人も信用できる友人がいたなら十分か。
「そこで、お詫びの気持ちとして、お主の好きな異世界へと転生させようと思う。」
「転移という選択肢はないんですか?」
「ない。転移のほうが大変なんじゃ」
どう考えたって転移のほうが楽だろ。魂だけと、魂+肉体だろ?魂だけだったら、その魂が拡散しないようにしないといけないし…
「アホか、お主は。向こうで自殺して、頭が潰れてるやつを転移させる方が問題じゃ。それに、魂はそんな簡単に壊れないようにできている。余計な心配はいらんよ」
そうなのか。まぁ、特に負担にならないのなら、それはそれでいいかな…
…てゆーか、人の考え勝手に読むなよ
「というわけで、お詫びとして、望んだものを渡そう。ただし、個数は5つまでじゃ」
「結構多いんですね。それじゃ…物でもスキルでも、なんでも作れるスキル、バレたら面倒くさいことになりそうなので、それを隠すための隠蔽スキル。あと、適当なスキルをいくつか。最後に、自分の容姿をあまり変えないでほしいです。髪の色とか、目の色とかだけにしてほしいんです」
「わかった。受け入れよう。まだ2つ残っているが、これでおしまいで本当に良いのか?」
「あー、では…これ以上、こんなことがないようにということと…あいつらが幸せになるよう、お願いします」
「っぐ…もう掘り返さんでくれ…わしのことを叩き起こしてきた女神にはもう死人が来ても待たせろと言ってある。このようなことは2度としないと誓おう。
友人のことだが、基本的には事前に決められたレールを進むため、これ以降不幸になることはないだろう。望むのならば、贈り物を渡すこともできるが…」
「結構大きな干渉になりません?大丈夫なら、注文して取りに行けてないあれを自室の机の中にでも…」
「あぁ、あれか。わかった、やっておこう。さて、これで願いが5つ出たわけだが…異世界へといく準備はできたか?」
「えぇ、いつでも飛ばしちゃってください!」
「そうか、それでは、存分に第二の人生を楽しんでくるといい!」
そう言った神様がこちらに手をかざすと、俺の下のところに魔法陣が出現し、強い光を放ち始める。
そうして、俺は異世界で第二の人生を送ることとなったのだった…
少し投稿が遅れてしまいましたが、新しい小説、楽しんでくれたでしょうか。
楽しんでくれたのなら、幸いです。
これからは、頑張って一週間に一回は投稿していきますので、よろしくおねがいします。
ちなみに、参考程度に筆者の友人数を数えてみると、15人ほどでした。自分も結構少な目なのかな…
2023年4月26日
はい、また少し変更を加え、段落ごとの間を空けました。こうすれば少しは見やすくなる…かな?
すべて編集するつもりなのでよろしくお願いします。
2024年4月17日
改訂を行いました。死因と主人公の心情がかなり変更されました。