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91話 グレイvsシオリ&レイ⑥
「さすがに油断しすぎたな……」
「ぷぷっ!魔王幹部も言い訳するのね!」
魔剣が壊れたことにより、ほぼ勝ちだと確信したシオリは相手を煽りに煽る。
しかし、グレイはそれを無視し
「そろそろ本気を出すよ」
そう言って体に魔力をため始めた。すると、グレイの背中がボコッと膨らみ始める。そして中から出てきたのはまたもや触手のようなものだった。
「なに?それが本気なの?」
「拍子抜けですね」
本気を出すと言われ身構えていた勇者たちだったが、思ったよりもしょぼかったので露骨に安心そうな顔をする。だが、グレイの本気はこんなものではなかった。
「じゃあこれはどうかな」
グレイがニヤリと笑うと急に地面が揺れ始めた。そして地面からいくつものあいつが飛び出してきた。触手だ。しかも数が尋常ではない。パッと見ただけでさっきの五倍以上はある。
「こ、こんなもの楽勝よ!」
「……全然余裕……ですかね?」
さっきの触手の数でほぼ互角だったので、それの五倍となるとさすがの勇者も焦りだしたか。さっきの煽り顔が焦り顔に変わっている。
そして第二ラウンドが始まったわけだが、そこからは地獄だった。




