72話 友達はすぐ裏切る
俺達が引きずられてきたのはもちろんギルドマスターの仕事部屋。すでにガーラの件でここに呼び出しを食らってるが、何回きてもこの空気の重さにはなれる気がしない。
ギルドマスターは座るなり鬼の形相で俺達のことを睨みつける。果たして俺達は何をしてしまったのだろうか。一番可能性があるのは今回のエロ本販売の件だ。さすがに女性の耳に噂が届いてしまったのか、現場を見られてしまったのか。
しばらくの沈黙が続いた後ギルドマスターがようやく口を開いた。
「フレイ、魔王幹部の一人がお前のことを探していたんだがどういうことだ?」
「「え?」」
俺達は二人とも想像してたことと違う話を言われたので頭にはてなマークが浮かぶ。
「本当に知らないのか?」
「あぁ知らない。ほんとに知らない。なぁルイ!」
「俺に聞くなよ。お前が聞かれてるんだろ」
「えぇ……」
人の事情なんか知ってるわけないだろ。
俺はずばっとフレイを切り捨てる。だが、なぜ俺には聞いてこないのだろうか。
「俺には聞かないんですか?」
「あぁ、別にお前の名前はあがってないからな」
「ん?じゃあなんで呼ばれたんですか?」
「それはフレイを連れていくときに、"ルイも連れて行ったほうがいい”って言ったからだ」
「お前……」
この野郎。一人で怒られるのが嫌だからって俺を巻き込みやがったな。
「まぁ俺関係ないんで帰りますね」
ムカついた俺は泣きそうなフレイを置いてすぐに帰ろうとする。だが、ギルドマスターに呼び止められ
「最後に幹部の顔だけ見てってくれるか?」
と言われ紙を渡される。
パッパと帰りたかったが、顔を見るだけならいいだろう
そう思い、仕方なく紙に書かれた似顔絵を見た。
そこには知っている顔が書かれていた。さすがに忘れるはずがない。ここ最近で一番顔が整っていてキャラが濃かったからだ。そう、この前エロ本を買いに来た金髪のイケメンだ。
「し、し、知らないなぁ~?」
あまりの衝撃に焦っているのがもろに出てしまう。
「どうしたんだよそんな焦って。俺にも見せろよ」
あまりの怪しさにフレイが紙をとり、魔王幹部の似顔絵を見る。
「あ……」
フレイも当然覚えている様子だった。そして、俺の顔を見てニヤッと笑った。
まさか!!!
そう気づいた頃にはもう遅い。フレイはアホみたい声をだして
「あぁ~!この人ルイと一緒にあったことある!!」
と嬉しそうな顔をしながら言った。




