55話 迷宮城攻略⑩
エロ本ごときでなぜここまっで衝撃を受けるのか。それはこの世界にはエロ本が存在しないからだ。いや、あると言ったらあるのだが絵が下手くそだったりでエロ本が大好きな俺からしたらこの世界のはエロ本として認められない。しかし、今回の本は一目見ただけで違うと分かった。
「他は!?」
エロ本はこの本だけなのか気になり、すぐに周りの本も確認する。
「これもエロ本、これも……これも!」
手に取った本は全部エロ本だった。つまりこの部屋はエロ本を隠すための部屋だったのだ。
これが男の夢……
エロ本だらけの部屋。男のだれもが一度は夢を見ただろう。そこに今俺は立っているのだ。
「涙がこぼれそうだ……」
かなうはずがないと思っていた夢がかなったことに感動してしまう。だがその感動も長くは続かなかった。
「ここが隠し部屋ですか」
「すごい!漫画みたい!」
女子二人がやってきたのだ。エロ本に夢中になりすぎて二人を呼んだことをすっかり忘れていた。俺は本の中身を確認せずに二人を呼んだことをひどく悔やむ。
くそっ。エロ本を読む時間が……
幸い二人はまだこの部屋に入ってきていない。なんとか嘘をつけばエロ本があることがばれないし後でゆっくり読むことができる。
「わ、悪い結局大したものなかったからほかのところ探してきて」
「えー隠し部屋作ったのになんもないなんてある?」
「本当なんだって!結局本がたくさんあっただけなんだって」
俺はそう言って部屋の扉を開けシオリ達に見せつける。
「本当に本しかないですね」
「なんだー、財宝とかあると思ったのに……」
「ほら言っただろ。特に面白そうな本もなかったし。だから二人はほかのところを……」
説得することができたと思い一安心した俺だったが、
「でもまだ全部確認できてないよね?何か面白い本があるかもしれないし見てみよ」
「そうですね」
二人はそう言って部屋へと入って来たのだ。
「ちょっ……」
俺は焦って二人を止めようとしたその時だった。いきなり警報が鳴り響いたのだ。




