4 シオリの魔法
シオリとあった2日後、俺達はお金稼ぎとレベル上げのためにクエストを受けることになった。内容は、森にゴブリンの群が現れたので退治してほしいというもの。
「シオリがいるから楽勝だな」
「ルイもちょっとは頑張りなさいよ。じゃないとほかの勇者に馬鹿にされちゃうわ」
聞けば、1ヶ月後に王の城で勇者と導人の集まりがあるらしい。そこで俺が弱いことがバレたらシオリの面が潰れる。だから俺は強くならないといけないのだ。
━━━━しばらくして俺達は目的地の森に着いた。
見た感じは日本の森林と変わりないが、モンスターの気配はチラホラとする。
「この気配ゴブリンの群ね。ついてきて」
シオリは気配のする方へと歩いていく。俺は指示に従いついていくと、
「やっぱりいた」
「お、多いな……」
20匹をこえる数のゴブリンがそこにはいた。
少し前だったら、これ程の数のゴブリンを見たら泣いて逃げていたことだろう。
しかし、今は違う。
俺にはあの勇者シオリがついてるんだ!
「やっちゃってください!シオリさん!」
「まかせて!ファイヤー!!!」
シオリは魔法を唱えると獄炎がゴブリン達を一瞬で灰に変えていく。
「おぉ!!すげぇ威力だ!!」
「ふふん、でしょ!」
最初にシオリを助けられた時もそうだが、さすがは勇者。魔法の威力が違う。初級魔法のファイヤーでゴブリンの群を燃やし尽くし、辺り一帯も炎の海に変えてしまった。
……ってこれ、やばくね?
今、俺達の辺り一帯は炎に包まれている。つまり、火事だ。
「どうすんだよ!この火事は!!」
「だ、大丈夫!すぐ消火するから!ウォーターストリーム!!!」
シオリはあたふたしながら物凄い量の水を放出する。近くにいた俺もすぐにその濁流の中に取り込まれてしまった。
「おま、やりすぎ……ごぼぼぼ……」
「きゃぁ!ごめんルイ!」
結局火の海はきえたが、辺り一面の地形はぐちゃぐちゃになってしまった。
話が中途半端で終わっちゃいました。すいません。