37話 家を買う
「ねぇルイ!お金も入った事だし私達の家を買いましょ!」
「家!?」
「そ!ずっと宿で暮らすのも嫌でしょ」
この世界の物価の値段は日本と割と似ている。それなら多分家の値段も1000万以上は軽々超えてくるだろう。そうだとしたら、俺が1000万ダリ使ったのがバレてしまうかもしれない。
「もうちょっと後でもいいんじゃないかな?」
「今買わないと5000万他のことに使っちゃうかもしれないでしょ?」
もう使ってしまいました。なんて死んでも言えない。
そう思いながらびくびくしていると、
「あ、それならルイさんがもう1000万ダリぐらい……」
「うわぁ!!!!」
リボンがシオリにチクろうとしていたので、すぐさまリボンの口を塞ぎ大声を出してごまかす。
「んーんー!」
「何やってんの、可哀想でしょ」
「ハハハ、ちょっとね」
俺は口から手を離した後、小声で
「そのことは頼むから内緒にしてくれ」
と頼むと、リボンは呆れ顔をしながら頷いた。
これでもうリボンが話すことは無い。
「とにかく、早く行きましょ」
シオリは随分と楽しみにしているようだが、1000万のことがバレるわけにもいかない。
「また今度な」
「なんでよ、いい所見つけたのよ!」
「別に俺宿でもいいしな〜」
「でも!」
その後も何度も断っていくとついにシオリが黙り込んだ。
「……。」
よし!これで諦めてくれるか?
「もういい!」
シオリはついに諦めてくれた。これで1000万ダリがバレる可能性が低くなった。
そう喜んだのだが、
「絶対楽しいと思ったのに……」
シオリはそう言って悲しそうな顔をする。
そんなこと言われてもなぁ。1000万ダリがバレるわけにもいかないしなぁ。
俺の中で行くか行かないかの葛藤が生まれる。そんな悲しそうな顔をされたら悩んでしまうに決まっている。
そして、悩んだ末
「わかった!行くよ!」
「本当!?それなら早く行こ!!」
シオリは随分と嬉しそうに準備を始める。
「本当によかったんですか?」
リボンが心配そうに俺の顔を見てくる。たしかにバレるのはめちゃくちゃ怖いが、シオリに悲しい顔をされるのも嫌だった。
「うん、仕方ないよ」
「ふふ、そうですか」
それでも、俺はできるだけバレないようにしようと覚悟を決めた。




