12話 宝の噂
勇者の集会からしばらくの間、俺とシオリはクエストを受け生活をしていた。そこでわかったことが1つある。
「借金を返せる気がしない!」
案外上手いこといくかもしれないなんて思っていた俺が馬鹿だった。
「そんなの当たり前でしょ」
シオリが何当然のことをみたいな顔で言ってくるのはムカつくが、たしかに1億なんてすぐに稼げるわけが無い。
第一、俺達は草原や広い場所じゃないと魔法を打てないシオリがいるので、まず受けれるクエストが少ない。それに草原でのクエストは安いのが多いのであまり儲からない。かといって俺は1人で森林や洞窟などの高報酬のクエストに行けるほど実力があるわけでもないのだ。
「魔王の幹部とか倒せば一瞬で借金を返せるんだけどね」
「でも幹部についてなんの情報も入ってきてないしなぁ」
シオリの言う通り、魔王の幹部を倒せばお釣りが出るぐらいの報酬を貰えるのだろうが、今は全く幹部達の情報が入ってきてないのだ。それに今情報があったとしてもボロ負けするのがオチだろう。
しばらくは地道にお金を貯めるしかないのか、そう思い肩をガックリと下ろしていると、横でギルドのメンバー達が噂話をしているのが聞こえた。
「なぁ知ってるか?北の湖でとんでもない宝が隠されてるって噂らしいぜ!」
「まじで?」
「あぁ、まじだ。評判の良い情報屋から聞いたんだ。しかもまだ皆その事を知らないらしい」
「おいおい、まじかよ!一攫千金のチャンスじゃねぇか!」
「早く準備していこうぜ!」
話が終わるとギルドのメンバー達は早々と外に出ていった。
これだ!これしかない!
あのメンバー達には悪いが、俺達が先に行ってお宝を見つけられればかなりの金額が入ってくるだろう。
それをシオリに伝えようとしたところ、
「何してるの?早くいこ」
シオリも聞き耳を立てていたらしく、もう既に準備は終わっていた。
「は、はやいな」
「当たり前でしょ?あいつらより早く宝をゲットしちゃいましょ!」
シオリはやる気満々である。
俺は急いで準備をし、すぐに宝があると言われている湖へと向かった。




