10話 ルイvsライト
秘書の合図と共に戦いが始まった訳だが、ライトは動く気配がない。
「どこからでもかかってきてくれ」
完全に俺の事をなめているのだ。だが、これはチャンスだ。なぜなら油断は俺の作戦の絶対条件だからだ。
どんな作戦なのか。それは、
「ちょっと戦う前にいいか?これを見てくれ」
俺が出したのはステータスが書いてあるカードだ。そこには俺の低いステータスが全て書いてある。もちろん固有スキルのところは隠しておいた。
ライトはそれを見て微妙な顔をし、
「あぁ、うん。低いね」
「そうなんだよ。だからちょっと手加減してくれよな」
「大丈夫さ。大怪我は絶対にさせないよ」
「ありがとう!お前いいやつだな!」
ふふふ、これで土台は整った。
ライトはもう完全に油断しきっている。
「ま、まさかルイ……」
俺の作戦に気づいたのか、シオリは卑怯だと言わんばかりの目で俺の事をみる。
そう俺の作戦とは、ステータスを見せて完全に油断させ、固有スキルのステータスアップを使い一撃を入れるというものだ。
だからさっき固有スキルのところは隠しておいたのだ。
少しばかり卑怯かもしれないがそんもん知ったこっちゃない。
「それじゃあいくぞ」
俺は木刀を握りしめ、ライトに向かって突っ込む。
「やっぱり遅いね。そんなスピードじゃ僕には当たら……」
今だ!
「ステータスアップ!」
「え?」
俺が固有スキルを発動した瞬間、スピードが一気に上昇し、ライトとの間合いを一瞬で詰める。
予想通り、ライトは反応できてない。
そして、
「おりゃあ!!!」
「ぐはッ!」
俺は思いっきり木刀を振り、ライトを吹き飛ばした。
俺は勇者ライトに勝ったのだ。




