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翔田美琴のぶっちゃけトーク   作者: 翔田美琴
ぶっちゃけトークコーナー 2
19/29

12 譲れない食事

 今夜の神奈川県では今、この原稿を書いている時間、冷たい雨が降りしきっている。

 この冷たい雨に降られながら自転車でシェアハウスに帰っている時、実は少し憂鬱になってしまった。

 こんなに冷たい雨に降られた後で、あんなに美味しくない夕食を食べるのか、と。何だかそう思っただけで、一体、私はこんな雨に降られて仕事を頑張っているのだろう?と。

 だが、そんな帰り道が終わり、シェアハウスに帰った時、夜勤を務める女性の方がこう私に言ってきた。


「そういえば、今日は夕食をキャンセルしたんですよね」


 と。実は私が住むこのシェアハウスには、向こうの有料のサービスで夕食と朝食を作ってくれている。一食当たり400円計算である。

 そこには、一応、一か月の献立表みたいなものがあり、実は月の終わりころになると、私はそこを管理する管理責任者の方に献立表を貰っているのだ。

 それをまずざっと目を通して、この日とこの日は友人との夕食があって・・・などスケジュールを書いた手帳を読みながら、この日の夕食は要らないという日を管理者の方に報せている。

 実は私は結構、食事の好き嫌いが激しい。単純に食べたくないと思うものが多い。中には食べず嫌いなものも当然あるが、それだけではなくて、”どうしても譲れない食事”があるのだ。

 カレーである。こればかりはどうしても譲れないし、許せないところもある。

 だが、今日は夕食をキャンセルしたことを事前に知っていた私は、休日の前日、シェアハウスの近くにあるスーパーマーケット「三和」によく立ち寄る。

 近くにあるスーパーはそこしかなく、意外とそこは値段が安い場合が多い。

 私はそのスーパー「三和」で、レトルト食品のカレーと電子レンジで温めるご飯とスープにオニオンコンソメスープを買い、今日に備えていた。

 ちなみに今日、食べたカレーは「銀座カリー」というカレーである。普通にスーパーで売っているもので、でも安売りをしていたので、ちょっと買って食べてみようと思って購入した。

 その時の値段はおぼろげだが、それでも230円くらいしたと思う。

 その後、シェアハウスに帰った私は、真っ先に冷えた体をお風呂で温め、ゆっくりとバスタイムを楽しんだ。

 本来なら、午後六時という時間は、シェアハウスの夕食時間だが、本日はキャンセルということで、皆と共に食べる必要もないので、さっさとバスタイムにしたのであった。

 そして、午後七時にその購入したレトルト食品のカレー「銀座カリー」を食べたのである。

 感想は一言。美味しい!だった。

 前々からこの「銀座カリー」シリーズはよく食べた銘柄だったが、本当に今日の夕食には満足することが出来た。

 それこそ、いつもの倍くらいに幸せだなって思えた。


 実はシェアハウスに引っ越して以来、そこのカレーを一回食べた私は、そのカレーには正直、合格点はあげられないと思った。

 だから、私はここでカレーが出る日の夕食はすべてキャンセルして、自腹で最高に美味しいレトルト食品のカレー探しを始めた。

 スーパーに足を運んで驚くのは、レトルト食品のカレーも今や、様々な種類のカレーがある。

 それも、B級グルメグランプリ受賞とか、第〜回〜大会優勝とか、そういう特別な土地でしか味わえないカレーが、食べられるようになった世の中になったのだ。

 その分、一食当たりの値段はそれなりの対価はある。最低ラインでも楽に250円は超える。中には400円も取るビーフシチューも売られている。

 だが、それでも、私はそれなりに対価を求められるカレーを食べたいと思う人間である。

 そう。”どうしても譲れない食事”だからである。

 そして、それなりの対価のあるカレーは、全てその値段に見合うか、それ以上の価値があると私は思えた。

 夜勤の女性とカレーについて、私は熱弁を振るってしまう。

 だが、世間で出回っているカレーについては、言い方が悪いが”美味しくない”銘柄については、一切の購入はしないことに決めている。

 だが、ただ”美味しくない”と思わないで、”いい勉強になりました。ここの銘柄はもう買いません。言ったって無駄だから”と思うようにしている。

 世間ではよくそれを”クレーム”という言葉で表現する類の”文句”だ。

 だが、私は”クレーム”は一切しないことにしている。それを購入した時点で、自分に見る目がなかったからと思うようにしている。

 そして、よりよい良質な商品を購入する。

 そんな、いちいち”クレーム”を付ける時間があるなら、さっさと忘れて趣味の時間にあてたいと考えている。

 それで、電話代を払うのも、正直、やりたくない。

 それに世間で出回っている商品が、一日や一週間や、ましてや一か月で変わるとも思えないからだ。

 せいぜい改良された商品がスーパーで売られるのは、半年とかそういう長い時間だろうと思う。

 そんなの待っている暇があるなら、私はより美味しい銘柄のカレーを探して食べる。私はそういう考え方の人間だった。

 理由は簡単。それだけ選択肢が多いから。

 確かに昔はレトルト食品のカレーと言ったら、”ボンカレー”と相場が決まっていた。

 だが、今は様々な種類を選べる自由が存在する時代だ。様々な人々がいて、カレーの好みだって千差万別だ。

 とにかく辛いカレーが食べたいという方がいれば、クリーミーでまろやかなカレーが食べたいという方もいらっしゃる。コクがあるカレーが食べたいという方もいれば、もっと別の種類のカレーが食べたいという方もいらっしゃる。

 

 そして、今夜は、私はまた一つ、この世で素晴らしいカレーを発見できた。

 安易に”幸せ”という言葉は使いたくないけど、美味しいカレーを食べるのも一つの幸せを感じることが出来る瞬間だと思える。

 そして、人間というのは不思議な存在で、本当に美味しいものを食べると、食器洗いも楽しくなってしまう。

 どうせ私はいずれ今住んでいる場所からは旅立つ人間だ。

 そして、当然のことながら、家事も料理もしなければならない。でも、こういうレトルト食品のカレーがあれば、その一日が辛い一日でも、”今日も一日、幸せだったな”って思うことが出来る。

 さすがに毎日それをするわけにはいかないが、たまには自分をねぎらう意味で、”少し贅沢”をしてみるのもありかも知れない。

 

 ちなみに、その夜勤の女性は、私のことをさっきこう評論していた。


「カレーの評論家みたいだね」


 うーん。カレーの評論家ですか。それは大げさかなって思う。

 私にとっては、ただ”これだけは譲れない食事”がカレーやシチューやハヤシライスであって、他の食事は許せるだけなのだ。

 どうせ、”クレーム”を言ったって、作られている元の会社が改良しようという気持ちがないなら、言っても無駄だと思うだけ。

 だって、時間は誰にでも平等に、一年365日、一日24時間と決められているのだから・・・。

 なら、”文句”を言う暇があるなら、私は自分の時間や仕事を大切にしたいと思った。


 今夜の遅くから、もしかしたら、神奈川県は雪が降るかも知れない。

 そう言えば、ようやく私も年賀状を購入してきた。後はマイプリンターで印刷して、あて名を書くだけ。

 ふと思ったら、もう十二月も残すところ、三週間たらずになっていた。

 とりあえず、これをアップロードしたら、新しい小説のプロットでも考えてみようかと思う。

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