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今日から学校と仕事、始まります。①莞

真剣!プレゼント大作戦!!

作者: 孤独

男性から女性へ。女性から男性へ。

これは、男性から女性へのプレゼントを考えている話である。


「何をあげたらいいだろうか?」


そうやって、通信販売サイトを眺める男。

瀬戸博がスマホを観ながら思う。


「彼女がいたら、何をプレゼントしたら良いかな?蓮山」

「そもそもお前、彼女いねぇじゃん。考えなくていいんじゃね?」


今日はいつものゲーム会社の連中ではなく、瀬戸の友達。蓮山銅也はすやまあかや。漫画家と打ち合わせでの出来事。

瀬戸は、彼の臨時アシスタントも兼ねている。


「あれだ。課金ゲーの彼女なら、振り込んでやれよ。それが一番のプレゼントだ」

「いやいや。そんな凡人バンピーと一緒にしないでよ。君は漫画家、僕はエロ絵師。だいたい、僕が描いているのもある。すでに僕はその彼女達に、新たな出会いをプレゼントできるんだよ」


カッコいい事言ってるけど。それはまだ見ぬ、彼女でヌきたい男達と出会わせているだけじゃね?相手が変わっているだけじゃねぇか。目的が完全に変態と男性の日常的で、情熱的な愛が一切ない。


「僕は君にダイヤモンドのネックレスを描けられても、君の首に掛ける事はできない」

「今日の瀬戸は随分、カッコよく見えるぞ。子供並の身長なのに」


そんなコンプレックスを指摘されても平然とできる。それが友達ってもんだ。


「リアルにいたら何をプレゼントするかか。リアルにいたらな……」

「いや、本当だよね。結婚なんて……」

「俺はのんちゃんを娘と思っているからな!きっと不安に思うよね、母親がいないということをね!不思議だってね!!」

「僕だって僕だって、沢山の彼女と奥さん、娘がいるのに、家に帰ってきても誰も『おかえり』って返してくれないよ!画面から出てこないよ!料理も洗濯もしてくれないよ!」


モテない男共。空想で彼女や奥さんなんて、悪いですか?

でも、もしかしたら。そんな空想が僕の隣にできるとしたら。彼女という形で渡してやりたい。



「プレゼントを渡したい」



誰だって、



「告白をやってみたい!きっと僕の事が100%好きだって分かっているけれど!」


絶対、成功するなら。告白を噛んでしまっても、笑われても。二度も三度も繰り返してもいい。

こいつ等が女ならそんな話。こう。恋愛話になるんだろうが。

この馬鹿共だ。とんでもない男の都合しか考えていない、変態話へと発展する。今、深夜だけどここファミレスだからヤバイのはNGだぞ。


「やっぱりその、いつも付けてくれる物をプレゼントにしたいよね」

「そうだな。俺もそんなもんが欲しい。というか、可愛い彼女をプレゼントしてください」

「ケチるわけでもなく。当たり前の事として、指輪や食事じゃなく。もらって嬉しくて、いつでも使っているモノを渡したい。何が良いだろう?」


女性としたら、ここは香水とか口紅などの化粧品だろうか。作者も男だから、よく分からんけど。洋服を買ってあげるのも良いのかな?お化粧して彼氏の目を惹きつけたい行為は、彼女なら呼吸の如くだろうし。彼氏としてもプレゼントした物が、自分のためにも使われて嬉しいんじゃないだろうか?



「うーん……」

「そうだな……」


さて、何を考えるだろう、馬鹿共。そして、同時に言う。しかも、違うモノ。


「パンツ!!」

「ブラジャー!!」


変態、2人の意見が、割れる。深夜に何を叫ぶ?用もない店員さんが2人を見たほどだ。

討論激化の睨み合い。


「おい、どうしてだよ。蓮山」

「俺が言いたいぜ、瀬戸」


おそらく、女性全員。お前等2人に、その言葉を尋ねる。


「僕はね!一日中、僕がプレゼントをした物を着用して欲しい!そして、パンツというのは女性の大切な部位を保護していると、過言ではない事なのだ!!肌身離さず、僕のプレゼントしたパンツがお尻を包んでいたら、なんか興奮してきた!!パンツを脱がすのも楽しみになってきた!」

「お前は巨乳派だろ!!俺がブラジャーを求めるのは、形の良い胸を守るためだ!パンツよりも覗きにくいブラジャーなら、多少恥ずかしいモノでも付けてくれるだろう!ギリギリなブラジャーだって、きっと付けてくれる!あと俺の事だが、ブラホック外しは慣れているブラでやりたいんだよ!!」



下着は洗うのが普通だろう。女性は男のように汚くないのだ。

2人の言葉だと、一日中どころか毎日着て欲しいという願望が溢れている。

パンツか、ブラジャーか。



……いや、ここは。渡したい彼女に尋ねろ。それとなく。

告白するにしても、ただ好きじゃ分かってもらえない。好きな相手を知ってくれる事がある意味、一番素敵なプレゼントじゃないかな?



「よーし!訊いてくる!」

「そうだな!」



2人はこんな深夜にも拘わらず、電話をしようとする。



「今から、林崎ちゃんにどんなパンツが欲しいか!訊いてくる!!」

「なら俺は安西ちゃんに、何カップのブラを付けているか訊いてくる!!」

「パンツとブラジャー!」

「どっちがプレゼントされたら嬉しいか!」

「真剣勝負だ!」



試合結果は間違いなく、ドローだろう。

試合内容は女性からの大激怒と軽蔑だろう。


自分の事しか考えないプレゼントは、喜ばれないと思うんですよね~。

人間関係って難しいですわ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 小ネタの掌編ながら、微笑ましくて面白かったです。 ちょっと通りすがりにタイトルが目について読ませてもらったのですが、いいキャラですねw短編連作という形ででも、この仲良し(?)コンビの別のエ…
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