第3章 第47話 今年最後の更新でございやす
年末の更新!
キリュウインさんの、よく分かる前回のあらすじっ!
『小細工を仕掛けに行ったら、相手から予想外のカウンターを貰いました。』
以上だ!
・・・・・・・。
という一幕を脳内で思わず再生してしまうほど、フリナックさんの『装備カードを手札に戻す』という行為は想定外だった。
強気で来るのではなかったのか・・・? 装備カードを戻した、ということは、あちらは次で決めに来ると考えるのが自然だ。であれば、今フリナックさんの場に残された1枚は、それほど強くないカードだということか。3あたりの数字と考えるのが妥当だろう。
となると、戦闘用にセットしたカードは手札に戻すことができないので、ここまでの流れを最初から想定していた、ということになるが・・・。
それはすなわち、こちらが今セットしているカードが『強いカードである。』と読んでいるということである。
「・・・。」
実際のところ、フリナックさんのその読みは当たっている。今僕がセットしているカードは配られた手持ちの中で最強のカードをセットしている。なので、今ここでそれを空振りさせられると非常にまずい。
ともかく、ここでこちらが装備カードを装備させたままで戦闘に出る道理はないので、ここは・・・。
「そう来るのでしたら、僕も装備カードを手札に戻しましょう。」
こうするしかない。消極的、というよりは、受け身のプレイングになってしまっている感が否めないが、甘んじて受け入れる。
しかし、僕のこの動きを受けて、またしてもフリナックさんは仕掛けてきた。仕掛けてきたといっても、勝負に入ったのではなく・・・。
「そう来るのなら、私はもう一度装備カードを装備しよう。
このカードをセットする。」
「・・・!」
戻した手札を、もう一度伏せてきたのだ。
これを見た僕は、額に手を当てて長考を開始する。
過程を無視して結果だけ見れば、最初と何も変わっていない。変わったのはこちらが装備していたカードを手札に戻した点だけだ。
ということは、フリナックさんの行動パターンは最初の読み通り、『2ラウンドで勝ちに来る』で合っているはずなんだ。
その勝ちに来る動きが『装備カードを使用してくる動き』なのであれば、これで行けるはずだ。
考えをまとめ終えた僕は、
「僕は装備カードを着けなおしません。このまま勝負します。」
勝負手を放った。
「ほう!」
僕の宣言を受け、にやりと笑うフリナックさん。
「本当にいいのかい? ここを落としたら君は1敗。本格的に後がなくなるよ?」
「問題ありません。ここでは負けませんからね。」
相手の揺さぶりには強気で返す。
「いいだろう。では、カードオープンだね。」
フリナックさんがカードをめくる。現れたのはスペードの9とダイヤの5だった。
「合計値14。これが私の手だ。一枚のカードではこれに勝つことは―。」
「できますよ。このカードであれば。」
フリナックさんの言葉を遮り、僕もカードを表にする。そのカードは・・・。
「JOKER・・・!」
「そのとおりです。これでお互い1勝1敗。次でこのセットの勝者が決まる、というわけです。」
そして、その勝負に使えるカードは、フリナックさんは1枚、こちらは2枚だ。この形に無事に持って行けたことに内心ほっとしていることは、当然おくびにも出さない。
「では最終ラウンドの勝負と行きましょう。僕のカードはこちらです。」
こちらのカードは、クローバーの10とクローバーの2で、合わせて12だ。
一方、フリナックさんは・・・。
「私の最後のカードは、これだ。」
フリナックさんがカードを表にする。しかし、そのカードには奇妙な点があった。
あちらさんの出したカードの数字部分に、数字が書かれていない。書かれているのは数字ではなくアルファベットだ。
それも、AやQではなく・・・。
「ダイヤのK・・・!」
フリナックさんが出したのは、ダイヤのKだったのだ。つまり―。
「まずは私の勝ちのようだね。」
「の、ようですね・・・。」
そういうことだった。
JOKERに勝つにはA単独をぶつけるしかないので、複数枚が相手の場合は、JOKERを出せば確実に勝てるのです。
相手がJOKERに装備カードをつけていた場合はどうなるかって?
無限と無限がぶつかり合って引き分けになります。




