第3章 第42話 本編の更新が2年ぶりくらいな気がするのはきっと気のせい
まだまだ続くんじゃよ。
次の日。流れるように身支度を整えて朝食をいただいた僕は、一度あてがわれた部屋に戻り、機を待っていた。いきなり実行したりはしない。何事にも、ソレを行うべき瞬間というものはあるのだ。無論、今から行うことにも。
今回の場合で言うならば、それは朝食を終えてから1時間後程度。誤差はプラスマイナス20分といったところか。体に詰め込んだものが落ち着きを見せ始めるタイミングである。
時が来たと判断したところで、僕はあるものをポケットに突っ込み、セロイグ執事を召喚するために受話器を手に取り、セロイグ執事をコール。少々話して、ターゲットのもとまでの案内をお願いした。
今回仕掛けるターゲットはフリナック=ソーアさん(X歳)。この屋敷の主にして伝統あるソーア家の現当主だ。今回のミッションは彼がこちらのことをどこまで掴んでいるのかを知ること。今後の行動方針を固めるためにも、これは必要不可欠なミッションだ。
で、肝心の「目的を達成する手段」だが、今ポケットに入っているコイツを使う。具体的には―
「失礼いたします。セロイグです。ご案内にうかがいました。」
昨日眠る前に考えた手順を脳内で再構築・再確認しようとしたところで、セロイグ執事がこの部屋のドアをノック。いいタイミングである。
「どうもセロイグさん。あの、フリナックさんは今どちらにいらっしゃいますか?」
質問しながら、答えを予想する。・・・自室か書斎の確率90%。外したら盛大に笑っていただいて構わない。
「旦那様でしたら今は書斎ですね。ご案内いたしましょうか?」
「ありがとうございます。お願いします。」
予想が当たったことで、『ニ○、僕の勝ちだ!』と心の中で勝ち誇る。誰に対して勝ち誇っているかは永遠の謎である。
それはさておき、本当の戦いはこれからだ。セロイグ執事の後ろをついていきながら、静かに意識を切り替える。
やがて、目当ての部屋に到着した。例によって、セロイグ執事はまずドアをノックする。
「失礼いたします旦那様。モニュ様が旦那様に御用がおありと。」
「わかった。通してくれ。」
「かしこまりました。」
では、どうぞ。と、ドアを手で示し、頭を下げるセロイグ執事。完璧な執事ムーブである。
それに対し、はい。と軽く返事をし、こちらも軽くお辞儀。そして、一度深呼吸を入れてから、ドアを開けた。
2020.10.26 一部誤表記を修正




