第3章 第6話 上級魔族は恐ろしい
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それからも指名手配されたことに関して、僕は西村からひとしきりからかわれ続けた。本当に笑われすぎた。そして西村は笑いすぎだった。
「ところで上級魔族って、具体的にはどんなのがいるのかってわかる?」
西村に尋ねてみる。からかわれている中で、ふと疑問に思ったのだ。他に上級魔族と呼ばれるものにはどんな者がいるのだろうかと。おっと、僕は上級魔族ではなかったな・・・。
「そうだなぁ・・・。俺も人から聞いただけであまり詳しくはないけど、『病みの闇魔術師』って呼ばれているヤツとか、『ナイトノーブルナイト』って呼ばれているやつとか、『ヴァンピレス』って呼ばれているやつなんかがいるみたいだな。その人いわく、『こいつら上級魔族の強さはどいつも一級品。生き残りたければ降伏するしかない』らしいぜ。」
「へーぇ・・・。」
そんなとんでもないやつらの仲間だと思われる僕に、ガタツは不意打ちでとはいえ攻撃を仕掛けてきたというわけだ。それにはどれほどの自信と覚悟と技術が必要になっただろうことか・・・。
「ああ、でも安心していいぜ。こいつら上級魔族に勝てる存在ってのもちゃんといるからな。」
西村の話はまだ終わっていなかったようだ。一級品の強さを持つ相手。そんなやつらにかなう力を持った者がこの世界にはいるらしい。よかった。世界は絶望に覆われることはなかったのだ! これで上級魔族どもが攻めてきても安心だね!
「その存在とは?」
僕は期待を込めて聞く。西村は、その質問を待ってましたとばかりに、にやにやしながらその答えを口にした。いわく―。
「魔王だよ。」
と。
希望なんてなかったんや・・・。
「まぁとりあえず今は上級魔族については置いておこう。現状考えるべき問題はそこじゃない。」
話題をすり替えにかかる僕。これに西村も乗っかる。
「そうだな。考えるべきは、足立にかかっている容疑を晴らす手段だ。」
まずは現状を整理しよう。
「現在、僕には上級魔族の容疑がかかっていて指名手配までされている。容疑を晴らしたいところだけど、容疑を晴らしに街に出たが最後、僕はしめやかに捕縛される。」
「そして、無実の罪で死刑判決が下ることになるな。」
なんとも面倒な話だ。
「そういうわけだから、『僕が街へ出ても僕を捕縛へ動くことができない状況』で、『僕が上級魔族でないことを証明する』しかないわけだね・・・。」
「他人を使って無実の証明に繰り出したところで、相手にされるわけがないからなぁ・・・。そうするしかないな。どんな状況だよ、それ・・・。」
西村がため息をつく。僕もため息をつきたい。猛烈に。
なんだか空気がどんよりしてきた気がする。すると、そんな部屋の空気を吹き飛ばすかのように、僕たちが今いる部屋のドアがいきなり物凄い勢いで蹴り開けられた。
「ニシムラ! キリュウイン! 居るか!?」
僕たちは揃ってビクッとし、入り口の方へ顔を向ける。ドアを蹴り開けた人物は、やはりというべきか、オルガさんだった。




