第2章 第27話 ごはん
今回はちょっと短いかもしれません・・・。
西村と別れた僕は、ギルドへは行かずそのまままっすぐ宿屋に戻り、夜ご飯を食べることにした。薬草を提出するのは明日でいいやと思ったからだ。
現在の宿泊先の宿である『ヨミコのシン亭』は、夜ご飯も出してくれる宿なので、どこかで夜ご飯を買っておく必要はない。おなかも空いてきていたため、自然と宿に向かう足も軽くなる。
夜ご飯は何が出るのだろうとうきうきしながら歩いていたら、重要なことを忘れていることに思い至った。『そういえば今肩の上に乗っているムーマ・エンドは、何を主食に食べるのだろう?』と。固形物を食べたりするのだろうか? あのガスボディが本体であることを考えるとそれはないと思うのだが、肝心の正解にまったく見当がつかない。
正解が分からないので、本人に聞いてみる。
「ムー・・・あっ。」
危ないところだった。僕たちが今いるここは、人の往来がそこそこある道路だ。こんなところで『ムーマ・エンド』と呼ぶわけにはいかない。これからのことも考えるなら、なにか名前を付ける必要があるだろう。そういうわけで、僕はムーマ・エンドの耳元に口を寄せると、
「外でも呼べるように、君に名前を付けたいんだけどいいかな?」
と聞いた。すると、ムーマ・エンドは即座にうなずく。名前を付ける上で気を付けるべきことは、、『ムーマ・エンド』という言葉につながらないものが良い。ということか。ならば・・・。
「『マリー』っていうのはどうかな?」
少し考えてパッと思いついた名前だが気に入ってくれるだろうか。
「・・・きゅ~!!」
名前を告げたら、満面の笑みでほおずりされた。気に入ってくれたようだ。それはなによりだが、まだ肝心の疑問が解けていない。
僕は改めて、ムーマ・エンドあらため、マリーに問いかける。
「では、マリー。さっそくだけど君に聞きたい事があるんだ。」
「きゅ?」
・・・・・・よし、聞くぞ。
「僕は君のご飯に、何を用意したらいいかな?」
今更といえば、今更な質問だった。




