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第3章 第54話 これが私のクリスマスプレゼント

ケーキ食べてないやぁ

 1の差に泣く、という言葉がある。1点足りないばかりに試合に負ける。1点足りないばかりに補修。1点足りないばかりに受験に失敗。1分遅れたばかりに電車を逃し、その影響で待ち合わせに間に合わず遅刻→相手の不興を買い、商談破産→この悪評が会社の耳に入りクビ→人生終了・・・。

 悪い例を挙げようとすればいくらでも挙げられる程度には、1が与える影響は大きいことがよくわかる。1足りないことが由来で誕生した妖怪も存在する(?)ことだし・・・。


 ともかく、ここで僕が言いたいことは何かというと・・・。


「・・・この勝負、僕の勝ちです。」


 この一言に尽きた。





 終わってみれば、ずいぶん長い間戦っていた感じがあった。久しぶりに、不正(マジック)を使わずに正々堂々の真剣勝負をした。そのせいか、心臓と頭が痛い。ふと時計を見やれば、勝負を開始してから1時間ほどしか経っていなかった。嘘みたいだ。


「対戦、ありがとうございました。」

「ありがとうございました。」

 

 勝負が終われば、対戦相手に敬意を示す。デュエリストをやっていた時の癖だ。


「ふふ。さて、勝負はショウジ君の勝ちに終わったわけだが・・・。

君は、私に何を聞きたいのかな? 賭けを持ち出してまで聞きたいことがあるんだろう?」

「それなんですが・・・。」


 あの勝負の狙いは、前にも触れたが【勝負を通して、フリナックさんが僕に計り切れる人物かどうかを見極める】ことが目的で、あの報酬は、言ってみればフリナックさんを釣るためのエサで・・・。あ、待てよ。


「質問をするのは、【いつか折を見て】でも構いませんか?」


 とりあえず、権利を持っておくという形に持っていこう。


「それは構わないが・・・」


 それならなんでこんな勝負を仕掛けたんだ?という顔を浮かべるフリナックさん。

 勝負を通して、お互いに分かり合うためですよ。という冗談を言おうと思ったが、やめておいた。


「ありがとうございます。では、僕はこれで。」


 カードを片付け、部屋を出ようとする。すると、


「すまない、待ってくれ。」


 と待ったをかけられた。もしや、何かやらかしてしまったか?

うっかりさんな自覚があるため少し焦る。だがそんなことはなく、待ったをかけられたのは―


「楽しい勝負だったよ。また、勝負しよう。」


 という言葉を投げるためだった。


チキンも食べてないや

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