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魔女の手記  作者: 雪人生
徘徊する魔本
1/4

真紅の装飾

ここ何書けばいいんですかw

是非読んで下さいとか?

初投稿です。読んでくれると嬉しいです。アドバイスを貰えるとなお嬉しいです。

「──よしっ」

新品の制服ならではのボタンの締まりの悪さ、クリーニングに出したような匂い。新しい舞台の始まりであることを教えてくれる。

いよいよ高校デビュー。新しい出会いや勉強に胸を膨らませ、いざ行かん!

「……と言っても地元高だから出会いは少ないんだけどな」


無事に入学式も終わり、自分の所属するクラスの席にようやく着くことができた。

辺りは入学式での緊張が解けたせいか、身内通しでガヤガヤしていたり、自分と前後左右の席になった人と自己紹介をせっせと済ましている人もいる。……中には最初から人とのコミュニケーションを破棄してる人もいるが。

「──海人」

ぼーっとしていたところにいきなり名前を呼ばれ、驚いて振り返る。

「……初対面の人にいきなり下の名前で呼ぶような高度なコミュニケーション技術を持ったイケイケ男は誰かと思えば阿部か」

「初対面じゃないしイケイケ男じゃないわ! 他の人には優しいのに、どうして俺に対しては毎回毎回当たりが強いんだよ」

「そりゃお前が親友だからだろ」

「お、おう。そうか」

何顔赤くしてんだよ。親友であってホモ相手じゃないんだぞ。こいついつかホモキャラになるんじゃないかと不安になるぞ。

阿部が顔を何故か赤くしているのを横目で見ていると、ふと女子達の会話が耳に入った。

「ねえねえ、あのぼっちで本読んでる子って誰?」

「んー? えーと名前なんだっけ? あー、そうそう鹿島麗奈。一見友達いそうだけど実はそんなにいなかったりするみたい。対人関係持ちたくないらしいから関わらない方が身のためだよ」

「じゃあそうするー」

彼女らはこの言葉を締めくくりとして、もう他の話題に移っていった。

──ほんとリア充は他人への興味が少ないよな。……まあ基本俺も他人への興味などほぼ持ち合わせていないが。

「鹿島麗奈、か……」

先ほどコミュニケーションを破棄していると言った人だ。

地元校で知り合いが多い中、彼女は数少ない知らない人の中の一人だ。

基本他人に興味をほぼ示さない自分だが、何故かこいつには少し引っかかる部分がある。

これが興味や好奇心なのかどうかは分からないが、なんらかの感情があったのは確かだ。

「何、鹿島さんに一目惚れ?」

出たよ阿部。俺の将来ホモ相手有望視人物。別にそんなの一切求めてないけどな。

「違う。少し気になっただけ」

「ということは一目惚れの一歩前ってこと?」

どんだけ頭恋愛脳なんだよ。脳みそピンクなんじゃないかと錯覚するぞ。

しかもなんでそんなに興味津々なんだ。言葉の返しと反応が女子に似すぎだろ。逆説的に女子は脳みそピンクなんじゃないかと錯覚するぞ。

「お前の思うそうゆう類いのものは一切無いぞ。残念だったな」

「えー。じゃあどうして気になってたんだ?」

「割と本気で残念そうにしているのは今は置いといて。自分もあまりわかってないんだが、何かが引っかかるんだ」

「……何かが引っかかる、か」

「なんだよ、神妙な顔して」

「その引っかかる何かを探す方法を考えてるんだよ。……そうだ、鹿島と仲良くなろう」

今まで阿部の多種多様な顔の表情を見てきたが、神妙な顔、ましてやマイナスの感情を示す表情を見たのはこれが初めてだ。何かあったのではと思ってしまう。

「そうだ京都へ行こうみたいなノリで言わないでくれ。俺はわざわざ面倒なことをしてまで人と仲良くなる気はない」

「いいじゃんか、仲良くしていけばいいじゃないか」

「仲良くなりたくないやつにわざわざ仲良くなりにいくようなバカは絶対にしないと言ってるだろ」

「少し怒ってるか?」

「怒ってなんか……あるな」

言われてみれば少し苛立っているのかもしれない。この場面で苛立つ理由なんて明白だろう。

「引っかかる理由、わかったか?」

こいつ、俺が鹿島に引っかかる部分を持つ理由をわからせるために全部誘導してたのか。俺は入学初日になんて誘導尋問されたんだ。あとでやり返してやりたいものだ。

「ああ」

俺は何故か鹿島麗奈に怒りという感情があるらしい。

読んでくれた方、ありがとうございます。

次回が出ていれば是非読んでみて下さい。


更新情報等々はTwitterにて。

@yukkiri33


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