根強い差別?
「さて、今日から一緒にモンスターを狩るわけだがまずステータス
を確認していなかったな、見るぞ?」
「はい、いつでも大丈夫です」
リリアLv8 奴隷
HP 500/500
MP 1000/1000
ATK 100
DEF 300
INT 400
LUK 200
スキル 初級水魔法 ヒール(中)パーティーヒール
という感じになっていた。
やっぱりATKが低いなINTが高いので魔法使い
なんだろう。初級水魔法もあるし。
「攻撃できないと言っていたが初級水魔法で攻撃できるんじゃないか?」
「えーと、初級の魔法全般に言えることなんですがダメージを与えるほど
威力はないんです。ちょっと桶を使ってもいいですか?」
「あぁ、かまわないが」
許可を出すとリリアはスキルを使い始めた。
桶に手を向けて手の平から緩めの水道ぐらいの威力の水が出てきた。
「すいませんこれが最大威力なんです。旅先での飲み水ぐらいの用途として
考えておいてもらえると助かります。」
「あぁ大丈夫だ、問題ない」
まぁ回復役として買ったわけだから攻撃できなくても問題ないが
たくさんの敵に囲まれたら大変だな。
リリアの護衛もお金が貯まって必要なら買えばいいか
それまでに攻撃魔法を覚えれば必要ないしな。
だが攻撃できないのにどうやってレベルを上げたのだろうか?
「なぁ、どうやってレベルアップしたんだ?」
「それは、パーティーを組んでいれば倒した人が貰った経験値の半分を
メンバーが受け取ることができるので、前のご主人さまと冒険をしていた時に
囮として使われていたので経験値が入ってきました。
大量の魔物に遭遇し囮にされたときその魔物を引き付けてご主人様を追い
かけて戦わざるをえない状況にしたら魔物に食べられてしまったのでその隙に
逃げ出したのですが奴隷商につかまってしまいました。」
「そ、そうかそのようなことがあったのか。俺にはやめてくれよ?」
「ご主人様は私を奴隷扱いしなく優しいお方なのでそのようなことは絶対に
しません。魔物に囲まれた場合は私が犠牲になるのでその間にお逃げ
ください」
「いや、お前を前の主人みたいに囮にはしないがそのような事の無いよう
頑張るよ」
「もしも、もしもの場合です!そのようなことがあれば囮になります。
守り切れずにご主人様が死ぬようなことがあれば私も後を追います」
「まぁ話がそれたが頑張っていこうか」
「はい、ご主人様」
朝食を食べに食堂の椅子に座っていると食事が運ばれてきた。
内容は、俺がパンと野菜のスープと何かの魔物の肉を炒めたものだ。
リリアの前には、パンが1つ置かれただけだった。
「おい!なんでリリアにはパンだけなんだ!
お金は払っているだろう」
「魔族なんてパンだけ十分だろパンだけでも貰えたことに感謝しろよ
文句があるなら食うな」
「私はこれで大丈夫ですから」
リリアは笑顔でそう言ってくれたが、そういうわけにはいかないだろ
この町の魔族差別は根強いみたいだギルドと提携している店がこれだと
先が思いやられる。まぁこの店の方針じゃなくあいつの勝手な判断かもしれないが店主のリゼさんにあとで聞いてみよう。
「とりあえず、スープとこの肉炒めをたべろ」
「それはご主人様のものです」
「お前は栄養が足りてないみたいだからお前が食べるんだ
成長しないぞ?」
そう言ってみたら、リリアは自分の胸を見ながらうつむきながら食べ始めた。
俺は身長のことを言いたかったんだが。
「私もないわけじゃないんですよ。まな板じゃないです。
少しづつ成長しているんです」
小さい声で呟いていたが全部聞こえている。地雷を踏んでしまったようだ。