日本語再入門講座【文法】 ~い・な形容詞と形容詞・形容動詞~
小説タイトルと説明文、タグを変更しました。
あまり仕事の内容を書くのはよくないと思い、日本語学校での裏話や体験談はあまり書かず、「日本語」 について書いていこうと思います。
これからも宜しくお願いします。
突然だが、ひとつ問題に答えて欲しい。
【問】 以下のa~dの中でひとつだけ仲間外れがある。それを指摘せよ。
ヒント:学校文法における形容詞と形容動詞の違いである。
a.きれい
b.きたない
c.ゆうめい
d.きらい
正解は “b” の「きたない」 だけ「形容詞」 で、他の選択肢は全て「形容動詞」 である。
読者の皆さんは、正解できただろうか?
ところで「形容詞」 と「形容動詞」 だが、見極め方法はあるのだろうか?
私が中学時代に先生が言っていたのは、「『形容詞』 は単語の最後が『い』 になる」 と習った。
それにも関わらず、今回は4つのうち例外が3つもあるので通用しない。
あとは前回で触れた「かろかっく……」「だろだっでに……」 の呪文を唱えてみるしかないのだろうか?
実は、(日本人にとって) 非常に簡単な見分け方があるのだ。
それぞれの選択肢のうしろに「もの」 をつけてみよう。
別に「もの」 でなくても、「人」「部屋」「ゲーム」 等、名詞であれば何でも良い。
さて、ひとつずつ確認していく。
きれい + もの →きれい な もの
きたない + もの →きたない もの
ゆうめい + もの →ゆうめい な もの
きらい + もの →きらい な もの
これで分かったと思うが、「形容詞+名詞」 の場合、「~いもの」 と接続するのに対して、「形容動詞+名詞」 の場合、「~なもの」 と、形容動詞と名詞の間に「な」 が入る。
これが形容詞と形容動詞の見分け方だ。
そして「日本語文法」では、形容詞を「い形容詞」 と呼び、形容動詞を「な形容詞」 と呼ぶ。
理由は名詞の前が「い」 なのか「な」 なのかの違いである。
次回は「い形容詞」「な形容詞」 の「否定形」 の作り方について解説する。