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認めよう

○健全な研究室


 エーリルの住む世界は油断をすると土に還る。頻繁に土に還りそうになるので、エーリルのアクティブな日常が研究室で話題になっていた。




エーリル

「私が防御したらサイクロプスが飛んでいきました」


天々城

「出禁確定」


さトぅー

「出禁確定」


エーリル

「えぇ」


天々城

「殴られたサイクロプスに慈悲の心を。

 サイクロプスは単眼の魔物なので眼帯を装備してあげると許してくれる」


さトぅー

「それはただの目隠し」


エーリル

「天々城さんの発想にはいつも驚かされてしまう」


天々城

「俺と賢者エルフと波長が合うようだ」


さトぅー

「はいはい」


エーリル

「サイクロプスが何で突進してきたかは謎」


さトぅー

「きっと何かあったのよ、多分」


エーリル

「サイクロプスの気持ちは考えたことないなあ」


天々城

「サイクロイド(・・)の気持ちは考えたことないナあ」


さトぅー

「それは曲線でしょ」


天々城

「俺は多様性を認めるので、サイクロプスもサイクロイド(・・)も受け入れられる。

 さトぅーさんにも、そんな抱擁力のある論理学徒になって欲しい」


さトぅー

「悪いけど、天々城だけは認められない」


天々城

「名指しは傷つくナあ……」


エーリル

「私は認めるよ」


天々城

「俺は賢者エルフに認めらた。

 これを祝して言語を作りたいと思う」


さトぅー

「その流れは謎」


エーリル

「言葉なら私の出番」


天々城

「言語作った賢者エルフならいける」


さトぅー

「私、寝ていい?」


天々城

「論理をやるので、論理学徒のさトぅーさんはツッコミ頼む」


さトぅー

「寝ないようにするわ」


天々城

「頼もしい」


エーリル

「論理ってどんな言葉なの?」


天々城

「色々あるからなんともナあ」


さトぅー

「え?」


天々城

「え?」


さトぅー

「論理って1つでしょ」


天々城

「さトぅーさん、論理学の教科書は持ってるだろ?」


さトぅー

「あるけど」ガサガサ


天々城

「目次でも索引でもいいから調べるんだ」


さトぅー

「…………あっ」


天々城

「『直観論理』とか『ファジィ論理』とか色々あるだろ?」


さトぅー

「あの、はい……」


エーリル

「論理っていくつもあるんだ」


天々城

「感覚的に、俺らが考えることを文字で再現(シミュレーション)する言葉が論理だ。

 俺らの考え方は色々あるから、都合に合わせて再現(シミュレーション)する言葉を変える」


エーリル

「だから種類があるのか」


天々城

「偶に『論理的じゃない』という言葉だけ叫んで直接攻撃してくる人とか、『我こそは唯一無二の論理、それ以外は許さん』みたいな人がいるから、気をつけた方がいい。

 マジで気をつけた方がいい」


さトぅー

「こっちを見ながら2回も言わないでよ。

 確認してるんだから」


天々城

「ヤバイ人は確認もしないから、さトぅーさんは覚醒する」


さトぅー

「はいはい。わかったから邪魔しないで」


天々城

「努力してみる」

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