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とある地方の御伽噺

作者:

初投稿。短い文章かもしれませんが、コレが精一杯です。

 「なぁ、聞いたことあるか。この御伽話」



 @~@~@~@~@~@~@~@~@~@~@~@~@~@~@~@~@~@~@




   この大陸には、大きな4つの国と小さな5つの国で成り立っていた、その中の隣合った2つの大きな国は何時もいがみ合っていた。

 小競り合いはいつものこと。他の2つの国が間に入っても、お互いに相手国を貶していた。このA国とB国は永遠に分かり合えずにそのまま時が進んでいくと誰もが思っていた。

         ある戦いがあるまでは……





  A国とB国の国境付近の森に隠れて暮らす争うことが嫌いな人々の村の近くである日、小さな戦いが始まった。


 コレぐらいの戦いならすぐに終わると村人は考え息を潜め、戦いが終わるのを待っていた。

 最初は、2~3日で戦いは終わると村人は皆思っていた。


 しかし、戦いは終わらず少しずつ傷ついた兵士が村にやってくるようになった彼らは、休める場所を求めるだけだったが、いつのころからか彼ら以外(傷ついていない者)まで村にやってくるようになり高圧的な態度で村へ来る者も出てきた。

 毎日続く争いの音、食べ物を求めて家に押し入る兵士、生臭い血の臭い、次々に倒されていく森の木々。

 やがて2ヶ月を超え少しずつ大きくなっていき、村に来る兵士も増えたその戦いに村の人々は少しずつ、だが確実に疲れ狂い始めていた……

 争うことを嫌っていた村人の中には武力行使を勧め、自らも武器代わりになるものを掲げる者も現れた。


  「これ以上、ヤツラの好きにさせてたまるか!!自由を掴み取れ!ココは俺たちの村なんだ!!」


 そう叫んで高圧的な態度のものに挑みにいく数人の青年たち、しかしただの村人が戦いを学んだ兵士に勝てるはずもなく、彼らは村に帰っては来なかった…

 青年たちを思いあるものは悲しみ、あるものは罵った。戦いが続き村人が争いを鎮めることを諦めかけたとき一人の青年が村にやって来る。


         「あの争いを鎮めることのできる力が欲しいですか?」


 この問いに村人たちは…………………………『欲しい』と答えた




 *~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*    








 ある日国境に近い大きな森の傍で小さな戦いが始まった。

 きっかけは、些細なことだった。

 A国の国境警備兵が指名手配されている盗賊を発見したため、捕らえようとしたのだが人数が多いかった為一部の盗賊が国境を越え隣のB国の中に入ってしまった。その際盗賊を捕らえるために追っていたA国の警備兵も国境を越えてしまった。この行動ををB国は、侵略行為としA国に『報復に出る』と声明を出し戦いが始まった。

 互いの王都に近い国境では戦線は激しいものとなったが一進一退が続く、王都から離れていたココ(森の傍)での戦いは国境警備兵の小競り合いだったが、こちらでも戦線が動かず一進一退が続く。3ヶ月たっても動きがないことに焦れてB国が動きだした。


 王都に近い国境はそのままの兵力で維持し、遠く離れていた森の傍に極秘に王国騎士団を派遣した。

 騎士団は森の傍に来るとA国の兵士たちを次々に打ち取って行った。戦場に着いて制圧にかかった時間は12時間と、今まで一進一退だったのが嘘のように森の傍での戦いはB国の圧勝で終わりその報告を受けた両国の戦場の雰囲気は劇的に変わった。

 A国民は騎士団が攻めてきて負けるのではないかと、B国民は騎士団がいれば自分たちが負けるわけがないと、騎士団の活躍によりB国が有利になると誰もが思った……………ある報告が上がってくるまでは。



 カンラフイ戦争 118日目

    ●月△日 

?時*分  カンラフイ国境防衛中B国国王騎士団消息不明


 この報告が上がった時誰も信じなかった。だが次の日


         119日目

    ●月◆日 

#時¢分  リジュネイ国境にて所属不明の軍団と交戦 A国・B国共被害甚大のため

                 退却


 B国は急ぎカンラフイにいる騎士団に斥候を送り連絡を取った。しかし、斥候から返ってきた答えは

    『交戦跡あり騎士団消息不明、国境設備の武器消失周辺捜索も手がかりなし』

 B国にとっては絶望的な報告であったが悪化をふせぐため国境に一番近い街で防衛。A国の一部の人間はこの情報を知り自国に被害があるが今こそB国に押し入る時だとばかりに進軍を開始。

  その後の報告では


          120日

    Ю月☆日 

 ▼時◎分 リジュネイ国境より北部進軍中のA国先戦隊所属不明の集団と交戦 壊滅

 ▼時/分 同国境より南部アクル街防衛中のB国防衛軍所属不明の集団と交戦 壊滅


 両陣営に被害が出たことで、最初に他の2大国が疑われた。

 しかし、被害にあった場所が2国から離れておりその場所へ行くには他の小国をいくつか通過しなければならず、小国から通過の目撃も報告もなく大国に確認するが、軍が動いた形跡がない。同時に調べた小国にも軍が動いた形跡なし。

 なら何処の者がどのような目的でA国・B国の兵を攻撃してきたのかA国もB国も進軍しようにもいつ所属不明の集団が現れるかわからない状況で防衛のみを強いられるようになり、一方大陸中の国々が調査を始めたころまた、大陸中に新たな報告が


         125日

    Ю月〇日 

  ?時◎分  A国首都ガルデアナ城 崩落

   同時刻  B国首都ザンジペヴィ城 崩落


 所属不明の集団が確認されてから6日いや、前日の騎士団消息不明も彼らの仕業だとしたら。7日

 たった数日間でA国B国の兵士・騎士団合わせて万近い人数と交戦……負けなし。

 交戦実績もすばらしいが、移動距離・速さがありえないと話された。

 リジュネイ国境戦以後軍団ではなく、集団と呼ばれていることから2つの集団に分かれてA国B国に進行したと考えられるが普通の人間が国境からアクル街に向かうには徒歩でも2日早馬で半日掛かるといわれており、進軍中の軍隊では半日休憩しその後1日かけて街に向かうのが普通とされるがg、所属不明の集団は国境戦後休憩せず早馬の速度で移動し到着後すぐに交戦。

 この様な移動はただ兵を潰すだけで、戦いになってもかなり鍛えている兵士ですら負け戦でしかなく、ありえない戦法でしかない。ありえない状況なのに所属不明の集団はコレを実行、勝利。

 A国・B国の首都が崩落後大陸中の国々は所属不明の集団が自国に来るのではないか、と防衛の強化をする国が続出。しかしそれをあざ笑うように、所属不明の集団は姿を現すことは無かった。

 ただ一言の言葉を両国の首都に残して……………



        ≪国同士で大きな争いを(争いは嫌いだ)するな≫




 この言葉が合言葉のようにこの後国同士で大きな争いは起こらなくなった、小さな争いは色々な所で起きているがその争いでは所属不明の集団が出てくることは無かった。


 この戦いによりA国・B国は壊滅状態。その修繕のために他の国から支援があり何とか、国として機能していき修繕の済んだ今では隣同士仲のいい国である。









 @~@~@~@~@~@~@~@~@~@~@~@~@~@~@~@~@~@~@



 「何だ、その御伽話?ありえないだろ集団で国を壊滅状態に追い込む話なんて」

 「村で一番有名な御伽話だから間違えでは無いぜ、絶対に」

 「自信満々だな。それに、両国の仲が悪い話や、国が滅びるような話は普通話されずに消されるだろ。真実にしろ作りにしろ」

 「人外のやつと契約して力を手に入れたって言われてんだぜ」

 「どうせガセだろ」

 「それがそうとも言えねーんだよコレが」

 「?」

 「どうも、その集団の子孫がこの国のどこかに村を作って生きてるらしく、その村出身者の力は異常だって」

 「だったら、さっきの御伽話普通はもっと広まっているものだろうが。それが無いってことは作りってこと」

 「でもお前聞いたこと無いか、異常に強い新人の話」

 「ああ、彼らのことか。冒険者になるためにそれだけ修行したってだけだろ」

 「御伽話知ってるやつは、そいつが子孫じゃねーかって話になってるぜ」

 「御伽知ってるやつそんなにいないだろ。首都生まれ、首都育ちの俺が知らないんだから」

 「いや、ある地方では有名だぜこの御伽話」

 「地域限定かよ」

 「考えてみろよ、隣にいるやつが人間じゃないかもしれないんだぜ」

 「で?」

 「で?って、それだけか?」

 「どう言って欲しいんだ。怖いねーとか?」

 「………お前に期待した俺が馬鹿だった」






















    あなたの傍にいる人は本当に人間ですか?

    もしかしたら、もしかするかもしれませんね。

       確かめるかどうかはあなた次第

           ご自由に

       これは、ただの御伽噺ですから

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