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~A thing needed is me. ~☆
~A thing needed is me. ~
「ふぁー・・・」
放課後の教室はシンとしていて
俺の欠伸が目立つ
俺は目尻に溜まった涙を拭きながら
ガラス越しに運動場を眺める
俺、(藍沢涼太)は最近考えていることがある
それは俺の恋人である
黒瀬祐介の誕生日が近いことだ
・・・間違えんなよ?
祐介は男だからな
まぁ、世間一般的に言えば
俺らはホモになるんだけど、
そんなことまったく気にしてない
―――ガラッ
「・・・お待たせ。帰ろ?」
「おう」
俺は返事をすると、
ドアの方まで行って軽く微笑む
こいつがさっき言った俺の恋人の祐介だ
祐介ははっきり言ってすげぇもてる
身長が高くて、
睫毛が長くて、ちょっとくせっ毛で、
いつもかけてる黒ぶち眼鏡がすげぇ似合ってて、
頭良くて、運動出来て、
クールでいつも無表情なのに
笑うと可愛くて……
とにかく自慢の彼氏だ