幼稚園期5
田舎独特の雰囲気にのまれ対抗手段として力で解決。
こんな行動をとるようになった小学二年の兄
本人とは今だに疎遠な為当時は愚かろくにまともな会話をした記憶すらない。
そんな兄の状況も大して自分と大差はないと思っていたが対処方が全く違った事で俗に言う非行に走り同学年付近や地元付近でも名を知られる事になっていた。
そんな事は露とも知らない自分もいた
そんな対照的な兄弟にある日、母親から話があると言われた
それは当時綺麗なスーツを着た男性を自分らに紹介してきたのだった
何の判断もできない小さな子に
この人がこれからお父さんとして引っ越しして一緒に生活しようと思うんだけどどうかな?
と言ってきた。
多分当時で40行くか行かないかくらいの男性だった
物心もあって判断できる年齢なら何か意見も言えるのだろうけど当時の自分はまだ5歳、、
何も言わず下を向いてると男性から頭を撫でられ、これからよろしくね。と笑ってない目でこちらをみられたのを覚えている
そんな時だった
兄がその手を叩き自分の頭から強制的に外した
ふざけんな!!なんだこのおっさんは!!
こんな奴誰が認めるかよ!!
俺はイヤだから!!
絶対嫌だから!!
こんな会話がずっと続きその日は何も収まる事なく自宅を後にしたようだった
そこからはもう母親は兄を説得するのに大変だったと思う、だけど兄は決して折れる事はなかった
家に居れば母親と兄との言い争い
幼稚園に行けば後ろ指刺され冷たい視線
自分の中でまた何とも言えない感情が沸々と芽生えていた
あれからどれだけの日が過ぎたのだろうか
その日は母親が夜の仕事で2人自宅でテレビを見ていた
その時だった紹介された男が1人自宅に来たのだった
え?なんで?と思っていたのだがその男性は我々に対して
腹減ってるでしょ?と言って大きな買い物袋を持ってきていた
正直なところ、嬉しくはなかった。
それは兄も同じだったようで自分の前に出て守ってくれてるのが分かった
そんな事はお構いなしにズカズカと家に入ったきた男を兄は持ってきた買い物袋に手をかけ力一杯に引っ張りそのまま床に落した
そこからは全てがスローモーションのように感じた
男は兄を持ち上げ床に落としそのまま蹴りまくった
そして平手打ちで自分を何度も何度も叩いて床に伏せさせられた
そこからそいつの暴言は凄かった
あの女は俺がいないと何もてきねーだろ!
身体以外何もないから使ってやってるんだよ!
クソガキ共がしゃしゃりでてくんなよ!クソが!!
こんな事を言ってた気がする
男はそのまま自宅を後にした。
その日の深夜、母親が帰宅し家の現状をみて驚愕していたと思う
まず兄貴がとんでもない状態だったから病院に連れて行ったと思う
その時の記憶が曖昧なので覚えてる分しかわからない。
自分は顔は腫れてるけど意識もあるからとりあえず自宅にいたと思う
そこからは何があったかを聞かれたからありのまま話をした
そんな次の日の夜
母親とあいつが一緒に自宅にきた。
また何かされると思いとっさに身構えた
そしなら昨日はごめんね。と頭を撫でながら言ってきた、、、
何もなかったように、、あれだけの事をして、、そんな時母親をそっと見た
なんだろう、、小さいながらにこいつの近くにいるとダメだ!!と感じた
その撫でている腕を当時の兄を真似るように払いひと言
ふざけるなー!!!
語彙力もなければ感情のコントロールもできない小さい子の最大の抵抗だった
振り払った手はそのまま自分の顔をまた叩いてきた
それを見た母親は男を止めようと必死に抵抗してるように見えた
だが男はその母親も平手打ちし引き剥がし自分の事を思いっきり蹴り飛ばしてきた
それをみた母親は自分の上に覆い被さるように守り、またも男は暴力と暴言を吐き捨てその場を後にした。