幼稚園期4
◯◯さんって明るいうちから、、ねぇ、、もうイヤらしい、
母ちゃんに聞いたけどお前の母ちゃん尻軽なんだってな!!笑
こんな言葉を毎日のように浴びせられた
こんな噂が広まり知らないうちに破局していたらしい
ただ噂は噂を呼ぶ
昼の仕事はクビになり夜の仕事1本での生活がしばらく続いた
生活環境は一気に悪い方へと傾いた
そんなある日誰に紹介されたか分からないが自宅に綺麗なスーツを着た男性と不釣り合いなおばさんが来た
全く状況が理解できない
ただ母親は真剣にその2人と話しをしていて数日経過したある日
母親と一緒に車である集落場みたいな所行った
そこは大きく立派な仏壇がありかなりの人達がそこにいた
何が始まるのか理解できずにいるとおっきい鈴の音がゴーン、ゴーンと何度か鳴りその大人数が一気にお経を詠んでる
更にびっくりしたのはなぜか母親もそのお経をすらすらと詠んでる事だった
そこから何がどうすればこうなるのか全く分からなかったあまりに不思議すぎる状況が次々と起こり始める
母親の昼が別の歯医者で働く事が決まり勤務時間も融通が効くうえに前のところより給料が良い
夜の仕事は続けてはいたみたいだけどなんとなく日数が減ったのは分かっていた、ただ夜家にいる事は前より少なくなったと感じた
思えばあれはもうすがる事しか出来なかったのかな、、と感じた
そりゃ22.3のシングル、細身の顔にハンデを抱えていたとしても整った顔立ち夜の蝶、2人の子供がいて金欠、昼の仕事を探している
こんな都合の良い女を狙わないわけない
小さいながらにあのスーツを着た男性と色々関係を持っていたのだろうと思った
そんな噂はすぐに広まる
だが母親はそんな後ろ指刺されようが白い目で見られようが全く気にせず毅然とした態度だった
そんな母親を自分はかっこいいなと感じた事は今でも覚えている
だが自分の周りはそうはいかなかった
幼稚園では、あ!尻軽だ!笑われながら指をさされる
自宅付近では汚い子!、◯◯市の恥晒し!
などひどいものだった
グレていく理由はどこにでもあった
ただ母親だけは子供達を守るために何を犠牲にしても!!と言うあの態度だけは通していた
そんな母親はいつも兄貴と自分の頭を優しく撫でてにっこり笑ってくれる
そんな母親を私は大好きだ
ただ兄貴は違ったようでこの辺りから兄弟との溝は離れて行く事になる