48.胆のう
黄泉熊を軽々討伐した。
その後、ドワーフたちに頼んで魔物を解体してもらう。
彼らは手先が器用だったので、ものすごい丁寧、かつ素早く、魔物をばらしてくれた。
肉とか皮とか。そして……。
「取れたぞ。これでいいのか?」
「ああ、バッチリ」
ガンメイジの手にはエメラルド色をした、小さな袋が握られている。
薄透明の袋を受け取り、私は鑑定スキルを使用。よし。
「それはなんじゃ?」
「これはね、胆のうだよ」
「た、たんのう……?」
「ああ。肝臓にくっついてる内臓の一つさ。くまの胆のうは、薬になるんだよ」
しかも、黄泉熊というレアなモンスターの胆のうなのだ。
かなりの薬効があるだろう。
「変わったもんを欲するんじゃな」
「薬の材料になるからね」
「ふぅん……」
解体作業をする傍らで……。
「おおい! あねさーん! たくさん取ってきたぞぉー!」
ジョッパリーたちドワーフ戦士たちが、周囲の黄泉熊をたおして、その死体を引きずってきた。
あいつらにとっちゃ、A+くらいの魔物なんて、軽々倒せるんだろう。
「あんがとね。じゃ、ガンメイジ♡」
「あー、はいはい。わかってるのじゃ。ったく、ドワーフ使いのあらい聖母じゃなぁ」
胆のうは希少部位だ。
皮が柔らかいので、少しの刺激で破裂してしまう。
希少な素材は手に入るときにたくさん取っといた方が良い。
いつまたここに来れるかわからないからな。
それに……鑑定で仕入れた情報によると、こいつはとんでもない薬の材料になるらしいしな。
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