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01 底辺冒険者の日常

世界にダンションが発生して10年、人々は一攫千金、名声を求めて冒険者になるものが続出した。そういう僕も未だ最高の冒険者になる夢を捨てきれていない。


「ザクッ!!」


『スライムを倒した』


スライムダンジョン2階。今日も僕(古川ふるかわ 裕樹(ゆうき))はスライムを狩っている。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

古川(ふるかわ) 裕樹(ゆうき)

レベル9

職業:幸運者(ラッキーマン)

冒険者ランク:F

HP:62

MP:24

攻撃力:20

守備力:44

力:10

守り:24

素早さ:37

賢さ:18

運:90

スキル:

幸運 Lv1: 幸運をもたらす

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


スライムは経験値が1しかなく、ドロップアイテムにもうまみがない。

成り立ての冒険者以外はほとんど狩る事のないモンスターだ。


そんなダンジョンでなんで狩りをしているかって?

僕はスライムしか狩れないからだ。


僕の職業は幸運者(ラッキーマン)という謎の職業だ。

専用スキルの幸運も「幸運をもたらす」とだけ記載されている。

レベルアップ時に運のステータスが上昇しやすいようであるが、運は戦闘にほとんど影響しないため、外れ中の外れスキルだといえる。逆に他のステータスの上昇率が悪く、せいぜい素早さが良いくらいである。

このスキルとステータスのせいでPTに入る事も出来ない。


「ザクッ!!」


『経験値1獲得 レベルアップしました』

『スキル幸運がレベルアップしました』


「久しぶりにレベルが上がったぞ!! しかもスキルのレベルも上がった!!」


胸を高らなせながらシステム画面を開く


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

古川(ふるかわ) 裕樹(ゆうき)

レベル:10

職業:幸運者(ラッキーマン)

冒険者ランク:F

HP:68

MP:27

攻撃力:21

守備力:47

力:11

守り:27

素早さ:41

賢さ:20

運:100

スキル:

幸運 Lv2: もっと幸運をもたらす

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


「もっと幸運をもたらすってなんだよ!!」

「はぁ、、、、もう冒険者辞めようかな、、」


期待が高かった分、落胆も大きかった。

けれど、いつまでも落ち込んではいられない。


「今日は狩りを終えて、また明日頑張ろう!!」


そう言って僕はギルドへ向かった。


「古川さんいつもお疲れ様です。今日もきっちりスライムの魔石1、000個ですね。」

「査定結果は5、000G(ゴールド)になります。」

「まぁ、聞かなくても分かりますよね?」


ギルド職員の川上(かわかみ)美里(みさと)さんに今日の成果報告をする。


スライムの魔石は5Gでしか買取されないが、貧乏な僕にとっては重要な収入源だ。

生活費や回復薬等の冒険に必要な道具代を差し引くといつもカツカツな状況だ。


「おい、また懲りずに来てるよ。例の底辺冒険者」

「スライムしか狩れないって、ありえなくない?」


周りから誹謗中傷の声が聞こえる。これが底辺冒険者の日常だ。

本作をお読みいただきありがとうございます。


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