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「わかった?」
「はい」
何についてわかったのか自分でもよくわからないが、答える。
多分、優香もわかってない。
「よろしい」
「あ、ありがとうございます?」
謎にお礼をする。
すると、ソラがから嬉しそうに、小走りで出てくる。
「ユーマ! 楽しんでいる匂いがする! あと、嫌な匂いがする!」
あたりだ。人が怒られている中、楽しそうにしていつとか言ったら、そりゃ嫌なニオイも増えるわけで……
確かに、冷や汗ってなぜか、スポーツをしてかいた汗より、におうんですよね。……と思いました。
「そうね……いちいち口出されるのもうざいもんね……うん……でもね……」
「よし、ソラ。いつものあれに行くか」
「切り替え早いんですけど⁉」
疲れた時は、リラックス。お菓子を食べまくるじゃないだけ健康的だ。
そう、リラックス手段を持っておくだけでも、疲れたときに、リラックスする手段があると心に余裕を持てる。
自殺をしてもいいと言う手段を考えておくと、どうせ死ねば良いんだと、色々挑戦できるようになることと同じだろう……違いますね、きっと。ストレスには有効なやつです。
「わかったー」
「ちょっと待ちなさい? これからは変なことしないって言わなかったっけ?」
優香はその「いつもの」というものを知っている。
「あーあ、こんなんで私の人生良いのかしら……?」
「そうだな。付き合う人間で正確と関わるから、身長に選んだほうが良いぜ」
「なんのアドバイスだし⁉ ……はいはい、ついていきますよ」
そういって、みんなで外に向かう。扉を開ける……。
明日への扉って、ただ寝ることだよね? でも、言葉を変えることで、こんなにモチベーションが違うんだよな……。
そう思いながら、3人で歩いてく。
――――――――――数十分後
「悠真……やっぱり、ただのナンパじゃない?」
ずっと眺めてた……というか、具体的に言うと優香は、たまに変なことしようとしはじめた悠真と友達だと思われないように、近くのベンチでスマホを見ているふりをしながら、悠真達……二人を見ていた。
「違う! 俺はソラを効率的に使ってだな……」
「いやいや、ソラと一緒にナンパしてただけじゃん」
「違う! ソラと仲良くなってもらって、その後に俺も話しかけていただけ」
「話しかけてなかった⁉ ……どう? 成果は」
「何いってんだよ。俺が色恋沙汰に興味あるとでも?」
「あるでしょ」
「……そうなの?」
「うん。だって、美女と野獣を見つけたときの、面白がっている悠真を見てるのは面白いよ」
「まじ?」
確かに、美女と野獣を見つけたときの、野獣側の人間は、どれだけいい性格とか、面白いのかを思うと、羨ましくなる気持ちはあるけど、別に嫉妬はない。だって、他の奴らがどんどん子どもを作って、自分だけ作らないということをすれば、少子化対策な上に、身軽でいつでも、どんな場所に行くことができる。
おう、合理的だ……。
でも、なんだろう、少し虚しいような気もする。
人間が人間の本能に逆らって幸せになれるのか?
そんな事考えると矛盾してくるな……自分が幸せになりたいという気持ちもあるけど、社会的に役に立つことをしたいという感情も俺に存在するわけで……。
……ところで、ソラは俺にとって何なのだろう? 俺と一緒に暮らしているから、寂しさを感じないだけなのか?
そうだ、悠真。そこらへんはあやふやにしろ悠真。設定を考えていないとかじゃなくて、ただ、思い出せないだけであって……という設定になっているから、まあ、後で納得のいく説明はあるわけだけど、もうすでに収集がつかないくらい脱線してしまった。
「うん。というか、なんで私がいる中で、ナンパなんかしてたのかしら」
「大丈夫だ。俺は、仕事と私どっちが大切なの? って言われたら、無言で出ていく自信がある」
「何が『大丈夫』なのよ! それより、ソラがその相手と楽しそうに話しているんですけど⁉」
優香は、ソラと楽しそうに喋っている人を眺める。
悠真に向けているのとはまた違う、怪しそうな視線で。
「大丈夫。俺のコミュニケーションのトレーニングに付き合ってもらっていただけだから」
「どんなトレーニング……そもそも、私とも普通に話せてるじゃない」
「だから、誰かと付き合いたいとかそういうわけじゃなくて……ただ、他人に興味が持てなくてだな。他の人と喋っても面白くなくて……どうにかして、他の人に興味をモテるようにだな……」
正直、アニメ見たり、漫画読んだりで自分の世界に入るか、本で作者と対話するするほうが楽しい。マジで、ニート羨ましいレベル。
ベーシックインカム実現しないかな? そもそも、増税ってなんだよな? 増税をするんじゃなくて、
ほら、よくお金の話で、節約するだけじゃお金はたまらない、だから、収入も増やさないといけないって。
つまり、同時にやれってことじゃん。増税って、収入を増やしているだけで、節約をしていない状態じゃん? デジタル化しようぜ? ハンコなんかやめようぜ? 国民。
そもそも、ベーシックインカムなら、いろいろなことがシンプルになっていいのにさ。例えば、収入別で寄付金を渡そうと思ったら、まずはその人の収入を調べて……それ自体にお金がかかるから、実質的に給付される額が減る。
そのうえ、一人の権力者がお金をどこに配分できるかとかの大きな権力を持つと、汚職が始まる。なぜ企業が献金するか? お返しを期待しているからだろう。かっこよく言えば、返報性の原理を使っているのだろう。
お金を渡すことにより、私達のところで大量生産してくださいね。……良いのやら悪いのやら。
「深刻だった⁉」
本当に深刻だ……物語が進まない。関係のない文章が多い気がする……というかそうだ。はっきり言って集中できない。
「まあ、それ以外にも話したい理由が見つかったからなんだけどな」
悠真と優香はソラ達のもとへ行く。
「あ、ユーマ戻ってきた!」
「どうも……そちらは?」
「優香だ」
「よろしくね……悠真とは……知り合い? 友達? ……まあ、親友?ということで。ソラとは親友よ」
「そうなんですね。仲良異人がたくさんいて」
「うん!」
ソラは嬉しそうに答える。
「僕なんか、みんなと違うから……」
「まあ、違うよな。おまえ……連は」
「えー、バレてたの?」
そう言って連は変装? をといて、男っぽい見た目になる。魔法的なものを使って。正直どうやっているのはわからない。理屈が通っていない。わけがわからない。ただ、そんな理屈が通らないような力を連は持っている。本当に、トランスジェンダー(**transgender**)というより、トランシブルジェンダー(transible gender)……性別を入れ替えることができる、流行の最先端を行ったような性別をしている。
「まあ、ソラには、最初からバレていたみたいだけど」
ソラは「フン」という感じで誇らしげな顔をしている。そして、連はソラの頭をなでながら褒めている。
これは、ソラの能力だ。他人のことに関して長けている。本当に羨ましい……コミュニケーション能力高いし、ソラモテるし、今の時代いい事づくめだ。
「連……ってことは、俺が一緒に話をしてたのは、連……くそ……こんな変なやつと会話してたのか? 好きって何だよお前? どれだけ練習してたの?」
最初から見破ることができたソラに対して、悠真は悶絶する。
最後には見破ることができたが、最初は全然わからなかった。つまり、騙された
「え? パパ活?」
「え? じゃないんだけど?」
悠真も、もし自分が異性になれたら、まず最初に何をしようかと、考えたことがある。
胸を揉むだろうか? いや、違う。
そもそも、女性になったら、男と比べて男性ホルモンが圧倒的に少ない。だから、胸になんの魅力も感じなくなるだろう。
少なくとも、普段の女性が思っている同性の胸をもみたいとか、そのくらいの欲求程度になるだろう。
……胸の大きさは周りから見て分かるから、男性が他の男性のあそこのサイズが気になるという奇妙なことは起こらない。
まあとにかく、体の中身ごと変わるのか、記憶だけ変わるのかのその時の状態というか、入れ替わりの定義にによって変わるのだろうが、まず最初には、そんなことはしない。
じゃあ、何をするのかって? パパ活だ。いや、レンタル彼女、キャバ嬢……とにかく、男がどれだけバカなのか知ってみたい。
逆に、女性の価値観も知りたいから、自分の欲求に合わせて、ショッピングとか行くのだろうか?
「大丈夫だよ、なあ、経験者?」
「誰が経験者だって?」
「ほら、怒ったってことは……」
「 」
無言の圧力
「だ、大丈夫だよ優香。今風俗でも、10人面接に来て、3,4人くらいしか採用されないらしいから」
「慰めになってないけど⁉ それより、本当にそんな事してないけど⁉」
「ユーマのジョーク・ジョーク! ユーマ嘘ついてる」
「いやー、大変だよな。昔は100万とか普通にかせいでる人いたらしいけど、今は週4で出勤しても月25万とかでしょ? 大変な世の中ですね」
本当に、何の話をしているのだろう?
いや、ナニの話をしていたわけだが。