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私は、私。
ママにあんなにムカついたのに、今、もう、どうでもいいと思える。ママにわかってもらわなくても、私を分かろうとしてくれる人達に出会ったから、新しい居場所を見つけたから~
「詩穗ちゃん、お友達の亜紀ちゃんが、夜に駅前で変な人達と一緒に騒いでた。」って聞いたのよ。「ママ、心配で、詩穗ちゃんは、ちゃんとした真面目なお友達とお付き合いしたほうが、いいんじゃない?亜紀ちゃんとは、もう・・」 ママが、言いかけたとき、私は、限界だった。「いい加減にして。亜紀は、中学からの親友だよ。私が、心配?ママは、私が、心配なんかじゃない。周りの人達に、娘が、変な仲間と駅前で騒いでたって、言われるのが、心配なだけじゃない。いつもあなたが、心配とかあなたのためって、言ってるけど、自分のためでしょ。周りから、いろいろ言われたくないだけ。こうしなさい、ああしなさい、ばかりで、私の気持ちを言っても聞いてもくれない。私は、ママの人形じゃない、私は、私なんだ。」そうだ、私は、家を出たんだ。