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何も恐れる事は、ない。
「何も、恐れる事は、ないと思うわよ。大丈夫、ピンチは、新しい自分に出会うチャンスかもしれない。」ママが、私の賞状と花束を指差した。それを見て驚いた聖也君に「絵が選ばれて、今日は、受賞式だったの。」と私は、いった。「詩穗は、絵の才能が、あるんだな。すごいな、俺には、何もないよ」聖也君は、ため息をついた。「簡単じゃなかった・・」私は、呟いた。ゆっくり、よみがえってきた。聖也君に会えなかった時の私は、魂が 抜けたようで、全てにたいして無気力、無関心だった。その代わり、自分と嫌というほと向き合った。大好きだった、絵を描く事を思いだし、このままじゃいけないと思った。コンクールにもチャレンジした。落選した時は、かなり落ち込んだ。やはり、何をしてもダメなんだ。と自己嫌悪に陥った。でも、諦めない事をママが、教えてくれた。「一度くらいダメでも、いいじゃない何度でもチャレンジするば」って言って、ちょっと離れて、いつも見ててくれた。
全て、聖也君に話をした。




